ケチャップやカラメルソースを混ぜて作った黒いソースが特徴の、岡山県の郷土料理は?

ケチャップやカラメルソースを混ぜて作った黒いソースが特徴の岡山の郷土料理をご存じですか。黒いチャーハンとも黒いカレーピラフとも例えられますがどれとも違う、岡山県のオリジナリティあふれる郷土料理とは一体どんなものなのでしょうか?

岡山県のソウルフード「えびめし」

岡山県の郷土料理のひとつに洋食メニューがあります。それは、県民に愛されソウルフードとも呼ばれる「えびめし」です。
ソースに絡めて炒めたご飯にはエビがごろごろと入っており、キャベツの千切りを添え、色鮮やかな錦糸卵が上品に乗せられています。特徴的なのはその見た目。そのびっくりするほどの黒さから、この「えびめし」は黒いチャーハンや黒いカレーピラフとも例えられたりしますが、スパイシーさとマイルドさのバランスが、他に例えようのない甘辛さで奥深い味わいとなり、一度食べれば病みつきになること間違いなし。唯一無二の岡山県が誇る自慢の郷土料理です。

「えびめし」の黒さの正体は?!

その「えびめし」の黒色の正体は、黒い秘伝のソースです。これは、カラメルを元に作ったソースで、このソースにより香ばしさが加えられるのだとか。褐色のソースがご飯や具のタマネギ、エビに絡まることで香り高く、キラキラと黒光りし食欲をそそります。
味付けにはカラメルソースの他に、ケチャップやカレー粉などのスパイスを配合。そのことからマイルドなドライカレーのような風味が出ていて、複雑で贅沢な味わいに仕上がっているのだそうです。
見た目が真っ黒なことから濃い味を想像されるかもしれませんが、その見た目に反してあっさりと食べやすいので、女性にはもちろん、年配の方からお子様まで幅広い年代に好まれています。この「えびめし」のルーツは、東京・渋谷のカレー店です。そのお店で修業をした岡山出身の店主が、のれん分けの形で味を継承し、岡山でそのカレーにアレンジを加えて開発したことが始まりです。
それが1966年(昭和41年)創業の「えびめし」元祖のお店「えびめしや」に繋がります。このお店の「えびめし」は人気となり、やがて他のお店にも広がっていき、この半世紀で岡山を代表するソウルフードと呼ばれるほど、地元に根付き愛されるメニューとなりました。
現在では、喫茶店やレストランはもちろん、ラーメン店など岡山県内のさまざまな飲食店で食べられるようになった「えびめし」ですが、それぞれの店舗で隠し味などに凝ったオリジナルの味付けとなっているそうです。洋食メニューということもあって、ハンバーグやエビフライと一緒のプレートや、オムライス風のアレンジ、スクランブルエッグが乗っていたりと、お店によってさまざまなバリエーションが存在します。岡山県内の一部のスーパーでは、お惣菜としても販売されているそうなので、岡山にお越しの際は、いろいろなお店で食べ比べるのもいいですね。
また岡山土産として具材と一緒に炒める「えびめしのたれ」やお米と一緒に炊き込む「えびめしの素」も発売されていますので、お家でも簡単に「えびめし」作りにチャレンジできます。
他にも、流通が少ないものの岡山名物「えびめし」の冷凍食品もある模様。主に西日本中心にスーパーでの販売があるそうなので、気になる方は要チェックです。

実は「えび」も獲れる岡山県!

そんな「えびめし」を作る際には、ぷりぷりのむきえびを使いますが、そのえび自体も、実は岡山県の海の幸なのです。
岡山の漁業と言えば、牡蠣と海苔のイメージが強いかもしれません。実際におよそ80%以上の漁獲量を占めるのは牡蠣や海苔の海面養殖のものですが、実は岡山県では「えび」も立派な名産品とされ、クマエビ、サルエビ、シバエビ、ヨシエビが年間を通してよく獲れます。ちなみにエビの旬は7~8月とされています。
お召し上がりの「えびめし」のえびが必ずしも岡山産とは限りませんが、「えび」が岡山の自慢の品であることは間違いありません。
そんな「えび」も美味しい岡山県で、郷土料理の「えびめし」や新鮮な海の幸・山の幸も堪能してみてくださいね。

ザ・ご当地検定の問題

Q.ケチャップやカラメルソースを混ぜて作った黒いソースが特徴の、岡山県の郷土料理は?

A.えびめし