1960年代に愛知県名古屋市で誕生した、一風変わったスパゲッティとは？

愛知県には、きしめん、味噌煮込みうどん、鉄板ナポリタン、台湾ラーメンなど、麺を使った地元メシがたくさんあることで有名です。また、県民がこよなく愛する麺グルメのひとつに、一風変わったスパゲッティがあります。

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そもそもあんかけスパゲッティって何？

あんかけスパゲッティとは、とろみと粘りがあるトマトベースのソースを上からかけたスパゲッティです。中華料理の天津飯の上にかかっている餡を想像してもらうとわかりやすいです。味は、ピリッと胡椒の辛みが効いていますが、基本はトマトなのでほのかな酸味と甘みが感じられます。複雑ですが、やみつきになる美味しさです。1961年頃、横井博が「そ～れ」というお店で働いていたときに、開発したものです。

横井氏は、後にあんかけスパゲッティの専門店である「スパゲッティハウスヨコイ」を開店しました。2000年代以降に、あんかけスパゲッティの知名度が全国的にも広がり、ナゴヤメシのひとつとして認知されるようになってきました。特徴としては、太麺が使われることが多いです。ラードや植物オイルでしっかりと炒めてあります。食べ応えがあり、世代を超えて愛され続けています。

どんな種類があるの？

あんかけスパゲッティには、多くの種類があり、お店では自分の好みに合った具材を選ぶことができます。代表的なものを、紹介しましょう。まず、「ミラネーゼ」です。お店によっては、「ミラネーズ」ともいいます。ちなみに、名前の由来とイタリアのミラノとは全く関係がないそうです。ウインナー、ハム、ベーコン、マッシュルームが入っています。ウインナーは昔ながらの赤ウインナーを使うお店が多いですね。「カントリー」は、オニオン、ピーマン、マッシュルーム、トマトが入っています。野菜たっぷりでヘルシーです。

また、「カントリー」に豚肉の黄金焼きをトッピングしたボリューム満点の「カントリーピカタ」というメニューもあります。「ミラネーゼ」と「カントリー」を合わせたものが「ミラカン」です。「バイキング」は、白身魚のフライが乗っているのが特徴で、ウインナーとタマゴも入っています。ほかに、名古屋名物海老フライがトッピングされていたり、ハンバーグだったり、各店がそれぞれ趣向を凝らしたオリジナルのメニューを出しています。

どこで食べられるの？

愛知県内にはあんかけスパゲッティを出している喫茶店やレストランが多くありますが、もちろん扱っていないお店もありますので、事前に確認が必要です。しかし、有名専門店でなら、確実に食べることができます。「スパゲティハウスチャオ」「あんかけスパマ・メゾン」「スパゲッティハウスヨコイ」「からめ亭」などたくさんの専門店があり、レトルトソースなどをお取り寄せできるお店もあります。県内のスーパーマーケットでは、ソースを売っているところもありますよ。

カレーライスで有名なCoCo壱番屋が出した「パスタ・デ・ココ」は、人気のあんかけスパゲッティ専門店です。鉄板で食べるあんかけスパゲッティが楽しめます。カレーのCoCo壱番屋と同じように、量やソースの辛さ、トッピングなども自分好みにカスタマイズして選ぶことができるので好評です。お好きなソースを2種類選べる「Wソース」という良心的なメニューがあるのも嬉しいですね。期間限定のトッピングメニューや、テイクアウトのサービスがあり、地元の人だけではなく、多くの観光客も来店します。2019年現在、お隣の岐阜県や東京都にも出店しています。これから、もっと増えていくかもしれませんね。