「揖保乃糸」「三輪そうめん」と並んで日本三大そうめんに数えられるのは?

全国にあるさまざまなご当地そうめん。その中でも「日本三大そうめん」と言われるものがありますが、兵庫の「揖保乃糸」、奈良の「三輪そうめん」ともう一つは何かご存じですか?

日本三大そうめんのひとつ!小豆島そうめん

夏の風物詩のそうめん。暑い日でもつるっと優しく食べられる日本の夏を代表するメニューですが、そうめんは全国各地にさまざまなご当地そうめんがあります。地域によって伝統のそうめん作りが行われているのですが、その中でも「日本三大そうめん」といわれる生産地があることをご存じですか?
兵庫「揖保乃糸(播州そうめん)」、奈良の「三輪そうめん」と並ぶ日本三大そうめん。もうひとつは香川の「小豆島そうめん」なのです。
小麦の栽培に適した気候と風土、瀬戸内海では塩が採れ、そうめん作りに必要なごま油も豊富に採れるという最適な環境が整っている小豆島で、そうめん作りは400年も昔から行われていました。そんな伝統とこだわりの製法で作った小豆島そうめんには、独特の真っ白で上品な麺、つるんとした喉越し、ごま油が香る風味豊かな味という特徴があります。その美味しさはまさに「日本三大そうめん」と呼ばれるにふさわしいそうめんです。

冬の小豆島で見られる白い天日干しの正体は・・・?

香川県小豆島で作られる小豆島そうめんは、讃岐うどんの祖先といわれています。
400年ほど昔、小豆島池田村の島民が奈良・大和の三輪に立ち寄った際、そうめんの製造技術を学んで持ち帰ったのが始まりと言われています。そうめん作りは、冬の農閑期に家族の労力だけで生産できる事から、瞬く間に小豆島で広がったそうです。
小豆島でのそうめん作りは寒い時期に行われます。瀬戸内由来の塩と小豆島の綺麗な水源の水を使って練りこんだ小麦粉を、延ばして小豆島の特産であるごま油をうすく塗り、練って縒ってを繰返し、最後は空気の澄んだ瀬戸内の寒風に当てて、天日干しを行います。麺は冷たい風にさらされるとコシが強くなるそうです。またごま油は酸化しにくく、そうめんの持ちもよくなるそうです。
その日の気温や湿度に合わせながら調整をしていく職人の技術と、麺をより白く美しくさせ甘みを出すという小豆島の冬の風と陽の光があって小豆島そうめんの美味しさは引き継がれています。
冬の小豆島では細く延ばされたそうめんが次々と天日干しされる姿を見かけます。太陽の光に透けて、白く滑らかに棚引いていて絹を干しているような美しい光景です。

日本三大そうめんは「手延べ麺」?!

「揖保乃糸(播州そうめん)」、「三輪そうめん」、そして「小豆島そうめん」。日本三大そうめんはいずれも「手延べ麺」です。そうめんの麺には、「機械麺」と「手延べ麺」という種類があります。
「機械麺」とは、対の回転ロールの間に生地を通して延ばし、切刃ロールで生地を切るという一連の機械を使ったもので、製造のライン化がしやすいことから大量生産に向いています。
「手延べ麺」は、小麦粉に水と塩を加えてこね、棒状にしたものをねじって縒りをかけながら、少しずつ引き伸ばしと熟成を繰り返し作る方法です。延ばすときに油を使うのですが、通常の手延べそうめんでは菜種油を使うところ、上記で触れた通り、小豆島ではごま油を使っています。
手延べ麺は、包丁などで麺の形に切ったりはしません。生地をねじりながら編み込むように延ばして職人の手で細く糸のように仕上げていくのです。大切なのは「途中で切らない」「何度も熟成させる」ことで、延ばしては熟成させるという工程を繰り返しながら、少しずつ職人の経験と勘を頼りに作業するので、機械で作る麺よりも細く、歯応えと弾力があり、そして喉越しよく仕上がるそうです。
小豆島そうめんには、小豆島特産品であるオリーブを練りこんだ「オリーブそうめん」や「ごまそうめん」「レモンそうめん」など特産品の多い小豆島ならではのそうめんもありますので、ぜひチェックしてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.「揖保乃糸」「三輪そうめん」と並んで日本三大そうめんに数えられるのは?

A.小豆島そうめん