平成26年、ブドウの生産量1位の都道府県は?

ブドウの生産量1位の都道府県をご存じでしょうか?桃の生産量、ミネラルウォーターの出荷額など、たくさんの「日本一」がある都道府県です。中でも、ブドウの生産量が国内で1位であることは有名です。

山梨県勝沼町はブドウ栽培の中心地

山梨県で栽培が盛んなブドウ。中でも、山梨県甲州市勝沼町はブドウ栽培の中心地で、勝沼を中心に作られた日本固有のブドウは『甲州ブドウ』とも称されます。果皮は赤みを帯びていますが、白ブドウに分類される品種です。病気やカビに強いという性質も持つため、湿度の高い日本でも栽培を進めることができました。

甲州ブドウは約1300年前、ヨーロッパからこの地に伝わったとされ、江戸時代に甲州街道が作られたのをきっかけに、甲州ブドウの品質の良さは江戸へ広まりました。勝沼は日当たりが良く、水はけの良い土地であること、寒暖差や降雨量などの気候条件がブドウ栽培に適していたと考えられています。

甲州ワインは山梨から世界へ

甲州ブドウから作られるワインは『甲州ワイン』と呼ばれ、明治時代から生産が行われています。甲州ブドウは、ほどよい甘みと酸味があり、わずかに渋みと苦みも感じられます。この渋みと苦みはワインに醸造したあとでも残るため、甲州ワインの欠点とも言われていました。しかし、ワインの醸造技術向上に伴って、ワインの質も上がり、欠点と言われた渋みと苦みは「甲州らしさ」と呼ばれるようになったのです。

そして、ブドウ農家やワインの醸造技術向上の努力は大きな実を結びます。2010年、甲州ブドウはワインの国際的審査機関「OIV」に、日本固有のワイン醸造用品種として認められたのです。これにより、甲州ブドウを使って作られたワインのラベルには「kosyu」と記載してEUへ出荷することが可能となりました。世界のワインエキスパートたちからも高い評価を受けており、ワイン界では注目を集める存在となっています。

甲州ワインの魅力に触れよう!

世界中のワイン通から注目を集め続けている甲州ワイン。その故郷である甲州市勝沼町では、年に一度、ワイン好きにとってたまらないイベントが開催されています。その名も『甲州市かつぬまぶどうまつり』です。1954年(昭和29年)から始まったこのイベントは、元々はブドウの豊作を祈る収穫祭としてスタートしました。今では、甲州ブドウや甲州ワインの素晴らしさを広めるという意味合いも込めて行われています。

そしてワイン好きにとってのお楽しみは、なんといっても甲州ワインの試飲!イベント会場には、甲州市の様々なワイナリーが自慢の甲州ワインを揃えて出店しています。会場には試飲用グラスが用意されているので、気になったワインがあればその場で味を確かめることができます。しかもこの試飲用グラスは1,000円で販売もされており、それを買うとすべてのブースでの試飲を好きなだけ楽しむことができるのです。1,000円で甲州ワインが飲み放題!なんとも気前の良いこのサービス、これはワイン好きにとってはたまらないですよね。試飲して気に入ったワインがあれば、もちろん購入することも可能です。一度に様々な甲州ワインを試すことができる機会もそうそうありません。新たなワインとの出会いを求めて、毎年多くの人で賑わうイベントとなっています。

イベント期間中は花火大会や屋台もたくさん出るほか、ブドウの無料配布、ブドウの早食い競争など、ブドウ生産量1位の土地ならではの大変ユニークな催しも行われます。お酒が飲めない人や子供でも楽しい時間を過ごすことができるのが嬉しいですね。

甲州ブドウの挑戦はまだまだ続く

いまや、世界に認められている甲州ブドウと甲州ワイン。その魅力をさらに追及し、より多くの人に知ってもらうため、ブドウ農家やワイナリーの人々によってブドウもワインも日々進化を続けています。彼らの挑戦に今後も目が離せません。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成26年、ブドウの生産量1位の都道府県は?

A.山梨県