その大きさと味から名付けられた、山口県萩市の名産品であるナスは?

山口県は農業が盛んな地域です。山口県で誕生した「はなっこりー」や長い栽培の歴史を持つ「岩国れんこん」など「やまぐちブランド」に認定されている野菜も数多くあり、今回ご紹介するナスもその「やまぐちブランド」に農産物第1号として認定されたもの。どんなナスなのでしょうか?

その大きさに「たまげる」!

「萩たまげなす」は重さが500g以上、長さも約30cmほどもあり、普通のナスの5倍近くの大きさにもなるナスです。大根ほどの大きさに成長するものもあるというから驚きです。知らずに見たら、二度見してしまうこと請け合い。その大きさと味の良さに、萩地方の方言で「たまげる(びっくりする)」ことから名付けられ、平成25年度に「やまぐちブランド」の農産物第1号として認定されました。

萩たまげなすの品種は「田屋なす」として、昭和初期~40年代にかけて長門市の田屋地区で作られていました。現在は萩市にも栽培が行われ、この田屋なすの中でも外観がよく、1本が500g以上のものを「萩たまげなす」と呼ばれています。

とってもおいしい萩たまげなす

大きな野菜って味が大雑把なイメージがありますが、萩たまげなすは普通のなすと比べ、皮が薄く果肉はきめが細かくしっかり詰まっており、甘みが強いのが特徴です。なすは加熱するとトロっとしますが、これはなすに含まれているペクチンによるもの。萩たまげなすはアク成分の含有量が少なく、加熱することにより多くのペクチンが可溶化し「とろり感」が増すのです。一度食べると、このとろとろ食感と甘さがやみつきになるそうですよ。

萩たまげなすのおいしい食べ方

萩たまげなすは和・洋・中のどんな調理法でもおいしくいただけます。とりわけ加熱するとおいしいので、厚めに輪切りして焼いて食べると、普通のなすとの違いに「たまげる」こと間違いなし。そして「なす田楽」もおすすめです。「萩たまげなす」特有のとろとろ食感や甘さが、強調されてとってもおいしいのだとか。また、大きな萩たまげなすは「なすそうめん」なんてメニューもできるのです。なす切って、片栗粉をまぶして茹であげるだけ。なすのそうめんなんて、萩たまげなすだからこそできる一品と言えるでしょう。手に入れられた方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ナスの栄養価は低いの?

100gあたりに含まれているナスの栄養成分は、90%以上が水分でカロリーも20kcalと低いため、栄養価が低いと思われがち。しかしながら、実はナスには特有の栄養が含まれています。

ナスの皮には特有のポリフェノール「ナスニン」が豊富に含まれています。ナスニンには強い抗酸化力があり、注目されている栄養成分。また、ナスニンはアントシアニン系色素のポリフェノールであるため、眼精疲労の緩和にも効果があるとされています。ナスニンは皮に多く含まれているので、なるべく皮を残して調理しましょう。カリウムが豊富に含まれていることもナスの特徴です。カリウムには体の熱を逃がす働きがあるため、夏バテ解消にもなります。ただ、妊婦さんなど体を冷やしてはいけない人は、なるべく控えた方が良さそうです。食物繊維が多いのもナスのいいところ。食物繊維は消化を助け、胃腸を整える役割があると言われています。またナスの大部分が水分でできており、低カロリーなので、ダイエット食にもぴったりです。

おいしいナスの選び方

おいしいナスを選ぶには、やはり鮮度にこだわりましょう。注目する点は3つあります。まずは、へたの切り口にみずみずしさが残っており、トゲが立っているものを選びます。トゲがピンとしているものは、採ってから日が経っていないことを示しています。そして、皮にハリとツヤがあるもの、表面に傷がないものを選ぶと良いでしょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. その大きさと味から名付けられた、山口県萩市の名産品であるナスは?

A. たまげなす