平成25年、柿の生産量が全国1位の都道府県は?

甘くておいしい柿。その柿の都道府県別に見た生産量ランキングは、3位は福岡県、2位は奈良県、そして1位はあの果物王国の県です。

生産量日本一の柿の産地・和歌山県

全国で柿の生産量トップを誇る和歌山県。比較的温暖な気候で、日照時間が長く、昼と夜の寒暖差が大きいため柿の栽培に適しており、甘くて色づきの良い高品質な柿が収穫されます。柿の旬は秋ですが、最近では「側枝はく皮」という栽培技術が確立され、着色が早まり実がよく肥えて大きい果実ができます。労力を惜しまない栽培技術のおかげで、より早い時期からおいしい柿が出荷されるようになったのです。

和歌山の紀北地方だけで栽培されている「紀の川柿」

和歌山県は様々な種類の柿が栽培されていますが、その中でも全国で紀北地方だけで栽培されている高級な柿を「紀の川柿(きのかわがき)」と言います。

一見したところ、普通の四角張った形をした柿ですが、切って断面を見てびっくり。果肉にはまるで黒ゴマがたっぷり入ったように黒い粒々がぎっしりで真っ黒。紀の川柿は、実は品種の名前ではなく、種なし柿(平核無柿)を木に成ったまま渋を抜く方法で栽培した柿のことをいいます。平核無柿は「渋柿」に属するため、収穫後に「渋抜き」作業を行います。まだ青いうちに、固形アルコールを入れたビニール袋を果実一つ一つに被せ、20~22時間、ほぼ丸一日経つと渋が抜けます。その後、袋の底を切って開け、十分に熟して色付くまでそのままビニールのカサを被せたままにしておきます。その過程で渋味成分のタンニンが固形化し、黒い粒々となるのです。タンニンはお茶に含まれるカテキンと同じポリフェノールの一種で、熟成の証。紀の川柿は栽培にはとても労力がかかり、産地が限定され生産量がとても少ないので、「幻の柿」と言われています。

甘くておいしいだけじゃない!柿の健康効果

「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるくらい、健康に良さそうな柿。実際、柿には身体に嬉しい栄養素がたくさん含まれています。

美容や健康に効果的な栄養素であるビタミンCは、柿1個で一日の必要量をほぼまかなえるくらい含んでいます。便通の改善が期待できる食物繊維は、干し柿だと含有量が豊富になるそう。柿の渋味であるタンニンはポリフェノールの一種で、血液中のアルコール分を身体の外へ排出する働きあるそうです。また、酵素(カタラーゼ、ペルオキシダーゼ)がアルコールの酸化、分解を促すため血中アルコール濃度の上昇を防ぎ、二日酔いに効果があると言われています。また、カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧の予防に効果があります。

ただ、冒頭で述べた「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざですが、残念ながら「柿をたくさん食べれば健康になる」という意味ではないようです。真意としては、柿の旬である秋は過ごしやすい気候のため、そもそも病気になる人が少ない、ということだと考えられるそう。とは言え、柿を短い間に食べ過ぎてしまうと「胃石」ができてしまうこともあるので、食べすぎには注意しましょう。

おいしい柿の見分け方と保存方法

甘みがある柿は皮にハリがあり、全体に綺麗に色づいています。果実は大きくて手に取ってみてずっしりと重みがあるものを選びましょう。ヘタ付近が青いものは、常温で数日置くと色が全体に回ってくると食べ頃になりますよ。

柿をシャキシャキした食感のまま保存したければ、保存する時にティッシュや化粧品のコットンなどを水を含ませ、柿のヘタの部分にあてて、そのヘタの部分を下にした状態で袋などに入れて冷蔵庫に入れておきます。これで2~3週間ほどシャキシャキしたままで保存する事が出来ます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成25年、柿の生産量が全国1位の都道府県は?

A. 和歌山