和歌山県などで春先に取れる新鮮なカツオのことを、その食感から何という?

3~5月の旬の頃に取れる新鮮なカツオには独特の食感があるそうです。産地の和歌山県などではそれらを何と呼ぶでしょう?

地元以外には出回らない!モチモチ食感の「もちガツオ」!

春の和歌山・南紀には、春の訪れを知らせる貴重な味覚があります。それは「もちガツオ」と呼ばれる鮮度の高い鰹のことで、その名の通りお餅のようなモチモチの食感をしているそうです。春の南紀に立ち寄った際は必ず食べたい逸品であり、特にもちガツオの刺身は、獲れたてであっさりした美味しさでいくらでも食べられると自慢のメニューなのです。
地元以外には出回らないという、とても貴重な「もちガツオ」。この時期に獲れる鰹が全てもちガツオかというと・・・そういう訳ではないようです。
まずこの時期の鰹は、身に脂肪分が少ない分、弾力があるのが特徴です。そして鰹の美味しさには鮮度がとても大切で、釣れたらすぐに船の上で締め、約4~5時間という非常に短い時間で提供されます。
それでも捌いて身を見るまでその鰹が「もちガツオ」と呼ばれるレベルかは分からないとのこと。外からの見た目だけでは分からないという難易度の高さがあり、つきたてのお餅のような歯にまとわりつく独特の食感で、至高の味わいとも呼ばれる「もちガツオ」は、南紀などの春の産地でしか味わえない特別な味覚なのです。
南紀白浜・田辺エリアでは鰹だけではなく、おいしい和歌山の海の幸を提供するお店が豊富です。ぜひ現地で味わってみてください。

鰹の旬は年に2回!?鰹の郷土料理!

3~5月の春の鰹は脂肪分の少ないあっさりとした美味しさですが、秋に獲れるいわゆる「もどりガツオ」は脂の乗ったふくよかな身が特徴です。春から夏にかけて北上し、北海の豊富な餌で丸々と大きくなり、脂肪分や旨みを蓄えて紀州の海に戻ってくるのです。そんな「もどりガツオ」の中にも稀に「もちガツオ」が獲れることもあるそうです。
年に2回巡って来る鰹の旬は、どちらも逃す事のできない有難い黒潮の恵みです。そんな鰹は獲れたてで刺身で頂くと絶品です。産地での刺身を是非召し上がっていただきたいのですが、ここではさらに地元が愛してやまない鰹を使った郷土料理もいくつかご紹介します。

  • かつおのタタキ
    皮目を中心に表面だけを軽く火であぶった新鮮な鰹を、冷蔵庫で冷やした後にねぎやニンニク、みょうがや大葉などの薬味を乗せます。ポン酢を付けてさっぱりと頂きます。
  • かつおづけ丼
    ご飯の上に切った鰹を乗せ、つけだれをかけて頂きます。わさび、しょうが、ニンニクなどの薬味はお好みで。間違いのない美味しさです。
  • かつお茶漬け
    かつおづけ丼の後には、熱いお茶をかけお茶漬けに。地元では食事の最後に、この鰹から滲み出た旨味も余すことなく味わいます。
  • 手こね寿司
    酢飯と白ゴマやしょうが、大葉などのお好みの薬味を手で混ぜこみます。つけだれにつけた鰹を上に並べて小口切りの青ねぎを散らして完成です。

浜松や勝浦でも「もちガツオ」が名物に!

鰹が入荷される地元の飲食店では、何十匹といる中で数匹という割合でしか「もちガツオ」とは巡り合えないそうです。その中からよりよいものがメニューとして「もちガツオ」として提供されているそうです。
この絶品の「もちガツオ」が提供される鰹の産地ですが、静岡の浜松や千葉の勝浦でも食べられているそうです。
浜松での旬は4~6月で、やはり遠方への出荷が難しく、獲れた「もちガツオ」は地元で消費されているとのこと。浜松では遠州灘で釣り、舞阪港で水揚げされています。
千葉・勝浦港では、日帰り一本釣り鰹を「もちガツオ」としていて、釣り上げた鰹を氷水に漬けたりはせず、身が活きている状態で港まで運んでいます。鮮度のよい状態で入荷し提供しているそうです。
南紀白浜でも浜松でも勝浦でも、春の特別な逸品とされている「もちガツオ」。その病みつきになる味わいをぜひ産地で頂きたいですね。

ザ・ご当地検定の問題

Q.和歌山県などで春先に取れる新鮮なカツオのことを、その食感から何という?

A.もちガツオ