ミカンで有名な和歌山県有田市は、ある魚の漁獲量が日本一であることも有名ですが、その魚は?

和歌山県有田市はミカンで有名ですが、とある魚の漁獲量も日本一ということで有名です。その魚とは一体何でしょうか?

有田市は「タチウオ」の漁獲量が日本一!

みかんの里とも呼ばれる、和歌山県有田市。温州みかんの栽培がさかんで、その有田みかんは安定した供給と美味しさで、有田市といえば有田みかん、という程に全国的に知られており、また全国で人気のみかんです。
そんな有田市は、和歌山県の北西部、有田川の河口近くに位置し、海、山、川の豊かな自然に囲まれています。
有田川が注ぎ込む紀伊水道は自然の恵みが豊富で、高級魚「タチウオ」の水揚げ量が多く日本一を誇ります。まさに太刀のようにピカピカに光る姿で、白銀に輝く体長は50cm~1m級の長さ。大きいものでは1kgを超える重さがあるそうです。
有田市ではタチウオ釣りもさかんで、1kgを超えた大きいタチウオは、ドラゴン、 ドラゴンサイズと呼ばれます。
有田市の河口では、自慢のタチウオを形どった大きなシンボルタワーがキラキラと出迎えてくれます。

有田市自慢の「タチウオ」料理!

紀伊水道は、大阪湾からの内海系水と南から入ってくる黒潮の外海系水の2つの水塊が複雑にぶつかり合って海産物を豊かに育てています。
そんな紀伊水道の沖合で獲れる「タチウオ」は脂が乗っているのにあっさりとした味わいで、年間を通し安定して漁獲される有田市の宝刀なのです。
箕島漁港がある有田市では、加工品にしたり、季節によって食べ方を変えたりと、年中四季折々のタチウオ料理を味わっています。
刺身
獲れたて新鮮だからこそのタチウオの刺身は絶品です。旬は7月〜11月で、真夏が一番脂がのっている。
寿司
さっぱりとした身は酢飯との相性も抜群。タチウオを酢でしめた押し寿司も名物。
・しゃぶしゃぶ鍋
これも新鮮だからこそ。ポン酢に付けていただく贅沢な食べ方。
・煮つけ
有田市ではタチウオはスーパーに並ぶ身近な魚。だからこそ家庭料理の煮つけは、タチウオが定番。
天ぷら
料亭から一般家庭まで、タチウオのほろっとした上品な天ぷらは皆が大好きなメニュー。
・練り物(さつまあげ)
骨ごとすり身にしたさつまあげはタチウオのおいしさが凝縮されている。おかずにもおやつにも酒の肴にも、そしてお土産にもと万能。
・つみれ汁
タチウオのすり身はつみれ汁やつみれ鍋でも重宝。
・太刀魚フライ
なんとタチウオをあの長さのままフライにする飲食店も。大きさにびっくり、食べ応えたっぷりのご当地グルメ。
・たち重
甘辛いタレをたっぷり塗りながら蒲焼にしたタチウオをお重に乗せたまるでうな重のようなご当地グルメ。蓋を開けた時の香ばしいタチウオの蒲焼にご飯が止まらない。

漁獲量日本一の有田市は、タチウオのメニューも豊富です。刺身にしてよし、焼いてよし。鱗が無いので調理も難しくなく、くせのないタチウオはさまざまな調理法で年中食べられる万能選手であり、さらに上品で味わい深い美味しさです。地域の人たちに身近な存在のタチウオですが、訪れてみれば、きっと誰もがタチウオに夢中になること間違いなしです。

タチウオのあれこれ…?!

タチウオの名前の由来は、日本刀の太刀のように太く長いことからと言われますが、もうひとつ由来があります。
それは、立って泳ぐこともあることから「立ち魚」の意味もあるのだそう。
通常、海では大きく発達した背びれを波打たせて泳ぐタチウオですが、潮流が穏やかなところでは、頭を上に向けて立った状態で立ち泳ぎをすることがあります。この立ち泳ぎが群れになることもあるそうです。
そんなタチウオの体が銀色に光るひみつは、グアニン色素層という構造によるものです。サンマやイワシ、メダカなども同じ構造ですが、生きている間は常に新しい層が出来て、鱗が無くても体を保護しています。
タチウオは体積が大きいため、かつてはこの銀粉を採取し、セルロイド製の筆箱や下敷きなどの文房具、模造の真珠やマニキュアのラメ、はたまた車の塗装などに使われていたそうです。

ザ・ご当地検定の問題

Q.ミカンで有名な和歌山県有田市は、ある魚の漁獲量が日本一であることも有名ですが、その魚は?

A.タチウオ