徳島県の鳴門地方の名産となっている海の幸は?

うず潮で有名な鳴門海峡。その徳島・鳴門地方の名産となっている海の幸は?

徳島の自慢!鳴門ワカメ

世界一の大きさを誇るうず潮が発生する鳴門海峡。太平洋と瀬戸内海の海流が激しくぶつかり合って生まれる無数のうず潮に揉まれて、鳴門のワカメは育ちます。
平成30年における、養殖ワカメの国内生産量は50,775トン。その中で徳島県産は6,280トン。鳴門地方は実は三陸に次いでワカメの大産地なのです。
鳴門ワカメが養殖されているロープを全て繋ぐと1,048kmの長さになり、四国を一周してしまうのだとか。それ程に鳴門地方ではワカメ漁が盛んです。
そんな鳴門で獲れたワカメには歯ごたえがあり、色や風味の良さも自慢です。糸ワカメ、塩蔵ワカメ、茎ワカメ、最近では手軽なカットワカメや佃煮などに加工され全国の食卓へと運ばれます。
鳴門ワカメは、県民にも愛されている徳島のおいしい自慢のひとつなのです。

おいしい理由はうず潮にあり!

鳴門のワカメの美味しさの秘密は、大自然が生んだミラクル、鳴門海峡のうず潮にあります。
鳴門海峡は、
・海峡幅が約1.3kmの狭い所に海流が流れ込んでくる
・太平洋と瀬戸内海の水位差が大きい
・海底の地形が複雑
などが理由で、世界一大きなうず潮ができます。
うず潮近くの厳しい海の中で揉まれ、強くたくましく育った鳴門のワカメには、厚みや歯応えがあり風味も抜群です。
栄養面も優れており、ヨード・カルシウム・鉄・ビタミンAなどが沢山含まれていて、豊富なβカロチンと海藻にしか含まれないフコキサチンも。さらにはアルカリ度は高く、カロリーは低い、まさに自然が生んだ体に優しい健康食品なのです。

鳴門ワカメの一年

鳴門ワカメは、年間を通して大切に育てられます。
春は種作り。夏の間は種苗を陸の水槽で管理。秋には数mmの小さな芽に育ち、養殖用の苗になります。冬の間は漁場で養殖され、潮の流れに育まれます。
次の春に収穫、湯通しされ、塩蔵わかめや糸わかめなどに加工。
一般的に2月から3月頃に採れたワカメのことを「新ワカメ」と呼んでいます。旬の新ワカメはとくに美味しいとされています。

2~4月にみんなで収穫

春の訪れを告げるワカメ漁。収穫の時期には家族や親戚、ご近所総出でお手伝いをします。
沖から引き上げた養殖ワカメを港でわいわい刈り取ります。立派なワカメが採れたら、採れたてワカメを皆で頂きます。大人も子供も大好きなその場でしか味わえない新鮮な採れたてワカメです。
またこの収穫ですが、一般の方でも体験ができます!
ボートに乗って沖のワカメ棚で収穫し、捕った新ワカメをお土産にできるという全国でも珍しいご当地体験。早春の時期のみ、と限られるのでぜひチャレンジしてみては?!

釜揚げで変身!

沖から引き上げられしっかりと刈り取られたワカメは、新鮮なうちに大鍋で湯通しをします。この際に生ワカメは茶褐色から鮮やかな緑色に変わります。収穫する際のこの変身は見どころのひとつ!毎年の事でも感動が生まれます。しかし、なぜ色が変わるのでしょう。
実はワカメは海の中では茶色なのですが、茹でたり熱を加えたりすることで緑色に変わるのです。
ワカメは緑色のクロロフィルと、赤色のフコキサンチン(カロチノイド)から出来ていますが、熱を受けると赤いフコキサンチンが黄色に変化するので、茶色いワカメが緑に変わるそうです。

鳴門ワカメのおいしい食べ方

食卓の主役にも脇役にも選ばれる鳴門ワカメは、栄養、歯ごたえ、そして手軽さの三拍子が揃った徳島の逸品です。
塩蔵ワカメは、保存のためにまぶした塩を洗い流してすぐに食べられます。
乾燥ワカメは、さっと洗って5~20分ほどかけて水で戻して食べられます。冷水で戻すのがポイントで、戻すと10倍ほどの量に広がります。
そんな鳴門ワカメ、捕れたての新鮮なおいしい食べ方はこちら。
・茎ワカメおでん
茎ワカメを割いて火が通りやすくしたら、巻いたり結んだりして食べやすい大きさに。おでんに加えると昆布とはまた一味違った歯ごたえや味わいが楽しめます。
・生ワカメしゃぶしゃぶ
採れたての釜揚げ前の生ワカメをしゃぶしゃぶに。鍋の中で茶色から緑に変色する姿も楽しめ、磯の香りも口いっぱいに広がります。
徳島の春の自慢の海の幸・鳴門ワカメで、春の訪れを味わいましょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q.徳島県の鳴門地方の名産となっている海の幸は?

A.ワカメ