「白系」「黄系」「茶系」の3系統のスープが存在する、四国のご当地ラーメンは?

「ご当地」とよばれるラーメンは様々ありますが、中でも、まず麺に特徴があり、それに付随してスープにも特徴がある。といったものが多いですよね。しかし四国の中でも「白系」「黄色系」「茶系」と三系統のスープがある個性的なラーメンがある地域があるんです。どんなラーメンなのでしょうか。

徳島のラーメンはスープが充実

うどんの香川、みかんの愛媛、かつおの高知…では徳島は?徳島はラーメン!ラーメンがあついのです。元々地元では愛されていたご当地ラーメンですが、地元のタウン誌からじわじわとブームが発生し、1998年に新横浜ラーメン博物館に「中華そばいのたに」が1年ほどの期間限定でお店を出したのがきっかけで全国的にその名が知られるようになりました。今でも「いのたに」の店舗は地元の人達だけではなく、全国からのラーメンファンでにぎわっています。

徳島ラーメンは大きく「白系」「黄色系」「茶系」の三系統に分けられた各特徴のあるスープと、トッピングのお肉などが特徴的です。
一方、麺は、縮れが少なめで短めで、固さは柔らかめな麺をスープの系統に関係なく共通で使用しています。具はタケノコの水煮と細モヤシ、青ネギなどが主に使用されます。また、お肉のトッピングは一般的なチャーシューではなく、薄切りの豚のバラ肉を甘辛く煮付けた物を乗せているお店が多くみられます。お店によってはこのお肉のトッピングで個性が出る事もあります。最も特徴的なのは玉子。ほとんどの店で「玉子」のトッピングを用意しており、その卵は「生玉子」です。生玉子が標準的なのは、徳島と宮崎、あとは京都の一部程度だそうなので、珍しいですね。スープが全体的に甘辛く、また生卵や豚バラ肉などの見た目がまるですき焼きのようなので「すき焼きみたいなラーメン」と表現する人もいるのだとか。しかし、徳島ラーメンがの見た目がすき焼きに似ているといはいえ、味は全くのべつものです。鶏がらや野菜、豚骨などから取った出汁と醤油がベースになったスープには、すき焼きのような甘さは全くありません。すき焼き風の味を想像して食べるとびっくりするかもしれませんね。

これまで、徳島のご当地「ラーメン」とご紹介してきましたが、徳島のラーメン店ではメニュー名や屋号に「中華そば」や「支那そば」という名称を使っているお店も多いので、徳島県民や、中でも年配の方はラーメンのことを「そば」と呼ぶことが多いそうですので、もし地元の方に「そばを食べに行こう」と言われたら「蕎麦」ではなく「ラーメン」の事かもしれません。

スープの味の違いは?

スープは、「白系」「黄色系」「茶系」の3系統がありますが、各スープの発祥地を元に「白=小松島系」「黄=鳴門系」「茶=徳島系」に分類され、そのように呼ばれることもあります。

一般的な清湯をベースとし、鶏がらや野菜などを使い薄口醤油を加えた薄い色で中華風の「黄」、白濁のスープに薄口醤油や白醤油などで味付けしたトンコツスープをベースとした「白」、白系のトンコツスープと同じく白濁スープに濃口醤油やたまり醤油で味付けした「茶」の特徴があります。

3系統とはいえ、さらに大きく分けると鶏ガラと豚骨がスープの材料の主流となっており、このふたつの素材を組み合わせて出汁を取っているお店が多く存在しています。しかしお店独自にアレンジを加えて、鰹節や昆布などで魚介系にしてみたり、スープに和の食材を加えて和風にしたり、また香味料や香辛料などを加えたりして、各店のオリジナルな個性を出しています。

3つの系統のスープにはそれぞれに特徴がありますが、中でも徳島ラーメンとして、最も世間に知られており、想像されるのは茶系のスープではないでしょうか。多くのお店ではこの茶系スープのラーメンが提供されています。徳島以外の地域ではあまり見られないインパクトのある見た目と味、また徳島ラーメンが有名になったきっかけが「茶系スープのいのたに」であったことが「茶系のイメージ=徳島ラーメン」になったのだと思われます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「白系」「黄系」「茶系」の3系統のスープが存在する、四国のご当地ラーメンは?

A. 徳島ラーメン