つなぎを使わず麺が短いのが特徴の、徳島県三好市で食べられているご当地そばは?

徳島県の最西部に位置する三好市の山の中には、平家の落人が隠れ住んだと伝えられている集落があります。平家の落人が常食として作り出したとされる、つなぎを使用せずそば粉だけで作るおそばをご紹介しましょう。

「祖谷(いや)そば」とは

徳島・祖谷地方は険しい渓谷と深い山の中にある秘境の地です。ここで食べられているのは、伝統料理の一つである「祖谷そば」。この地は昼夜の温度差が激しい気候や水はけのよい急斜面、そして豊富な湧水など、そばの栽培の好条件が揃っているため、良質なそばの実の産地となっています。小麦粉のつなぎを使わずに作られている「祖谷そば」は太く短く打たれ、そばの香りが高く、ぷつぷつと切れやすいのが特徴です。モソモソとした食感を感じるかもしれませんが、そばの風味や甘みがしっかり生きた、そば本来の甘味と味わうことができます。

この「祖谷そば」は、古くから祖谷地方ではお祝い時に必ず出されていました。しかし、麺が切れやすいため「縁が切れる」として婚礼の祝宴にだけは振る舞われることはありません。

絶景とスリルを楽しめる「祖谷のかずら橋」

祖谷には多くの観光客が訪れる有名な吊り橋があるのをご存知ですか? 全長45メートル、幅2メートル、祖谷川の水面から14メートルの高さにかかっているこの吊り橋は「祖谷のかずら橋」と言い、国の重要有形民俗文化財にも指定されています。重要有形民俗文化財ですが、この橋は日中なら実際に渡ることができ、自然と歴史、その上スリルまで体験できる、人気の観光スポットなっています。

かずら橋の45メートルの高さから見える渓谷美は季節問わず目を奪われる美しさですが、かなり揺れるのでスリル満点。また、床面は「さな木」と呼ばれる丸太や割木を編んだだけで、隙間がかなりあるので一歩一歩慎重に進んでいきましょう。

かずら橋の由来は諸説あり、祖谷に巡行された弘法大師が困っている村人の為に作ったという説や、追っ手から逃れる平家の落人が、いつでも楽に切り落とせるようシラクチカズラで作ったという説などが伝えられています。冬の厳しい寒さの山野にて採取した、自生している「シラクチカズラ」を編み連ねて作られるかずら橋は、昔は重要な生活の橋として祖谷川の各所に架けられていたそうですが、現在では西祖谷山村の「祖谷のかずら橋」 と東祖谷の「奥祖谷二重かずら橋」の2つを残すのみとなりました。

かずら橋は毎晩ライトアップされ、幻想的な風景が山深い渓谷に見ることができます。ただし、夜間の橋の通行はできないのでご注意ください。

日本列島の成り立ちがわかる大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)の渓谷

大歩危・小歩危は、8キロメートルにおよぶ美しい岩石やV字谷の渓谷です。それらの様子によって日本列島の成り立ちがわかる貴重な場所で国指定天然記念物に指定されています。大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)という、風変わりな名前は、断崖の古語「ほき(ほけ)」というものと「大股で歩くと危険、小股で歩いても危険」からきているとうい説があります。

日本百名山の1つ霊峰「剣山」に登ってみよう

剣山は徳島県西部にあり、日本百名山にも名を連ねている名峰です。西日本で2番目の高さを誇る標高1955メートルの山なので、初心者には厳しいのでは? と思われますがご安心を。リフトや歩きやすいコースも整備されているので、初心者でもハイキングに挑戦でき、それぞれの体力にあった登山を楽しむことができます。笹で覆われた頂上には背の高い木々がなく、見晴らしは抜群です。晴れた日には剣山から続く四国山地の西端にそびえる石鎚山をはじめ、遠く瀬戸内海が見渡せるパノラマ風景を見ることができます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. つなぎを使わず麺が短いのが特徴の、徳島県三好市で食べられているご当地そばは?

A. 祖谷そば