岡山土産として人気の、昔話『桃太郎』でも有名な和菓子は?

昔話の「桃太郎」で、主人公の桃太郎がおばあさんに作ってもらい持っていたものは? もはや常識レベルで皆さんご存知だと思いますが、今やすっかり岡山土産として定着しているものです。

桃太郎さん桃太郎さん お腰(こし)につけた〇〇〇〇〇…

桃太郎がイヌ・キジ・サルをお供にする時に与えたもの…そう「きびだんご」です。岡山のお土産として人気で、岡山のお土産コーナーには多種多様なきびだんごが並べられており、ほとんどの方が一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

岡山ときびだんご

きびだんごの「きび」は穀類の1つで、岡山では昔から盛んに生産されていたことから「吉備(きび)の国」と呼ばれるようになったと言われています。きびは粉に挽き、こねて蒸して団子して、餡をつけたり汁をかけたりして普段から食べられてきました。それが江戸時代から明治時代にきびからもち米に代わり、さらには水あめと砂糖を混ぜ、柔らかい求肥状にして食べるようになり、現在のような和菓子やお土産品として生まれ変わったとされています。

桃太郎ときびだんご

イヌ、キジ、サルはきびだんごをもらい、桃太郎と一緒に鬼ヶ島に鬼を退治しに行く。JR岡山駅前の広場には、家来を従えた桃太郎が「いざ出発!」と言うような勇ましい像が立っています。岡山といえば桃太郎ときびだんごのイメージが定着しており、桃太郎は岡山のシンボルになっていますが、実は桃太郎の話は日本の各地にあり、「わが町の桃太郎」は全国で20~30ヵ所ほどもあるのだとか。

岡山が桃太郎話の最有力地となったのは、その昔、吉備の国に遣わされた「吉備津彦命」の伝説が桃太郎の物語と符合することが多かったためです。そして、明治時代の日清・日露戦争の頃に、きびだんごの老舗・廣榮堂の初代主人である武田浅次郎氏が桃太郎の姿に扮装して、戦争から帰ってきた兵士の帰郷のお土産に、「日本一吉備団子」の幟をかかげ、「桃太郎のきびだんご」として売り込みました。この時からきびだんごが「桃太郎が鬼退治をするために元気の源になった縁起の良い食べ物」として全国に知れ渡ったと言われています。

岡山名物きびだんごいろりろ

たくさんのお店から多種多様、個性的なきびだんごが販売されていますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

まずは、廣榮堂武田の「廣榮堂元祖きびだんご」。きびだんごを作り続けて160年以上、きびだんごの老舗のお店です。絵本作家・五味太郎氏デザインのパッケージでもおなじみですね。国産のもち米に砂糖と水飴に、きびを加えられた素材のうまみが生きた素朴な味わいのきびだんごです。元祖きびだんごの他に、国産黒糖のコクのある甘みが特長の「黒糖きびだんご」、伊豆大島産自然海塩「海の精」を使い、ほのかな塩味の「海塩きびだんご」、香ばしいきなこの味の「きなこきびだんご」岡山県産の白桃を使用した「白桃きびだんご」など、たくさんの味を楽しめます。

山脇山月堂もきびだんごの老舗。国産きなこをまぶした「きなこきびだんご」は、きびだんごときなこの相性の良さを改めて感じます。こちらのお店も多くの種類のきびだんごを販売していますが、「生きびだんご」は珍しく生タイプのもの。他では味わえないような、ふわふわとした新食感で冷蔵庫で冷やして食べてもおいしいですよ。

竹久夢二本舗敷島堂の「マスカットきびだんご」は、岡山県産のマスカットの果蜜が入っていて、口の中に爽やかでフルーティーなマスカットが広がります。きびだんごの甘さと、マスカットのほどよい酸味がバランスがよく、いくつも食べられてしまうきびだんごです。

異彩を放つのが、タナベの「きびだんごクレープ」。アイスクリームのきびだんごで、クレープの生地の中にクリームときびだんごが入っています。ちょっと変わったきびだんごを食べたい方いかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 岡山土産として人気の、昔話『桃太郎』でも有名な和菓子は?

A. きびだんご