自家製の味噌とゴマで和えて作る、奈良県の伝統的なお盆のお供え料理は?

お盆はご先祖さまや亡くなった家族を家にお迎えする、お正月に並んで大切な行事です。集まった家族やお客さまに振舞われるごちそうは、地域によって色々ありますが、奈良でもお盆に作られる郷土料理があります。

彩りも豊かなお盆の料理

奈良県には、七つの野菜を使った『七色お和え(なないろおあえ)』があります。『七色お和え』はお盆のお供え料理の一つで、なす・カボチャ・里いも・にんじん・みょうが・新ごぼう・ずいき・三度豆(いんげんまめ)といった旬の野菜から7品を選んで茹でて、砂糖を加えたゴマ味噌などの自家製の味噌で和えて作ります。家庭によっては、カツオなどの出汁を使用しない精進物の「七色お汁」や、7種類の野菜を煮物にする「七色おかず」が作られることもあるそうです。

昔はぜいたくなお供えもの

今の時代から見ると、とてもヘルシーでシンプルな料理に思えますが、豊富な食糧がなかった昔は7つの野菜を使って作るのはとても贅沢なこと。「ご先祖を精一杯のおもてなしでお迎えしよう」といった昔の人々の想いが感じられますね。

『七色お和え』を作ってみよう

お盆のお供え料理ですが、野菜たっぷりでヘルシーなので、普段から作って食べるのも良いかもしれません。作り方も簡単なので、ご紹介しましょう。

材料は4~5人分で、にんじん1本、ずいき1本、なす2本、かぼちゃ100グラム、ごぼう1本、三度豆3本、みょうが5本。調味料は味噌100グラム、砂糖50グラム、ごま50グラム。ごぼうはささがきにして水にさらしてから茹でておきましょう。みょうがは4つ割りにして塩を入れた熱湯でゆがきます。三度豆は斜めに切り、にんじんはやや小さめの乱切り、かぼちゃはいちょう切り、なすは縦に8つに切り、ずいきは皮をむいて3~4センチの拍子切りにして、それぞれゆがきましょう。すりばちでゴマをすって、味噌・砂糖をよく混ぜあわせ、その中にゆでた野菜を入れて和え、器に盛り付ければ出来上がりです。

奈良といえば大仏さま

奈良と言えば「東大寺の大仏さま」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。その大仏さまを安置しているのが東大寺です。東大寺は天平15年(743年・奈良時代中期)に聖武(しょうむ)天皇の「国中の銅をすべて集めて像を鋳造し…」という大仏建立の詔により、創建されたお寺です。建造物や仏像の多くが国宝に指定されており、1998年には世界遺産に登録されています。

東大寺へは参道入口にある「大仏殿前」の交差点からお参りしましょう。真っすぐに伸びる参道の左側にはお土産物店が立ち並び、そしてたくさんの鹿たちが出迎えてくれます。この鹿たちも国指定の天然記念物です。

そして目の前に現れるのが、鎌倉時代に建てられた南大門。門の高さは基壇上25.46メートルあり、日本で最大の山門です。南大門の左右に構えるのは、教科書でも目にしたことがある金剛力士像(仁王像)です。門に向かって左が阿形(あぎょう)、右が吽形(うんぎょう)で、鎌倉時代の大仏師である運慶(うんけい)・快慶(かいけい)らを中心とした仏師達によって作られ、こちらも日本最大級の木彫り像で、その迫力ある姿に思わず息を呑んでしまいます。

南大門をくぐると中門があり、その奥に大仏さまが鎮座されている大仏殿があります。国宝であり「奈良の大仏さま」で親しまれている本尊の盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)は、高さ15メール、顔の幅3.2メートル、手の大きさ2.5メートルもの大きさがあり、世界最大級の金銅仏です。743年に聖武天皇が造立を発願し、政情不安や干ばつ・飢饉、天然痘の大流行などの災難が続いていた時代に仏教の力で国を治めようと造立されました。9年後の752年に大仏開眼が行われ、1200年以上も平和を願ってこられているのです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 自家製の味噌とゴマで和えて作る、奈良県の伝統的なお盆のお供え料理は?

A. 七色お和え