長崎・五島を代表する銘菓「治安孝行」。何と読む?

九州西端である五島列島を代表する銘菓に「治安孝行」というものがあります。何と読むかご存知でしょうか?

五島列島の正統派土産として人気の銘菓

「治安孝行」はそのまま読むと「ちあんこうこう」ですが、「ちゃんここ」と読みます。「治安孝行」は、水あめで練り上げたあんを粒あんで包み、たっぷりのきな粉がまぶされているお菓子。そのきな粉をこぼさず食べるのはなかなかの至難の業で、「食べにくさ」には折り紙付きらしいのですが、一口食べると柔らかな食感と、こくのあるあんの上品な甘さときな粉の香ばしさがたまらない風味豊なお菓子です。

しかも、この「治安孝行」は昭和44年に上皇陛下ご夫妻が五島訪問の際、お買い上げになられ、昭和48年、第十八回全国菓子博覧会において、名誉総裁賞の最高賞を受賞したこともある銘菓中の銘菓なのです。

盆供養の念仏踊りの一つの「ちゃんここ」

銘菓「治安孝行」のパッケージには頭に花笠をかぶって腰蓑をまとい、腹に抱いた独特の太鼓を叩きながら踊る人々の姿が描かれています。これは「ちゃんここ踊り」と言い、五島地方で毎年8月に行われる、長崎県指定無形文化財に指定された念仏踊りです。この踊りの由来は遡ること800年以上前、お寺の住職が妻帯の禁を破ったために領主の家臣に攻められ、自ら火を放ち死んでしまった事件が起こりました。その後、怨念からか城中に怪異が絶えず、民心に不安を与えたことから、住職の霊を慰めると共に、市井の治安のために踊りが始まったのだといわれています。

「治安孝行」が購入できるところは?

「治安孝行」は長崎県五島市の「御菓子司はたなか」で販売されており、お土産屋さんでも購入できます。またオンラインショップもありますので、長崎まで行けない方はこちらからどうぞ。「治安孝行」だけでなく、ホマーテ型火山口と春秋の鬼岳の優美な天然芝生の色彩の変化を菓子にあらわした「鬼岳饅頭」や、サクッとした最中の中にお餅を入れて、さらにあんこで包み天然の椿の甘味を生かした「しまつばき」といったお菓子も人気です。また、長崎名物であるカステラやレモンケーキ、香り高いブランデーを使用し、甘さをおさえたブランデーケーキなど洋菓子のラインナップもあります。

豊かな自然とキリシタン文化を感じる町・福江島

九州の最西端である、長崎県五島列島は16世紀半ばにキリスト教が布教され、キリシタン文化を感じさせるスポットが数多くあります。その中でも五島列島最大の島である福江島は、コバルトブルーの海に美しい流線形を描く火山などの豊かな自然に恵まれ、歴史ある教会など風情ある建物もあり、見どころたっぷりの島なのです。

福江島のシンボルである「鬼岳(おにだけ)」は、全面が芝生に覆われた標高315mのなだらかな臼状の火山です。駐車場から山頂まで徒歩15分くらいなので、比較的軽装でも行くことができ、山頂からは福江の市街地や上五島まで見渡せる絶景パノラマが楽しめます。

「堂崎天主堂」は江戸時代から続いたキリシタン禁教令が解禁された後、五島に初めて建てられた天主堂です。赤いレンガ造りの風情あるたたずまいの教会は、五島宣教の拠点であり、現在では信仰の歴史を伝える資料が展示され、ミサも行われています。

福江島の北西にある「高浜海水浴場」は、日本一美しいとも言われ、緑に囲まれた白い砂浜と透明度の高い澄んだ海で知られています。日本の渚百選や快水浴場百選にも選ばれ、夏には多くの海水浴でにぎわいます。駐車場や更衣室などの設備も整い、マリンアクティビティも充実しているので、日本一美しいと言われる海を満喫できますよ。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 長崎・五島を代表する銘菓「治安孝行」。何と読む?

A. ちゃんここ