宮城県で生産されている、ついもう1個食べたくなる「もういっこ」といえば、どんな果物?

日本全国ではその土地の気候に沿うようにして様々な農作物が育てられ、特産品となっています。宮城県にもそのような特産品が存在しており、ある果物の栽培が有名です。その果物の品種である「もういっこ」の魅力と誕生について紹介します。

宮城県で栽培される果物

宮城県では様々な農作物が作れており、イチゴも長く作られていました。イチゴは全国的に人気の果物であるため、宮城県で栽培されてきたイチゴも主要産業となっています。従来は「とちおとめ」や「さちのか」といった品種を栽培していましたが、宮城県は東北に位置しており、寒冷地としての気象条件からこれらの品種の栽培は難しい面がありました。「とちおとめ」や「さちのか」といった品種は不授精果ができてしまったり、うどんこ病や萎黄病といった病気が頻繁に発生するほか、ハダニの発生などといった問題によく悩まされてしまいます。また、収穫期の春先にあっても果実が十分に大きくならないといった悩みを抱えていました。

これらの問題から宮城県の気候に適した大きな果実に育って味も良く、新しいオリジナルのイチゴを作り上げることが決定し、誕生したのが「もういっこ」です。「もういっこ」は「女峰」と「しずかたから」を組み合わせてできたうどんこ病などといった病気に強い宮城オリジナルのイチゴである「MN3」と果実の味が優れている「さちのか」の交配によって誕生した品種です。宮城県農業・園芸総合研究所が生み出した品種で、2008年には宮城県で品種登録されています。宮城県内では徐々に栽培が広がり、今では宮城県で栽培されるイチゴのおよそ半分以上が「もういっこ」となっています。

病気に非常に強い抵抗性を持っているため、農薬などを使わずに栽培できるという特徴があります。無農薬で安心して食べたいといった要望を叶えることができるため、非常に人気です。例年12月ごろから5月にかけて出回ります。

もういっこの魅力

「もういっこ」の魅力は、育てやすさといった面だけではありません。品種改良を繰り返したことにより、味も見た目も十分に魅力的なイチゴです。「もういっこ」の果実はサイズが非常に大きく、円錐形をしていることが特徴です。表面は鮮やかな赤色で、内部も淡く赤く色づいており、見た目のみずみずしさとかわいらしさがあります。小さい果実もありますが、果実全体の赤い色が鮮やかな鮮度の良い果実は薫り高くおいしいです。果実は比較的固い傾向にあり、噛み応えがあってしっかりと味わうことができます。また、日持ちも良いため、購入してから2、3日は十分に楽しむことができるでしょう。

味もさわやかな甘みが特徴となっており、糖度と酸味の調和が素晴らしく、すっきりとした甘みがあります。大粒の果実であってももう1個食べたくなるというほどのおいしさが「もういっこ」という名前の由来とも言われています。味のばらつきはなく、一口食べれば水っぽさが感じられない濃厚な味わいを楽しむことができます。「もういっこ」は生食のまま食べても非常に味がしっかりしており、かつ食べ応えあるため、スーパーなどで購入してそのまま食べることが一般的です。

しかし、「もういっこ」のおいしさはそれだけに留まりません。実は完熟直前に収穫した「もういっこ」が最もおいしいとされているため、直売所で買ったりイチゴ狩りを楽しむことが最もおすすめとされています。もちろん、加工品としてもおいしいです。宮城県内をはじめとして、日本全国にでケーキやタルト、ジャムなどとして楽しまれています。

宮城県の農業と観光

宮城県は、東北の県の中でも自然が豊かなことで知られています。美しい自然と重要文化財にもなっている寺社仏閣を目的にした観光が魅力です。それらの観光のほかに、宮城県は農業が非常に盛んです。ササニシキやひとめぼれといった米の栽培が主ですが、果樹栽培も盛んで、特にイチゴのハウス栽培では東北のイチゴ王国とも呼ばれています。

甘くて酸っぱいもういっこ

宮城県オリジナルで作られた「もういっこ」は病気に強く無農薬で栽培できるにもかかわらず、甘みと酸味の調和がとれた非常においしいイチゴです。宮城県の観光に行った際はいちご狩りで最もおいしい「もういっこ」を楽しんでみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 宮城県で生産されている、ついもう1個食べたくなる「もういっこ」といえば、どんな果物?

A. イチゴ