宮城県の「石巻焼きそば」で必ずトッピングされるものとは？

世の中には数多くのB級グルメがありますが、宮城県の石巻市には石巻焼きそばという全国的に知られているご当地グルメがあります。ここでは石巻焼きそばの概要、美味しい食べ方などについて詳しくご紹介していきます。

石巻焼きそばの調理方法とは

石巻焼きそばとは、宮城県東部にある石巻市のご当地グルメです。一見するとソースで味付けした普通の焼きそばのように見えますが、実は調理過程では一切ソースを使っていません。見た目が茶色いのは、麺を2度にわたって蒸しているからです。石巻焼そばの麺は元々黄色なのですが、この麺を蒸し上げてから水で洗い、さらにもう1度蒸しています。このように2度蒸しすることで、化学反応で麺が茶色く香ばしくなる上に水分を吸収しやすい性質に変化していきます。その他にも、石巻焼きそばは鶏ガラや煮干し、昆布などの出汁で麺を蒸焼きにして味付けをしているのが特徴です。2度蒸しした麺は出汁をよく吸い込む性質になっているため、柔らかくてなめらかな食感の麺に仕上がります。石巻焼きそばのトッピングは店舗によって異なりますが、目玉焼きを最後に乗せるのが一般的です。

美味しい食べ方について

石巻焼きそばはただ単に食べるだけでなく、美味しく味わうための食べ方のルールというものがあります。まず、石巻焼きそばの味付けで使用される出汁は各店舗によって異なるのが大きな特徴です。ある店では鶏ガラがメインだったり、別の店では昆布出汁がメインだったりとそれぞれのお店のこだわりが感じられます。また、出汁の材料の配合量などにもこだわって作られています。そのため、出汁の味を存分に堪能するために、最初は何もかけずにそのままの状態で食べるのが基本です。出汁の味を存分に堪能した後は、ソースをかけて味を変えてみると良いでしょう。ソースと出汁と麺を絡めて味わえば、より濃厚で美味しさがパワーアップします。

最後に、トッピングされている目玉焼きの黄身をつぶして麺に絡めて食べてみましょう。半熟状の黄身と麺、ソースとの相性は抜群で、味にさらにコクが加わります。このように味を変化させながら食べることで、最後まで飽きることなく味わうことができます。麺の上にのっているトッピングもお店ごとに微妙に違うので、色々なお店に行って味比べをしてみるのも面白いでしょう。

石巻市にある田代島は人気の名所

石巻焼きそばで有名な宮城県石巻市には、太平洋に浮かぶ田代島という人気の観光名所があります。この田代島は石巻から船で1時間の所にあり、数百匹以上のネコが島民たちと一緒に仲良く暮らしています。田代島では猫は大漁を招く縁起の良い生き物という認識があり、昔から大事にされてきたという背景があります。住民よりもネコが生息している数の方が多く、田代島は別名「猫の島」とも呼ばれています。島でのんびりと生活している猫たちと会うために、日本各地からはもちろん外国からの観光客も多いスポットです。島にいるすべての猫は住民に可愛がられて育っているので、性格がとても穏やかで初めての人に対しても攻撃してくることはありません。そのため、猫と触れ合ったり、一緒に写真を撮ったりしてリラックスして過ごすことができます。

他にも、田代島には猫を祀った猫神社もあることで知られています。島の伝説によると、田代島で生活していた漁師たちは昔、ネコの様子から天候を予測していました。しかし、ある日、島民の不注意でネコが死んでしまったことから、猫神社を建ててそのネコを祀ったということです。