北海道民の常識?北海道の赤飯は、小豆の代わりに何を入れる?

お祝いごとのある時に食べるお赤飯。ごま塩をさっとふりかけて、美味しいですよね。スーパーやコンビニでも手軽に買うことができるようになり、お祝いの場面に限らず身近な食事になっています。栄養価が高いことから缶詰やフリーズドライ化された商品もあり、非常食としても人気です。

お赤飯のルーツ

古く日本に中国大陸からお米が伝わった頃。当時のお米は「赤米」といい、炊きあがると赤っぽい色になる品種でした。赤い色は邪気を払う力があると考えられ、神仏に備える風習があったそうです。その後、味が良く収穫量の多いお米が作られるようになりましたが、神様に赤いご飯をお供えする風習は残っていたため、お米を小豆などで赤く色をつけた「赤飯」が広まったという説もあるそうです。

さて、お赤飯と言えば一般的にはもち米に小豆や大角豆を混ぜて蒸したものを想像されるのでは無いでしょうか。

北海道ではこれらの材料とはちょっと違ったお赤飯があるのです。

小豆ではなく甘納豆で作られるお赤飯

北海道では小豆ではなく、甘納豆を入れて炊いた甘いお赤飯があるそうです。この甘納豆のお赤飯を考案したとされているのは、札幌にある光塩女子短期大学の初代学長の南部明子先生です。

ご自身が仕事で忙しい中、小豆を煮て本格的なお赤飯を作るには手がかかりすぎる。でも子どもを喜ばせたいという思いから生まれたのが甘納豆をつかったお赤飯でした。

うるち米ともち米を炊飯器に入れて食紅を少し。ほんのりピンク色のお米が炊きあがったら、水洗いして砂糖を洗い流した甘納豆を混ぜ込んで少し蒸せばできあがり。

「簡単にできて子どもにも喜ばれるものを」という、働く女性を応援する気持ちから生まれた甘納豆赤飯。札幌を代表する料理の先生として有名だった南部先生が考案したレシピは新聞やラジオを通じて広まり、北海道独特の食文化になったそうです。

光塩女子短期大学はさっぽろ駅から30分

南部先生が初代学長を努めた光塩女子短期大学は札幌駅から地下鉄南北線真駒内駅が最寄り駅です。中には地域にも開放されている南部記念図書館があります。

観光の中心地さっぽろ駅からわずか30分ほど。道内のソウルフードにゆかりのある場所がこんな近くにありました。

スーパーやコンビニでも。甘いお赤飯は北海道民のソウルフード

北海道ではスーパーやコンビニのお弁当やお惣菜コーナーでこの甘いお赤飯を購入することができます。最近ではコンビニでも手軽に食べられる赤飯おにぎりが人気ですが、大手のコンビニチェーン店が北海道限定で甘納豆赤飯おにぎりを販売したりもしています。

海鮮、お肉、乳製品。1年を通じて美味しいものがあふれかえる食材の宝庫北海道。訪れた際にはこのご当地ソウルフード「甘納豆赤飯」を堪能してみてはいかがでしょうか。

すぐに食べたい?自宅で簡単に作れます

もともと時短を目的に考案されたレシピなので、自宅でも簡単に作ることができます。どんな味か、気になる方は作ってみてはいかがでしょうか?

材料はもち米、食紅と甘納豆。

もち米は洗って水気を切ったものを炊飯器に適量のお水と一緒に入れます。ここで食紅を入れ軽くかき混ぜて炊飯します。お好みで塩を少々入れても良いでしょう。

もち米2合に対して甘納豆を120gほど。水でまわりについている砂糖を洗い流し、水気を切っておきます。お好みによって、甘めが好きな方は少し砂糖を残して調整して下さい。

もち米が炊きあがったら甘納豆をさっくりと混ぜ合わせ完成です。器に盛り付け完成です。お好みでごま塩をかけましょう。

甘い物との組み合わせの良さで、紅ショウガを付け合わせにするご家庭も多いとか。ほんのりと甘いお赤飯にごま塩と紅ショウガのしょっぱさが食欲をそそりますね。ぜひ試してみて下さい。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 北海道の赤飯は、小豆の代わりに何を入れる?

A. 甘納豆

Q. 北海道名物「甘納豆赤飯おにぎり」の材料ではない食材はどれ?

A.小豆

Q. 北海道夕張市「北海道物産センター夕張店」のマスコットキャラクターの名前は?

A.メロン熊