北海道のラーメン「札幌ラーメン」といえば味噌?塩?しょうゆ?

北海道のご当地グルメといえばやはりラーメンではないでしょうか。北海道三大ラーメンのひとつである「札幌ラーメン」は有名ですよね。今回はラーメンの歴史と札幌ラーメンについてご紹介して行きます。

ラーメンの歴史

私たちが普段何気なく食べているラーメン。中華麺とスープを主とした麺料理ですが、中華麺とうどんの違いはご存知ですか?どちらも小麦粉を使っていますが、実は生地を練る段階から異なっています。うどんは小麦粉に水と塩を混ぜて練ります。基本的に塩以外の副材料が入らないことがうどんの特徴です。それに対し中華麺は小麦粉にかん水を添加するという特徴があります。かん水というのはアルカリ塩水溶液のことです。このかん水を加えることによってうどんや中国の他の麺料理と異なる風味や食感、色合いとなります。

日本で最初にラーメンをたべたのは徳川光圀(水戸黄門)ではないかと言われています。1659年に中国の儒学者である朱舜水が水戸藩に招かれた際に作ったものです。しかし、この時にラーメンが広く庶民にまで広まることはありませんでした。それから200年余りの時が経ち明治になると、日本は鎖国を解きそれに伴い海外の食文化が日本に流入することとなりました。やがて横浜や神戸に中華街ができ、そこで提供された南京そばがラーメンの始まりとされています。1884年に札幌の中華料理店「養和軒」が日本で初めて南京そばの広告を出し、南京そばを大正の頃まで提供したとされていますが、証拠が乏しいため南京そばが現在のラーメンと同じ食べ物であるかは不詳です。その後第二次世界大戦が始まるのに伴い多くのラーメン店が閉店しますが、戦後ラーメン屋台が全国に出現し、ラーメンが全国に定着していきました。

札幌ラーメンの歴史

北海道のご当地グルメといえばラーメン。「札幌」「函館」「旭川」のラーメンを総称して「北海道三大ラーメン」と呼ばれています。それぞれの一番の違いはスープで、札幌は味噌、函館は塩、旭川は醤油が主流です。旭川ラーメンや札幌ラーメンのスープにはラードが使われていることがありますがこれは味付けではなく、スープの上層を油の膜で覆うことでスープを冷めにくくするためです。札幌ラーメンは野菜をラードとニンニクで炒め、味噌ダレを溶いた豚骨スープで煮込む味噌ラーメンが代表的です。麺は多加水の中太縮れ麺が主流です。

札幌ラーメンの歴史は戦後まで遡ります。終戦直後の昭和21年から22年にかけて札幌にたくさんの屋台のラーメン屋ができました。札幌がラーメン店でにぎわうようになったのはこの頃からです。その中の一つに松田勘七の店と大宮守人の店もありました。松田勘七は奥さんと二人で麺を打ち、日本人好みの豚骨ベースの醤油スープで屋台を大繁盛させます。その後松田勘七にラーメンを学んだ大宮守人がいわゆる「札幌ラーメン」を作りました。当時はまだ醤油ラーメンと塩ラーメンしかありませんでしたが、初めてメニューに味噌ラーメンを乗せたのはアイデアマンの大宮でした。その後も試行錯誤が続けられ、こうして昭和20年〜30年代に札幌ラーメンの原型が作られていきました。

その後全国に広まりイメージが定着した札幌ラーメンですが、札幌ラーメンは新時代に突入し、さらに進化を遂げています。札幌は札幌ラーメンだけでなく、あっさりスープのラーメンから魚介風のこってりラーメンまで、様々なラーメンを食べることができる街となりました。「どこの材料でも、どこの味でもそれを札幌の水と気候で調理すれば、札幌産になる。これがうまい。これが札幌ラーメンだ」と、札幌の味噌ラーメンの創始者、大宮守人は言います。

北海道三大ラーメンのひとつ「札幌ラーメン」は、やはり味噌が定番

北海道三大ラーメンのひとつ「札幌ラーメン」についてご紹介してきました。現在の札幌では様々な種類のラーメンを食べることができますが、やはり代表的なのは味噌ラーメンです。札幌に訪れた際は是非ご賞味ください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 北海道のラーメン「札幌ラーメン」といえば、次のうちどれ?

A.味噌ラーメン