岐阜県で盛んに作られている、栗を裏ごしして作る和菓子といえば?

自然豊かで山地の多い岐阜県。秋の味覚である栗は岐阜県で食べられる美味しいもののひとつです。岐阜旅行の際に必ず食べたいのが、栗を使った和菓子。ここではその和菓子の魅力やおすすめのお店をご紹介していきます。

おせち料理とは違う!岐阜県の「栗きんとん」

「栗きんとん」というと、おせち料理に入っている、粘り気のある黄色い栗が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。実は、岐阜県東濃地方の郷土菓子である「栗きんとん」は全く違うもとなっています。岐阜県の栗きんとんは、栗の実を炊いて砂糖を加え、裏ごしして形を整えたものです。薄い茶色や黄色、灰色がかった栗きんとんが多く、形も茶巾絞りで整えられています。このような製法で作られているので、まるで栗そのもののを食べているような味を楽しむことができます。栗本来の優しい味を感じることができ、栗好きにはたまらない和菓子です。甘さも控えめですので、気がついたら何個も食べていた、なんてことも。岐阜県で「栗きんとん」といえば、おせちではなくこちらのことを指すようです。

なぜ岐阜県は「栗きんとん」で有名なの?

中部地方に位置する岐阜県は、飛騨山脈を代表に、美しい自然に恵まれた県です。山地が多い岐阜県では、良質な栗を豊富に採ることができます。特に中津川市・恵那市周辺は「恵那栗」と呼ばれる栗の栽培が盛んであり、栗きんとん製造の本場として有名です。近年では外国産の栗の輸入も多くなってきましたが、岐阜県の栗きんとんでは国産の栗が多く使用されています。国産の栗を旬の時期に楽しむため、栗きんとんの製造は9月から12月ごろまでとなっており、季節限定の和菓子として定着しています。季節感のある和菓子ですので、おもてなしにはぴったりですね。

余談ですが、先日放送があった「NHKプロフェッショナル仕事の流儀」に出演されていた放浪のあんこ職人・小幡寿康さんも岐阜県出身でした。岐阜県にある皇室御用達の和菓子屋さんで修行されたんだとか。小幡寿康さんが栗きんとんを他県に指導したエピソードも放送されていましたよ。

オススメの「栗きんとん」

岐阜県を旅行する際には必ず食べてほしい「栗きんとん」。家族や友人とも美味しさを分け合うために、お土産にされる方も多い和菓子です。ただし、栗きんとんは季節限定商品であり、賞味期限も3日前後である場合が殆どなので、注意が必要です。老舗と呼ばれる店舗を賞味期限とともにご紹介しますので、お土産にされる際はぜひ参考にしてください。

1、川上屋
なんと創業は江戸時代末期の1864年という老舗のお店です。中部国際空港内にも店舗があるのでお土産にするにはぴったり。国産の栗を使用し、鮮度にこだわりをもって作られています。淡い黄色をした栗きんとんには、少し栗の粒が残してあるので、豊かな栗の香りが感じられます。食感を楽しみたい方には特におすすめです。賞味期限は3〜4日間。

2、緑屋
こちらは明治2年に創業された老舗です。栗きんとんの製造は、大正時代に三代目がはじめられ、現在は六代目なんだとか。父から子へと伝えられている材料や作り方は、現在に至るまで変わっていないそうで、一つ一つ丁寧に作られた栗きんとんが持ち味です。素材と水にこだわっているので、雑味がなくやわらかな味わいがします。シンプルでほんのり甘い、本来の栗きんとんが気になる方におすすめです。賞味期限は店頭販売のもので2日間。

3、すや本店
江戸時代・元禄年間に創業したというこちらは、店舗も素敵な和菓子店です。もともとお酢を売る酢屋だったそうで、そこから「すや」の名前がつけられています。栗だけでなくお砂糖も厳選したものを使用しているので、素朴な栗の味わいを楽しむことができます。飾らない自然体の栗きんとんが持ち味です。また、すやの西木店には雰囲気のある甘味処も併設されています。こちらでのんびり和菓子を楽しむのも良いかもしれませんね。賞味期限は4日間。

最後に

岐阜県の「栗きんとん」に関する情報はいかがだったでしょうか。おせち料理の栗きんとんとは全く違う、岐阜県ならではの栗きんとんの魅力を感じていただけたのではないでしょうか。秋に旅行をお考えの方、ぜひ召し上がってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 岐阜県で盛んに作られている、栗を裏ごしして作る和菓子といえば?

A.栗きんとん

Q. 明治2年に創業された、岐阜県にある「栗きんとん」の老舗は?

A.緑屋