山形県で行われる、河原で火を焚いてとある食べ物を煮る会を何という?

山形県では河原で火を焚いてとある食べ物を煮る会が行われており、秋の風物詩になっているそうです。その会は青森を除く東北各県で盛んに行なわれていて、県や地域によってレシピに違いがあります。

明治時代から盛んに行なわれるように

日本にサトイモが伝わったのは縄文時代で、江戸時代にはサトイモを煮て食べる方法が定着しています。とはいえ河原で芋煮会をするといった風習は、まだまだ一般的ではありませんでした。盛んに芋煮会が行われるようになったのは、明治時代からとされています。山形県村山地方には、芋煮会の原型とも呼べる江戸時代からの言い伝えが残されており、古くから芋煮とのかかわりが深かったことがうかがえます。

サトイモや牛肉をメインとした具材に、しょう油で味付けをするのが山形風芋煮です。牛肉を使用するようになったのは1920年代後半からで、最上川の河原で行われた芋煮会が最初だと言われています。お隣の宮城県も芋煮会が盛んですが、豚肉を入れて味噌で味付けをするという特徴があり、山形県の芋煮とは大きな違いがあります。両県とも河原での芋煮会が主流ですが、山形は1989年から「日本一の芋煮会フェスティバル」を開催していて、他の県との差別化に成功しています。しょう油味の芋煮は山形のソールフードとも言えるもので、芋煮会は県民にとても愛されている行事です。

山形風芋煮のレシピや楽しみ方

同じ山形県内でも、庄内地方では宮城風の味噌味の芋煮となっています。そういった例外はありますが、山形県の芋煮と言えばしょうゆ味であることがほとんどです。山形風芋煮はサトイモ、牛肉、しょうゆの3つが基本で、好みによってコンニャク、ネギ、キノコを入れることもあります。作り方は簡単で、まず牛肉を鍋に入れてしょうゆで軽く煮ます。一旦肉を取り出し、沸騰させた煮汁にサトイモやコンニャク、キノコなどを入れ、最後にまた牛肉を加えて完成です。

河原で仲間たちとワイワイ楽しむのが芋煮会の醍醐味なので、簡潔にかつ豪快に料理するのがポイントとなります。「日本一の芋煮フェスティバル」では、ショベルカーを使用して調理します。毎年新しいショベルカーを使うので、衛生上の問題はありません。約3万食分を煮炊きする、スケールの大きい芋煮フェスティバルは、山形の秋を代表するイベントです。毎年9月に開催され、日本各地から観光客が訪れます。このフェスティバル以外でも、県内各地で芋煮会は行われるので、参加してみるのも楽しいものです。

山形県は観光資源に恵まれた魅力ある県

山形県は総人口100万人あまりの県で、県内は主に村山、最上、置賜、庄内の4つの地方に分かれます。日本海に面しており、日本海側気候に属し豪雪地帯として有名です。また県内には磐梯朝日国立公園をはじめ、鳥海国定公園、蔵王国定公園、栗駒国定公園といった自然公園が多く、観光資源にも恵まれています。食べ物ではラ・フランスやサクランボ、ブドウの栽培が盛んで、国道の周辺には果樹園が並んでいます。ラーメンやそばの店も多く、そば街道が有名です。

コンニャクの消費量は全国1位で、芋煮会でもよく使われています。山形県内の大きな祭りとしては、東北6大祭りに数えられる「花笠まつり」が有名です。米沢市では「上杉雪灯篭まつり」、天童市では「人間将棋」、新庄では「新庄まつり」なども開催され、観光客で賑わいます。スキー場や温泉も多く、特に月山には全国各地からスキーヤーが訪れ、春スキーを楽しんでいます。冬はスキーやスノボ、春や秋には果物狩り、そして芋煮会と、魅力あふれる県なのが山形県です。

山形に出かけて山形風芋煮を味わおう

芋煮会は東北の秋の風物詩ですが、現在では日本各地で開催されるようになりました。各地方にはそれぞれの名産品があり、芋煮の具材や味付けも様々です。中でも山形の芋煮には、どこか懐かしい味わいがあると評判で、秋の行楽のおすすめとなっています。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 山形県で行われる、河原で火を焚いてとある食べ物を煮る会を何という?

A.芋煮会

Q. 山形県で食べられる「芋煮」に使われる芋は?

A.サトイモ

Q. 山形県で食べられる「芋煮」に主に使われる肉は?

A.牛肉、豚肉

Q. 東北6大祭りにも数えられる、山形県のお祭りは?

A. 花笠まつり