山形県のラーメン「酒田ラーメン」ってどんな味?

ラーメンと言えば味噌、とんこつ、塩、醤油など様々な味があります。
今回はそんな中から山形県酒田市発祥の酒田ラーメンをご紹介します。
豚骨、鶏がら、煮干し、昆布を使用した透き通ったスープが特徴です。

酒田ラーメンを取り扱うお店は麺にもこだわっている

酒田ラーメンを取り扱っているお店は自家製麺を使用しているところがほとんどです。割合としては8割のお店が自家製麺を使用しています。
麺は水分が多く含まれている加水率が高い麺で熟成されているものが多いです。
加水率が高く熟成された麺を熟成多加水麺と言います。水分が多い分もちもちとした触感になり、熟成されているのでコシがある麺になります。
酒田ラーメンは醤油ラーメンが特徴ですがレシピは店によって違います。スープに使用する魚介を変えたり麺の製造法を独自に研究しながら作っているので、あえて「酒田のラーメン」と言う方もいます。

具はメンマやチャーシューと言った一般的なものが多いですが、ワンタンを入れる店もあります。
その中でも酒田ラーメンの店である「花鳥風月」は海老ワンタンをトッピングしています。海老はすり身ではなくそのままの大振りな海老を入れ、ワンタンの生地も自家製です。生地は天候によって粉の配合や厚みを加減して製造しています。

酒田ラーメンだけではない。他のご当地ラーメン。

山形県には酒田ラーメンのほかに様々なご当地ラーメンがあります。
その一つとしてとりもつラーメンがあります。このラーメンは山形県新庄市で主に提供されています。
鶏を飼う農家が多くまた農村部ではお祝い事の時にモツ煮込みを作る習慣がありました。ただこの習慣はごく一部だったらしいのですが、新庄市の居酒屋もモツ煮込みを出す店が多く存在しました。
モツ煮込みを注文する一部の常連客の中に一緒にラーメンを注文して食べるということが変化していき、とりもつラーメンの誕生につながりました。
とりもつラーメンの麺はまっすぐだったりちぢれ麺だったりと統一はされていません。

ご当地麺は他にもあり冷やしラーメンというものがあります。名前の通り冷たい麺で、スープも冷たいです。店によっては氷を浮かべるところもあります。
スープは醤油味で酸味はあまりないことも特徴です。発祥は山形市本町のラーメン店「栄屋本店」です。
初代店長が「夏に冷たいラーメンが食べたい」というお客さんの要望に応えるため1年の研究を経て1952年に完成させました。
また山形県の夏は暑く1933年の7月に40.8度の気温を出したほどでした。
ラーメン評論家の大崎裕史氏は夏の暑さでラーメンの需要が落ちたことから冷たい蕎麦からの発想でラーメンも冷たくして販売したのではないかと推測しています。

酒田ラーメンのチャーシューの肉として人気の平田牧場の豚とは

酒田ラーメンにはチャーシューが具として使われていますが、地元である平田牧場の肉を使用している店は多いです。
平田牧場は山形県酒田市に本社を置き1967年に創立しました。畜産や食肉加工販売、外食事業を行っています。
「平田牧場三元豚」は平田牧場の代名詞であり、「平田牧場金華豚」は最高級ブランドの豚になっています。
「平田牧場三元豚」は肉のきめが細かくいい歯ごたえがある肉質の仕上がりになっています。脂も甘く上質な風味をもっています。
多くのプロの料理人もこの味を認めています。

また「平田牧場金華豚」は中国浙江省金華地区原産になります。世界三大ハムの「金華ハム」の原料として使用されているものです。
上質な肉質に上品な油の甘さが特徴です。
また平田牧場では年間約1000頭しか「金華豚」は出荷しておらず大変貴重な豚となっています。国内の一般的な豚と比べると身体が二回り程小さいですが成熟期間は長くかかります。手間がかかる分使用できる肉の量が少ないということです。

醤油ラーメンを山形県で食べるなら酒田ラーメンと他のご当地ラーメンも食べてみる

酒田ラーメンのほかにもとりもつラーメンや赤湯ラーメン、米沢ラーメンなど様々なご当地ラーメンが存在します。
醤油ラーメンである酒田ラーメンを食べた後、他のご当地ラーメンを食べて味の違いを楽しんではいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 山形県のラーメン「酒田ラーメン」といえば、次のうちどれ?

A.醤油ラーメン