鳥取県のご当地ラーメンとして有名な、ある動物でダシをとったラーメンは?

鳥取県のご当地ラーメンは、全国的にも珍しい、とある動物の骨でダシをとったスープが絶品です。さて、それは一体「何骨ラーメン」になるのでしょうか?

鳥取のソウルフード!「牛骨ラーメン」!

食のみやこを謳う鳥取県には、蒸したベニズワイガニまるごと一杯を使った「新かにめし」や、鳥取和牛や大山どりなど地産食材をたっぷり使ったご当地バーガー「とっとりバーガー」、牛ホルモンと野菜を味噌ダレで炒め中華そばと絡めた「ホルモン焼きそば」など、食欲をそそるさまざまなご当地グルメがあります。
その中でも鳥取県民のソウルフードとして愛されているのが「牛骨ラーメン」です。
全国でも牛骨を使ったラーメンは珍しいのですが、実は最近までなかなか外部に発信されず、全国のラーメン好きでも知る人ぞ知るという存在でした。
そんな、鳥取のとっておきご当地グルメ「牛骨ラーメン」についてご紹介します。

「牛骨ラーメン」はいつから…?!

鳥取県の「牛骨ラーメン」は戦後の発祥とされています。始まりには所説ありますが、米子市の料理店「満洲味(ますみ)」の店主が満州で覚えたスープから料理を作り提供したのが始まりという説や、満州から引き揚げてきた人が現地の味を再現し鶏白湯を参考にして作ったという説があるようです。現在では大衆食堂やレストランでも人気のメニューで、県内には100店舗以上の「牛骨ラーメン」提供の店が存在し、鳥取のソウルフードとして根付いています。
鳥取県ではラーメンといえば「牛骨ラーメン」がスタンダードなので、「牛骨ラーメン」が全国的に珍しいということを現地の人たちは最近まで知らなかったそうです。

気になる!「牛骨ラーメン」のお味!

そんな牛骨ラーメンは…
やはり牛骨でじっくり煮出したスープが特徴です。透き通った琥珀色をしており、コラーゲンと牛の旨みがたっぷりと溶け出しています。甘味と香ばしさが味わい深くコクがあり、それでいて後味のよいサッパリとした口当たりです。
また牛骨だけではマイルドということもあり、豚骨や鶏ガラをブレンドしてダシにしているところもあります。醤油牛骨、塩牛骨、牛骨ちゃんぽんのようにメニューのバリエーションも豊富です。
はマイルドなスープをよく絡ませる中華そばのちぢれ麺や、もちもち中太のストレート麺、小麦にこだわった細麺など多様です。
チャーシューも店舗によってこだわりが強く、豚の赤身のみ使用したチャーシューはあっさりしたおいしさです。
牛肉のチャーシューが入っているお店では深みのある味わいで食べ応えがあり、牛骨スープとの相性も抜群です。また牛骨を使っているだけに牛スジを入れた牛スジラーメンがあるお店や、甘辛い牛のしぐれ煮が入っているお店、はたまた大きな鶏のから揚げがドンと乗っているお店も。
トッピングのネギと胡椒は牛骨のおいしさを引き出すのと同時に味が引き締まり、メンマやもやし、味付け卵も懐かしい美味しさが嬉しいところ。また、ナルトではなく蒲鉾を使用するお店も多く、郷土料理のとうふちくわが入っているお店もあるのは鳥取ならでは。
まさにそれぞれで違ったオリジナリティーが楽しめる「牛骨ラーメン」ですが、この初めて会ったはずの優しい味にどこか懐かしさを覚えてしまうところが鳥取牛骨ラーメンの最大の魅力ではないでしょうか。

鳥取と牛骨は親密な関係だった…?!

鳥取県で「牛骨ラーメン」が主流になった背景には、実はこの地が「和牛のふるさと」だったことが関係しているようです。
現在の鳥取県に当たる因幡国、伯耆国はかつては日本有数の牛馬の大産地でした。鳥取県大山町の大山寺近辺で開かれた大山牛馬市は日本遺産に認定されています。
当時は食用よりも荷運びや農作業のために育て、取り引きされていましたが、やがて肉質や肉量を向上するための和牛登録が始まります。そして育種改良ののち、鳥取県の種雄牛「気高号(けたかごう)」がなんと第1回全国和牛能力共進会の肉牛区で一等賞を獲得します。
その栄誉ある血統を固定し受け継いだ鳥取の和牛は、やがて全国に供給され、現在も県内・県外のブランド牛の多くはこの「気高号」を始祖としているそうです。
このように牛との関わりが深い鳥取県中部は今も昔も蓄牛地であり、上質なダシがとれる牛骨が入手しやすかったのです。
全国に静かに広まりつつある「牛骨ラーメン」のはじまりも、牛を大切に扱ってきた鳥取の人々からということに納得です。

ザ・ご当地検定の問題

Q.鳥取県のご当地ラーメンとして有名な、ある動物でダシをとったラーメンは?

A.牛骨ラーメン