鳥取県の福部町の名産品として知られる、鳥取砂丘にちなんだ名前を持つ野菜は?

鳥取県鳥取市福部町が本場の野菜があります。みなさんも食べたことがある野菜なのですが、その野菜には鳥取砂丘にちなんで名づけられた名前が付けられています。シャリシャリとした歯ごたえが魅力で、カレーについてくるあの野菜といえば、もうわかりましたよね?

砂丘にちなんだ「砂丘らっきょう」

鳥取県の砂丘らっきょうは、鳥取県鳥取市福部町内の鳥取砂丘に隣接した砂丘畑で栽培される「らくだ種」のらっきょうです。鳥取砂丘の砂地をいかし栽培される砂丘らっきょうは、色白で姿形が美しく、肉質はしまりシャキシャキとした食感と色白の外観が大きな特徴の美味しいらっきょうです。

福部町でのらっきょうの栽培歴史は古く、江戸時代までさかのぼります。参勤交代のとき付き人が小石川薬園より持ち帰ったことが始まりと伝えられています。昔、鳥取砂丘に隣接したこの地は丘であり、避砂を兼ねて桃や桑が植えられていましたが、保水力がないために果樹の球が大きくならなかったため、当時は自家用として少数の農家で栽培されているのみでした。しかし、らっきょうの痩せた土地でも育つ特性が着目され、丘を整地し地形を変え、らっきょう畑が整備されたのです。それ以降、らっきょうが干ばつに強いことなども好感され、作付が増加していきました。自家用以外にも生産がはじまり、戦後には栽培機器などが充実しはじめ、本格的な大規模栽培が始まったのです。昭和40年には塩漬けおよび味付けの加工が始まり、生産が安定してきました。

天候異変や病害虫の発生により危機的な状況を迎えた時期もありましたが、現在は、約120haのらっきょう畑を約75戸の生産農家が栽培し、一戸当りの栽培面積は1.6haと、日本有数の経営規模を誇る産地へと成長しました。平成17年には「砂丘らっきょう」が登録され、鳥取のらっきょうのブランド価値を高めています。

らっきょうの栄養は?

カレーライスの付け合わせとしてお馴染みのらっきょうですが、実はさまざまな薬効がある優れた食材なのです。国原産で中薬学では韮白(がいはく)と言う名の生薬、日本では畑の薬と言われるほど豊かな効能を持っています。行気薬(気の巡りをよくする)であり、野菜の中でもトップクラスの水溶性食物繊維を含みます。
購入時は丸みを帯び、あまり芽が出ていない新しいものを選んで下さい。

らっきょうにはカリウムが豊富に含まれており、むくみ対策に良いといわれます。むくみの原因は、体内に溜まった余計な水分。カリウムは細胞の浸透圧をナトリウムとともに維持・調整する働きがあり、体内に溜まった余計な水分・塩分の排出を促してくれます。
また、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性の食物繊維は水分を吸収してゲル状になり、腸内の便を吸着して排出を促す作用があります。また、善玉菌である乳酸菌のエサとなり、腸内の乳酸菌を増やすことで、腸内環境を整える効果も期待できるでしょう。
らっきょう独特のにおいは、ネギ類によくある硫化アリルというにおい成分が原因。硫化アリルには、血液が固まりやすくするのを抑える作用があります。血液がサラサラになると詰まりにくくなります。
お酒を飲んでアルコールが体内に入ると、肝臓によって無毒成分に分解されますがその分解時に必要になるのがナイアシンです。ナイアシンが足りなくなると分解がスムーズにおこなわれません。そうすると頭痛や吐き気など二日酔いの症状がでてきます。
上で挙げた栄養素は、すべて水溶性。つまり水に溶けやすく、漬けておけばおくほど栄養素が流れ出てしまうのです。カリウムや硫化アリルに関しては、水に溶けやすいだけでなく熱にも弱いので、らっきょうの栄養をしっかりと摂取したいなら、酢漬けはではなく生のらっきょうを食べるのが良いでしょう。

どうしても酢漬けが良いという場合は付けた汁ごと飲むと栄養がしっかりととれますが、飲むのが難しい場合はやはり生のらっきょうがおすすめです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 鳥取県の福部町の名産品として知られる、鳥取砂丘にちなんだ名前を持つ野菜は?

A. 砂丘らっきょう