鳥取県を代表するナシの品種「二十世紀」が最初に発見されたのはどんな場所?

鳥取県といえば「梨」が有名ですよね。鳥取県では多数の品種が栽培されていますが、その代表的格「二十世紀」は、栽培開始から100年以上という古い歴史を持つ品種です。果汁が多く、酸味と甘さのバランスが取れた爽やかな味、そしてシャキシャキとした食感が特徴の「二十世紀」。実は驚くべき場所で発見されました!?

偶然「ゴミ捨て場」に生えていた小さな梨の木

鳥取県の特産としても有名な「二十世紀梨」は、明治21年(1888年)に千葉県松戸市で発見されたのが始まり。発見された場所はなんと「ゴミ捨て場」でした。梨農家の松戸覚之助(まつど かくのすけ)が、親類が住むゴミ捨て場に生えていた小さな梨の苗木を譲り受け、梨園で育て10年後に結実。

その後しばらく「新太白」という名前で呼ばれていましたが、その質の高さが専門家に高く評価され、明治37年(1904年)に「二十世紀を代表する品種になって欲しい」との意味を込め、「二十世紀」と命名されました。また、同時期にこの苗木が鳥取県に移され、全国的に人気の品種となっていきます。

梨の旬はいつ?「二十世紀」の旬は?

「二十世紀」の旬は8~10月頃。9月頃が出荷の最盛期となります。しかし、鳥取県の梨は「二十世紀」だけではありません。鳥取大学や県が開発した新品種を含め、さまざまな品種が夏から晩秋にかけて続々と旬を迎えるので、食べ比べを楽しむことができます。

  • 二十世紀(ハウス):8月上旬~8月中旬
  • 二十世紀(露地):8月下旬から9月中旬
  • 夏さやか:8月上旬~8月中旬
  • 秋栄(あきばえ): 8月中旬~下旬
  • なつひめ: 8月中旬~9月上旬
  • 新甘泉(しんかんせん): 8月下旬~9月上旬
  • 王秋(おうしゅう): 10月下旬~11月下旬

おいしい「二十世紀」の選び方(見分け方)

「二十世梨」は青梨なので果皮は緑色ですが、熟すにつれて黄色みがかってきます。緑色の中に黄色い模様が散在して見える(トラ熟れ)梨は糖度が高くおいしいとされています。また、色つやがよく、形がふっくらとしていて、重量感があるものを選ぶのがオススメです。果汁が豊富な梨はずっしりと重量感があります。

「二十世紀」は熟度が進むと、果色が黄緑色から黄色になります。シャキとした食感が好きな方は黄緑色のもの、甘さ重視の方は黄色のものを選んでみてください。

おいしい食べ方と保存方法

冷やし過ぎると甘みが感じられなくなるので、食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やすのがオススメです。鮮度のよいうちに食べるのが一番ですが、すぐに食べきることができない場合、新聞紙などで包んでからポリ袋へ入れて、冷蔵庫の野菜室や冷暗所で保存すると、状態がよければ1週間ほど持ちます。

梨はお尻側のほうが甘みが強いので、4等分または8等分のくし形にカットすると、甘みが均等に行きわたります。

梨は肉料理との相性もよく、摺り下ろした梨に肉を15分ほどつけこむと、肉がやわらかくなり、風味も豊かで美味しくなります。

日本で唯一「梨」をテーマにした博物館

鳥取県には、日本で唯一「梨」をテーマにした博物館「鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館」があります。2001年に開館したこの施設は、見て、触れて、チャレンジする体験型の博物館です。

1番の特長は、一年中梨の食べ比べができること! 鳥取県のおいしい梨3品種を食べ比べすることができます。時期により旬な梨と入れ替わるので、一年を通じて様々な梨の食べ比べが可能です。このほか、世界中の梨のレプリカが並ぶなど、色々と梨について知ることができます。

ザ・ご当地検定の問題

Q.鳥取県を代表するナシの品種「二十世紀」が最初に発見されたのはどんな場所?

A.ゴミ捨て場