昔ながらのお好み焼き「遠州焼き」といえば、どこの都道府県の郷土料理?

昔ながらのお好み焼き「遠州焼き」はご存知でしょうか?味も形も、普通のお好み焼きとは少し異なります。それでは、遠州焼きについてご紹介していきます。

浜松市のB級グルメ「遠州焼き」とは

遠州焼きは静岡県西部の浜松市周辺のご当地グルメで、駄菓子屋メニューとして浜松市民に親しまれてきました。遠州焼きの一番の特徴は、お好み焼きの生地の中に細かく刻んだたくあんが入っていることです。たくあんは、浜松市の三方原地方の特産品である大根から作られており、戦後の時代に手軽に入手できたことからお好み焼きに入れるようになったのではないかと言われています。

たくあんの他に、紅しょうがやねぎを混ぜいれるので、黄(たくあん)、赤(紅しょうが)、緑(ねぎ)が断面からのぞき、カラフルなのも特徴です。キャベツや卵などが入っていないことも多く、上記三種類の具だけのシンプルなものは「す焼き」と呼ばれます。そして、生地を薄く焼き上げたらウスターソースか醤油で味付けをし、長方形になるように2回3回と折りたたみます。食べやすく一口大にカットされて完成です!ソースの香ばしさとたくあんのさっぱりとした風味が懐かしい味わいで、コリコリとした食感も楽しい一品です。

遠州焼きが食べられるお店

遠州焼きは浜松市周辺のお好み焼屋、定食屋、喫茶店などで食べることが出来ます。もとは駄菓子屋のメニューだったこともあり、駄菓子屋に併設されているお店もあります。お好み焼きと書かれた看板やのぼりを目印にしてみましょう。浜松駅から徒歩でいける場所にもあるので気軽に立ち寄ってみてください。中には創業50年以上のお店もあります。駄菓子屋やお好み焼屋のレトロな店内で、昔懐かしい味を堪能してみてくださいね。遠州焼きという呼び名は、他県の人がお好み焼きと区別するためにつけられたものなので、お店のメニューでは遠州焼きではなくお好み焼きと表記されていることも少なくありません。たくあんが入っているかどうかわからない時は、お店の人に聞いてみましょう。

遠州焼きは、お店によって具材も焼き方も様々です。ソースか醤油を選ぶことができたり、たくあん・紅しょうが・ねぎの昔ながらのシンプルなものもあれば、具沢山でボリューミーなものもあります。使っているたくあんの味や切り方、他の具材とのバランスなどでもオリジナリティがでますよね。数百円で食べられるので、食べ比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。自分で焼くことが出来るお店もありますよ!

ところで遠州って?

「遠州焼き」の名前にもなっている「遠州」ですが、遠州とは静岡県西部にある 湖西市、浜松市、森町、磐田市、袋井市、掛川市、菊川市、御前崎市の総称です。浜名湖から大井川に挟まれた自然豊かな地域です。かつて遠州は「遠江 (とおとうみ)の国」と呼ばれていました。都(大和国)から近くにある琵琶湖を近淡海(ちかつあはうみ)と呼び、その周辺地域が近江国であったのに対し、遠江は遠淡海(とほつあはうみ)と表記し、都から見て遠くにある湖、浜名湖を指しています。

そんな遠州地域のひとつであり、浜名湖を有する浜松市ですが、豊かな自然を感じられる観光スポットがたくさんあります。浜名湖岸の舘山寺地区では浜名湖を眺めながら温泉を楽しむことが出来ます。太平洋沿岸にある中但馬砂丘は、鳥取砂丘ほど広くはないものの、風によってできる風紋という模様を見ることができます。目の前に広がる雄大な太平洋と、どこまでも広がる水平線は、時間を忘れて眺め入ってしまいます。また、山の斜面にみかん畑の広がる浜松市の北部には、東海地方最大級の鍾乳洞である竜ヶ岩洞があります。洞窟内は年間気温18℃と涼しく、夏には避暑地としてもおすすめです。

浜松に行ったら遠州焼きを食べてみよう

お好み焼きから派生したご当地グルメは全国にありますが、遠州焼きもそのひとつです。静岡おでんや富士宮焼きそばと同じく、駄菓子屋メニューとして地元民から愛されてきました。浜松を訪れた際には、昔懐かしい味の遠州焼きをぜひ味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 昔ながらのお好み焼き「遠州焼き」といえば、どこの都道府県の郷土料理?

A.静岡

Q. 静岡県のお好み焼き「遠州焼き」は、普通どんな形をしている?

A.長方形

Q. 静岡県の「遠州」と呼ばれるエリアに含まれないのは?

A. 富士市