プリン風味のクリームをパイ生地で包んだ、埼玉県蕨市のご当地スイーツとは?

埼玉県蕨市ではご当地スイーツとして「大人のプリン」を製造・販売しています。2016年にそれをアレンジしたスイーツが期間限定で発売され、大人気のまま販売を終えました。果たしてどのようなスイーツだったのでしょうか。

大人のプリンを再現したパイ

「大人のプリンコルネ」を紹介する前に、まず基となる「大人のプリン」を説明しますね。大人のプリンは、埼玉県蕨市の蕨商工会議所がプロデュースしたご当地スイーツです。蕨市は成人式発祥の地といわれており、それを記念する意味で大人向けの美味しいスイーツを作ろうという運びになりました。開発に携わったのは、蕨市のフレンチシェフや料理家で、蕨高校の料理部に所属する生徒も参加しました。ご当地スイーツの基本は、地場産の材料をできる限り使うこと。大人のプリンも埼玉で育った牛や鶏からいただく牛乳や卵を使用しています。

スイーツショップなどで販売されるプリンはフルフルと軟らかいタイプが多い傾向にありますが、大人のプリンはしっかりとした硬い濃厚なカスタードを採用しました。変わっているのは、カスタードの上に米粉で作った生地を重ねていることです。もちろん米粉も埼玉県産を使用しています。そして、プリンの味の決め手となるカラメルソースの隠し味には、なんとビールを採用しました。肉が軟らかくなるとしてビールで肉を煮込んだり、さっくりふんわり揚がるとしてフリットの衣に入れたりと、ビールは通常の料理に使われることはありますが、スイーツに使うのは珍しいですよね。また、ラム酒などの洋酒を入れたプリンを見かけることはあっても、メジャーではありません。

スイーツにビールを入れるとどのような味になるかというと、ビールの苦みと麦の香ばしさが特徴として現れます。大人のプリンはビールのほろ苦さが活かされた、正に大人のためのスイーツなのです。とはいっても、アルコールは飛んでいるので、子どもが食べても酔っ払うことはありません。重ねられた米粉の生地とカスタード、カラメルソースを混ぜて食べるのが、食べ方の極意とされています。硬い米粉の生地と軟らかめのカスタードの異なる食感が、食べていて楽しいですよ。

そして大人のプリンコルネは、2015年に開催された第12回埼玉B級グルメ王決定戦in草加がきっかけで開発された商品です。大人のプリンがサークルKサンクス賞を受賞し、サークルKサンクスがこれをイメージした新商品をということで、蕨商工会議所監修の下に開発されました。一般的に販売されているコルネはパン生地が多いですが、大人のプリンコルネはパイ生地を採用しています。中身は、大人のプリンの味を限りなく再現したプリン風味のカスタードホイップとカラメルソースです。サクサクの食感に滑らかな食感を楽しめるように仕上げました。販売された期間は2016年4月12日~5月9日で、取り扱った店舗は関東地区1都6県のサークルKとサンクスです。

残念ながら2019年6月時点では大人のプリンコルネが再販される予定はありませんが、大人のプリンは開発に携わったフレンチシェフが経営する「ラ・テラス大作」にて、金曜日限定で販売されています。また、期間限定でネットショップやショッピングモールや百貨店などに出品されることもありますし、例年埼玉B級ご当地グルメ王決定戦に出場しているので、そういった機会に購入するのも一つの方法です。なお、大人のプリンには、「ビタースイート」というテーマソングがあります。作詞作曲と歌を手がけているのは、蕨市出身のシンガーソングライターであるカンノテルヒロさんです。公式ホームページやyou tubeで公開されているため、大人のプリンの魅力を歌からも感じ取ってみてください。

プリンを食べてコルネの味を想像してみるのもアリ?

大人のプリンコルネは、サクサクのパイ生地に苦みが利いたカラメルソースと甘いカスタードクリームが口の中で混ざる絶妙な味のスイーツでした。再販の予定はありませんが復活すると良いですね。大人のプリンは購入できるので、食べてみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. プリン風味のクリームをパイ生地で包んだ、埼玉県蕨市のご当地スイーツは?

A. 大人のプリンコルネ