スペイン料理のパエリアには欠かせない、大分県が全国1位の出荷量を誇る香辛料は?

スペイン料理といえばパエリアを真っ先思い浮かべる人も多いと思います。魚介やお肉などの出汁でお米を炊き上げるパエリアはお米に素材のうまみがたっぷと染み込んで、さながらスペイン風炊き込みご飯といった感じでしょうか。そんなパエリアに欠かせないある香辛料、大分が全国トップクラスの出荷量だって事、ご存じでしたか?

サフラン生産量トップクラスの大分県!

サフランはアヤメ科(学名Crocus sativus Linne)のめしべを乾燥させたもので、食品ではパエリアをはじめ、サフランライスやブイヤベースなど、ヨーロッパ料理で香辛料として多く用いられています。サフランのめしべは貴重で、中央にある赤い3本からしか取れないのです。

そんなサフランの国内トップクラスの生産量を誇っているのは大分県竹田市。
その栽培は20世紀初めの明治期より始まったといわれており、ある商人が神奈川県の医者から球根を持ち帰ったのが始まりだと言われています。
それを根付かせたのには竹田市独自の栽培方法が生み出されたところが大きいでしょう。一般的には、開花する前に球根を畑に植えて花を咲かせますが、独自の方法では室内で花を咲かせることに成功。天候に影響されず、花も摘みやすいことから、栽培が盛んになったという事です。
そんな独自の栽培方法と繊細な手作業によりできあがった竹田市のサフランは、栄養価が高く、品質がいいと海外でも高く評価されています。

しかし近年は、農業従事者の減少や、高齢化などの諸事情により年々生産量が減っています。特に1990年ごろは、薬用酒メーカーの処方変更でサフランを使用しなくなったことと、輸入サフランとの価格差が原因で生産量が一気に減ったとされています。国産のサフランはめしべが大きく、色調も鮮やかで、香味も優れており、品質では世界一といえるだけに、現在の生産状況はとても残念なことです。減少に歯止めをかけようと、組合と市、県が協力し、栽培方法や傷つけずにめしべを摘み取る技術などを伝える研修を15年度から始めています。

サフランってどんな植物?

サフランはアヤメ科のクロッカス属の多年草で、秋に紫色の花を咲かせます。
日本語では漢字でかくと「咱夫藍(サフラン)」となります。
ヨーロッパ南部、西アジア原産で、最初に栽培されたのはギリシャと言われていますが、イラン、インド、古代ギリシャとの説もあり、はっきりとはしていません。

現代のサフランの世界最大生産国、輸出国はイランです。
イランのサフランは、大昔から受け継がれた伝統的な100%有機栽培方法で、高品質だと世界でも認知されています。
イランの他に、日本、ギリシャ、モロッコ、インド、スペイン、アメリカなどの地域でも栽培されています。

美しい花を咲かせるサフラン。その花の香りにはリラックス効果があり、昔から多くの人に愛されてきました。
サフランの花言葉は「喜び」「陽気」「歓喜」「節度の美」「過度をつつしめ」「濫用するな」となり、薬として効能、香りに由来して明るいイメージのものが多いようですが、一方で「過度をつつしめ」や「濫用するな」などの警告とも受け取れる意味合いの花言葉が存在します。

「節度の美」という花言葉は、過度は禁物という意味です。サフランは使いすぎると神経が過敏になり、快楽に陥るということからこの花言葉がつけられたといわれています。そのような意味ですと「節度の美」「過度をつつしめ」の花言葉にも納得です。

良い意味のあるサフランの花言葉ですが、怖い警告の意味も併せ持つので、サフランの花を贈る時にはこれらの点に注意してみてくださいね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. スペイン料理のパエリアには欠かせない、大分県が全国1位の出荷量を誇る香辛料は?

A. サフラン