炊き込みご飯に酢を混ぜて作る、岡山県瀬戸内市の炊き込み寿司の名前は?

備前福岡(岡山県瀬戸内市)の郷土料理に、炊き込みご飯に酢を混ぜた煮込み寿司があります。「備前ばら寿司の元祖」といわれているこのお寿司をご紹介しましょう。

「どどめせ」とは

「どどめせ」は通常のちらし寿司に入っている錦糸たまご、椎茸やさやえんどう、かんぴょうなどの他に、炊き込みご飯で使用するたけのこやごぼう、里芋、にんじん、鳥肉、ちくわなどが入っていて、とても具だくさんな炊き込み寿司。素朴な風味とかみしめるほどにより味わいが増すおいしい郷土料理です。

「どどめせ」誕生秘話

遡ること鎌倉時代末期。日本ではまだ酢が作られていませんでした(食酢は室町時代に誕生)。「福岡の市」(現在の岡山県瀬戸内市長船町福岡)に渡し場があり、高瀬舟の船頭の炊き込みご飯の弁当に、ある日、偶然に酸っぱくなったどぶろく(にごり酒)がかかってしまったものを食べたところ、いつもと違ってとてもおいしかったそうです。以来、炊き込みご飯に酸っぱくなったどぶろくを打ち、独特の味をした飯を作るようになったのだとか。やがて、この「どぶろくめし」が名物となって、それがなまって「どどめせ」と呼ばれて親しまれるようになり、後世に伝えられて「備前ばらずし」に発展したとも言われています。

「どどめせ」を食べよう

どどめせは岡山市瀬戸町長船福岡にある、うどん店「備前福岡 一文字うどん」でいただくことができます。こちらは地産地消にこだわった地元でも人気のセルフうどん店です。

「一文字うどん」では要望に応えてお店のメニューに取り入れるべく、地元の女性グループのレシピをベースに研究と試作を重ねて「中世のロマンの味」を実現させました。だしの味と合わせ酢の味を絶妙に配合し、どぶろく特区の「岡山県美作市産どぶろく」が加えられたこのどどめせは、「一度食べたらくせになる味」として喜ばれているそうです。

個性的な魅力がいっぱいの瀬戸内市を散策しよう

瀬戸内市は岡山県の南東部に位置し、岡山ならではの魅力にあふれ、個性的な観光スポットがある街です。

「夢二郷土美術館 夢二生家記念館・少年山荘」は、大正浪漫を代表する詩人画家の竹久夢二が生まれ育った生家で、夢二が16歳まで過ごした部屋が残る築約250年の茅葺屋根の家屋が作品と共に公開されています。奥の間や土蔵なども展示室として拡充され、季節ごとに展示されたふるさとをテーマにした所蔵作品を楽しむことができます。また夢二自身が設計したというアトリエ兼住居を再現した「少年山荘」では、夢二のコスプレが出来るコーナーもあります。和菓子をいただくこともできるカフェ「椿茶房」も人気です。

「備前長船刀剣博物館」は全国的にも珍しい日本刀専門の博物館。備前長船(現在の瀬戸内市長船町)は、古くから日本刀の生産地として名高いところです。国宝と指定されている111振りの日本刀のうち、47振りが備前伝の日本刀なのです。館内には相当な数の日本刀が展示されており、息を呑むような迫力の日本刀を鑑賞できるファンにはたまらない博物館です。

瀬戸内市にある牛窓町は「日本のエーゲ海」とも呼ばれ、まるで海外に来たような雰囲気が味わえます。「恋人の聖地」に認定されている「幸福の鐘」がある「牛窓オリーブ園」や、パワースポットとしても知られる「黒島ヴィーナスロード」などなど魅力的な観光スポットがいっぱいです。

長船町にある「日本一のだがし売り場」はお子さんだけでなく、大人も興奮すること間違いなし。県外からもたくさんの人が訪れ、休日には入場制限がかかるほどの人気ぶりです。みんな大好き「うまい棒」シリーズの充実ぶりに、懐かしい昭和のお菓子の数々…。まとめ買いコーナーでは子供の頃に心ゆくまで食べてみたかったお菓子を大人買いしてしまいそうです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 炊き込みご飯に酢を混ぜて作る、岡山県瀬戸内市の炊き込み寿司の名前は?

A. どどめせ