三重県の郷土料理「なべ餅」を作るときの、意外な鍋の使い方とは?

三重県に「なべ餅」という郷土料理があります。店舗などで購入できるほか、材料を揃えれば、自分で手作りすることもできます。今回はなべ餅のユニークな由来や特徴、購入方法、作り方などについてご紹介します。

なべ餅とは?

なべ餅は三重県に伝わるお菓子の1つです。その昔、まだ米が貴重な食べ物であった頃のこと。通常の餅のように、杵と臼で作ると、大きな音がするため、餅を作っていると隣近所にわかってしまい、おすそ分けをしなければならなくなります。そこで、鍋の中に材料を入れ、鍋で餅をつくことで、音が出ないように餅を作ったことが、なべ餅の由来です。家族だけで内緒で作って食べたことから、「ないしょ餅」とも呼ばれています。なべ餅はもち米やよもぎ、小豆、きな粉などからできています。もち米の粒が少し残るような、半づき状態になっていることが特徴です。
手作り感のある素朴な味わいにファンが多く、今なお多くの人々に愛されています。

なべ餅を食べるには?

なべ餅を食べたい!と思った場合、まず1つに購入するという方法があります。なべ餅は、三重県内でも特に大台町でよく食べられており、この地域の和菓子屋や道の駅などで販売されています。大台町を訪れたら立ち寄って、おやつやお土産用に購入するのがおすすめです。また、なべ餅は自分で手作りして食べるという方法もあります。もともと杵や臼など、大掛かりな道具を使わず家庭内で作られた餅なので、同じように家の台所で作ることが可能です。

材料はもち米、よもぎ、あんこ、きな粉などです。まずはよもぎを茹で、もち米を炊いておきます。なお、もち米よりやや少なめのうるち米を混ぜても良いでしょう。炊き上がったもち米を鍋に入れてついていきます。ついている途中でよもぎを入れ、さらにつきます。よもぎが細かくなるまで、もち米は少し粒が残るくらいまでつきます。つきあがったら、あんこをくるみ、きな粉をまぶして完成です。

あんこは小豆から煮て作れば自分で甘さの調節ができ、より自分好みの味にすることができるでしょう。手作りなら、なべ餅の由来になった昔の作り方をそのまま再現することができます。隣近所に内緒にしたくなるようなおいしさを、ぜひ味わってみてください。

三重県の郷土料理は餅が多い?

三重県はなべ餅のほかにも、餅に関する郷土料理が非常に豊富であることをご存知でしょうか?例えば「ぽっちゃり餅」。こちらもユニークな名前ですが、ふわふわもちもちとしたお餅が、ぽっちゃりとしたほっぺのようなやわらかさです。お餅の食感やたっぷり香るよもぎの風味が楽しめます。「さわ餅」は磯部町に伝わる郷土菓子です。中にあんこをくるんだ四角形の餅で、竹取神事という祭りに使う笹竹、あるいは棹竹が名前の元になったと言われています。

「朴の木だんご」は、「でんがら」とも呼ばれる郷土菓子です。朴葉に包んだ蒸し団子で、田植えや茶刈など、農作業を無事終えられたことを先祖に感謝し、皆で労をねぎらいながら食べられてきたものです。このほかにも、さまざまな名物餅が存在します。それぞれの餅にまつわるエピソードを紐解きながら、三重県各地を巡って、餅を食べ歩くのもおもしろそうですね。なお、伊勢神宮や熊野古道、伊賀、志摩スペイン村などなど、三重県には全国的に有名な観光スポットが数多く存在します。また、伊勢海老や松阪牛など、新鮮な食材にあふれています。ぜひ、さまざまな名所を楽しみつつ、名物餅をはじめとした三重グルメなど、三重県の魅力を満喫してみてください。

なべ餅は内緒にしてでも食べたくなる三重県自慢の郷土菓子

鍋で餅をつくなべ餅は、内緒にしたくなるほどの美味しさで、今もなお地元の人々を中心に愛され続けてる郷土菓子です。ぜひ地域の店舗で購入したり、手作りしたりなどの方法で、なべ餅の美味しさを味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 三重県の郷土料理「なべ餅」。鍋でどうする料理?

A. 鍋で餅をつく