香川県のご当地グルメ「ぴっぴ飯」の「ぴっぴ」とは何のこと?

香川県には「ぴっぴ飯」というご当地グルメがあるのですが、この「ぴっぴ」とは一体何のことでしょうか?

「ぴっぴ」とは、赤ちゃん言葉で「うどん」のこと?!

うどん王国の香川県。県内のうどん屋は500軒を超えると言われていますが、もちろん家庭でも好んで食べられていて、うどんは国民食ならぬ香川の県民食です。家庭でもたくさん消費されている…ということは、余ったうどんもあれば、残してしまったうどんも出てきます。
そこで香川のご当地フード「ぴっぴ飯」の登場です。この「ぴっぴ飯」はかつて香川の一部地域ではソウルフードだったとのこと。
細かく切ったうどんと、刻みたくあん、豚バラ肉をご飯と混ぜてだしと醤油で味付けされた「ぴっぴ飯」はうどんのそばめし風、といったところでしょうか。
火の通っただし醤油の香りが食欲をそそる一品で、うどんはもちもち、炒めたご飯はパラパラとと食感の違いも楽しく、食べ応えも抜群なお家メニューです。
そんな「ぴっぴ飯」の「ぴっぴ」とは一体何かというと、讃岐の赤ちゃん言葉で「うどん」という意味だそう。たしかに、子どもはうどんが大好きですよね。うどん王国に地元ならではの赤ちゃん言葉があるのもうなずけます。
今回は、うどんとご飯のハイブリッドご当地フード「ぴっぴ飯」について調べてみました。

うどん県の隠されたソウルフード「ぴっぴ飯」の作り方!!

この「ぴっぴ飯」、以前はソウルフードと呼ばれるほど食べられていたそうですが、なかなかに飲食店のメニューとしては見かけません。
隠されてしまったソウルフードには何か秘密があるのか…というわけではなく、実はご家庭内であまりものを使って作ることが多いメニューなので外食で食べるものではない、ということだそうです。どうりで地元の人以外には知られざるご当地グルメになったわけです。
作り方は…
刻んだたくあん、細かく切ったにんじん、小口切りにしたネギ豚バラ肉、食べやすい大きさに切ったうどんご飯を用意します。
フライパンで豚肉とにんじんを中火で炒め、火が通ったらご飯、うどん、たくあん、ねぎを加えて炒めます。
だし醤油で味を調えて、鰹節を振りかけたら完成です。お好みで紅しょうがを添えてください。
もやしやキャベツ、錦糸卵、天かす、ちくわ天を使ってもおいしくなりますし、冷蔵庫のあまりものをどんどん使えてしまうところが、「ぴっぴ飯」の良い所です。
また、味付けにはだしと醤油ではなく、ソースで作っても香ばしくて最高の一品に仕上がります。 
うどんを切る時のポイントとして、袋の上から包丁の背で切ると、包丁がべたつかない上、袋の切れ端も入らないのでオススメです。

コンビニのおにぎりにも選ばれた「ぴっぴ飯」!?

ご家庭で作られることが多いからこそ、県外の人々の口にまでなかなか届かなかった、隠されたご当地フード「ぴっぴ飯」ですが、なんとセブン-イレブンのおにぎりとして売り出されていたことがあります。2013年に香川県限定で販売された「ぴっぴ飯」おにぎりですが、そこには坂出市公認と書かれていました。「ぴっぴ飯」は坂出市と大きな関係があるようです。

坂出市こそ「ぴっぴ飯」を復活させた町!!

実は「幻の味」になりかけていた絶滅寸前の「ぴっぴ飯」ですが、ご当地グルメブームだった2011年頃に復活したメニューで、2020年5月にはテレビ番組「相葉マナブ」でも取り上げられるほどになりました。
この復活を促したのは、瀬戸大橋のたもとの坂出市です。市内の飲食店には、「ぴっぴ飯」がカフェのメニューにあり、外食としても楽しめるそう。坂出市の家庭であり合わせの食材で作っていた懐かしの味を、市の開発メンバーである商工会議所の有志により復活させ「ぴっぴ飯」と名付けたそうです。
昭和40年代までは多くの家庭で作られていた懐かしの「ぴっぴ飯」ですが、だんだんとどこの家庭でも作らなくなっていたのだそうで、一時は幻の味になっていたところ、当時の味を再現し坂出市の味にしたのだそう。
つまりは懐かしの味として根付いていたものの、「ぴっぴ飯」として考案されたのは、2011年以降という変遷を辿ったご当地フードでした。
製麺所が多かった坂出市。昭和の時代は、冷蔵庫の余りものと製麺所で買ったうどんを合わせて安くてもボリュームのある「ぴっぴ飯」を作って家族みんなで食べていたそうです。
うどんもご飯も残さずおいしく食べるという、まさに食品ロスを減らすSDGsな取り組みで、現代にもぴったりなメニューとも言える「ぴっぴ飯」。お子様からお年寄りまで幅広い年代が大好きな讃岐うどんを使っていることからも、再びこの地に根付くのは近いかもしれません。

ザ・ご当地検定の問題

Q.香川県のご当地グルメ「ぴっぴ飯」の「ぴっぴ」とは何のこと?

A.うどん