弁当屋の『荻野屋』が販売している、名物駅弁とは?

関東地方の名物駅弁を紹介します。荻野屋という弁当屋から発売されている人気の駅弁です。どんなお弁当なのか、そしてどこで買えるのかなどをご紹介します。

どんなお弁当?

峠の釜めしは「荻野屋」が製造・販売している名物駅弁です。峠の釜めしは、土釜に入れられたお弁当という点がまず目を引き、個性的なお弁当として、食べたことはなくても知っているという人も多いでしょう。肝心な中身は、昆布出汁の炊き込みご飯の上に、鶏肉やうずらの卵、杏子に栗、ささがきごぼう、椎茸、筍、杏子がのっており、グリンピースや紅ショウガが添えられています。釜めしのほかに、プラスチックの容器に入った5種類の香の物が付属しており、品目も豊富で満足度の高いお弁当です。
昆布だしと醤油で炊き込まれたご飯はあっさりした味わい。つめこまれた山の幸は、厳選された素材を使い、関西風の薄口醤油の筍や関東風の濃いめの味付けの椎茸など、食材によって味わいのバリエーションをつけています。飽きがこず、最後の一品まで楽しめるでしょう。

峠の釜めしは、益子焼の土釜を使っているため、購入後しばらくの間は温かいままで食べることができます。ちなみに、益子焼の窯元は栃木県芳賀郡益子町の窯元つかもとです。食べ終わった後の土釜を使えば、実際に家庭でご飯を炊くことができます。

荻野屋・峠の釜めしの歴史と販売場所

荻野屋は群馬県安中市に本店を持ち、1885年(明治18年)の横川駅開業の際に創業されました。創業当初は、おにぎりと沢庵のシンプルなお弁当でした。戦後を経て旅行者が受ける中であっても、駅弁の売り上げは伸び悩んでいました。それを受け、4代目社長の高見澤みねじさんが停車中の車両の載り込み、乗客の要望を聞いてまわったことで、新しい駅弁のヒントを得ます。

乗客たちは「温かい、家庭的、そして楽しいお弁当」が求めていることが分かり、その要望にこたえる形で、1958年に峠の釜めしは誕生しました。土釜で販売する保温性のお弁当は画期的だとして、雑誌に掲載され有名になり、爆発的に売れるようになったのです。以降、荻野屋は群馬県を中心に、長野、東京などへと店舗数を増やしていきます。創業から130年以上経過し、日本に現存する駅弁屋さんとしては最古です。

峠の釜めしは2019年5月時点で、6店舗にて常時販売されています。群馬県内であれば、群馬県安中市松井田町横川にある本店と、横川店、横川サービスエリア(上り)などで購入可能です。その他、東京都中央区銀座の「GINZA SIX」内の東京店や長野県諏訪市沖田町の諏訪店、長野県篠ノ井西寺尾赤川の長野店などで買うことができます。その他、数量限定ではあるものの、各地の販売店で販売しています。また、駅弁フェアなどで不定期に各地で販売を行っているようです。

荻野屋本店のある群馬県安中市ってどんなところ?

安中市は群馬県の南西部にある都市です。西側には長野県との県境の碓氷峠があり、古くより交通の難所として知られています。現在の市域にあたる板鼻、安中、松井田、坂本までの4つの宿場町は、江戸時代、中山道六十九次のなかで江戸から数えて14~17番目にあたる宿場町として栄えました。安中市は江戸時代安中藩の城下町でもあり、当時安中藩士の鍛錬のために行われた競技の「安政遠足(あんせいとおあし)」が日本におけるマラソンの発祥だともいわれています。1975年からは安政遠足の保存のため、「安政遠足侍マラソン」が安中市主催で開催されるようになりました。毎年5月第2日曜日に開催され、仮装しながら走れるマラソンとして、全国各地からの参加者を集めています。

また、安中市には磯部温泉や碓氷峠鉄道文化むら、重要文化財指定の碓氷第三橋梁(めがね橋)や秋間梅林などの観光名所が多数あります。日本三大奇勝ともいわれる妙義山や人口湖、ダムなどを抱え、自然の豊富な景観を楽しめる土地です。

群馬県発の名物駅弁・荻野屋の峠の釜めしを食べてみよう!

峠の釜めしは、益子焼の土釜に入っている個性の光る名物駅弁です。峠の釜めしは荻野屋本店に行って味わうのもよいですし、支店や販売店で購入して食べることもできます。歴史ある駅弁屋さんの山の幸をつめこんだ釜めしをぜひ味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 弁当屋の『荻野屋』が販売している、群馬県の名物駅弁は?

A. 峠の釜めし

Q. 群馬県の名物駅弁「峠の釜めし」の容器に使われている、ご当地の焼き物は?

A.益子焼

Q. 名物駅弁の「峠の釜めし」といえばどこの都道府県のもの?

A.群馬県

Q. 群馬県安中市の重要文化財「碓氷第三橋梁」は、通称なんという?

A.めがね橋