岐阜県の名物である「孫六煎餅」は、どこの市の名物?

日本の各地には、それぞれ名産品などがあり、それにちなんだ様々なグルメも編み出されています。それらは、観光手土産などにもよく役立つもので、岐阜県では「孫六煎餅」が有名です。「孫六煎餅」の特徴と魅力について紹介します。

「孫六煎餅」と関市

「孫六煎餅」とは、岐阜県の中でも特に関市で作られている和菓子です。「孫六煎餅」を主商品としている、孫六煎餅本舗によって古くから作られており、岐阜県関市のお土産として様々な場所で販売されています。孫六煎餅本舗は、昭和元年創業の老舗和菓子屋であり、岐阜県関市の人々に広く親しまれている和菓子を様々生み出しています。「孫六煎餅」以外にも、「まごろくあゆ」など甘い和菓子を中心にして作っており、こちらも岐阜県関市の名物・お土産として人気があります。孫六煎餅本舗の本店で購入する以外にも、電話やwebから通販することも可能で、贈答用として利用する人も多くいる人気の和菓子です。

「孫六煎餅」の孫六とは、刀鍛冶のことです。岐阜県関市は、古くから刀鍛冶が集まる地域でした。室町時代には刀工の町として名を馳せていたほか、鎌倉時代には五ヶ伝と呼ばれる日本刀の産地として隆盛を極め、その流れは現代においても続いています。この岐阜県関市で生まれた刀工たちは全国でも名を馳せるものが出るほどで、有名な刀のひとつである和泉守定兼を打った刀工や孫六兼元もそのひとりです。2代目の孫六兼元は、室町時代を中心として活躍した美濃の名刀師であり、実用性の高い刀を打つことで知られました。武田信玄などの多くの有名武将、大名の垂涎物の刀を生み出しています。

「関の孫六」といわれるほどであり、岐阜県関市では欠かすことのできない有名人です。「孫六煎餅」は、その孫六兼元にちなんで作られた和菓子です。刀の鍔を模した形をしている煎餅であり、味わいとともに高い人気を誇っています。刀好きの人には大層人気が高く、名刀の名残を感じることが可能です。人気が高く「関の名物、刀と孫六忘れてならない孫六煎餅」という言葉があるほどです。

「孫六煎餅」の魅力

「孫六煎餅」の魅力は、その形と味わいにあります。孫六兼元をイメージした鍔の形をしていることが特徴である薄焼きの煎餅であり、岐阜県関市のお土産としてはピッタリです。シンプルでありながら、かわいらしいデフォルメしたものではなく、本物のようにしっかりと刀の鍔を再現して模様がかたどられています。大きさも大きすぎず、軽く食べることができるサイズなので、手軽に食べることができます。一枚一枚手焼きで丁寧に焼き上げられているので、しっかりとした食べ応えに、歯触りもよく非常においしいです。

「孫六煎餅」に使用されている原材料は、卵に小麦粉、砂糖といった非常にシンプルなものです。煎餅というと、しょっぱいものをイメージする人が多いですが、こちらはほんのりとした甘みを感じることができるやさしい味わいです。ぱりぱりとした食感が癖になるとともに、ほのかにカステラのような甘いかぐわしい香りが漂います。瓦煎餅と炭酸煎餅の中間のような食感です。煎餅は湿気があると、すぐに味も食感も悪くなってしまいますが、「孫六煎餅」は多少湿気てもカステラのようでおいしいです。

懐かしい味わいにほのかな甘さ、軽い食感が特徴で、小さな子どもからお年寄りまで幅広く味わうことができます。

刃物の町・関市

岐阜県関市は、「孫六煎餅」が有名なとおり、かつては数多くの名刀工を生み出してきた地域です。その流れはなお続いており、ドイツのゾーリンゲンと並ぶほど刃物の町として知られる存在となっています。刃物の歴史を知ることができる刃物会館があるほか、日本刀鍛錬の実演を見ることもできます。実用性のある生活用品としての刃物ならば、数多く作られており、はさみやナイフ、爪切りなどを求める人も多いです。

刃物の町の孫六煎餅

岐阜県関市は、古くから刃物の町として知られ、この地域が生み出した名刀工である孫六兼元にちなんで作られたお菓子が、「孫六煎餅」です。軽い食感に懐かしい甘さが特徴で、広く親しまれています。関市の観光の際には、刃物と合わせて購入してみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 岐阜県の名物である「孫六煎餅」は、どこの市の名物?

A.関市

Q. 岐阜県の名物土産「孫六煎餅」にも名前が付いている「孫六」は、何をしていた人?

A. 刀鍛冶