愛媛県名物のジュース「ポンジュース」の「ポン」とは何のこと?

みんな大好きポンジュース! 愛媛県の名物ですが、現在では全国各地のスーパーやコンビニでも販売されていますし、普段から愛飲されている方も多いのでは? すっかりお馴染みになっているポンジュースですが、そう言えばみかんジュースなのに、なぜ「ポン」ジュース? 今回はこの謎に迫ります!

日本一の「ポン」!

ポンジュースが誕生し、はじめて販売されたのは昭和27(1952)年のこと。「ポンジュース」という名前は当時、愛媛県の知事だった久松定武氏によって付けられました。発売当時の宣伝ポスターに「日本で生まれて世界に輝くポンジュース」とうたっており、日本一のジュースになるようにとの願いを込め「日本(ニッポン)一」のポンから取ったそうです。

実は名前の由来には他にも説があり、名付け親の久松氏はフランスに居住していた経験があって、フランス語のあいさつである「ボンジュール」の「ボン」が、響きにも似ていていい? ということで名付けた、という説もあります。

ポンジュースのローマ字表記は「POM」。これって不思議に思いませんか? 実は発売当初は「PON」だったのが、昭和28年から「PON」から「POM」へと変更されました。実は、ポン(POM)は果樹園芸学、果樹栽培法のpomologyや、文旦pomelo(ポメロ)など、柑橘に縁の深い名前が多いということから「POM」となったのです。

都市伝説「蛇口からみかんジュース」は本当だった!

都市伝説と言えば、ミステリアスなものやおどろおどろしいものが多いイメージがありますが、愛媛県にまつわる都市伝説は「みかん県・愛媛は蛇口からみかんジュースやポンジュースが出る」という何ともうらやましいもの。本当だったら移住するわ、と思ってしまうくらいですが、実はあるのです。ポンジュースを製造・販売している、株式会社えひめ飲料さんが平成19(2007)年に「ポンジュース蛇口」を完成させました。松山空港にて毎月第3日曜日に設置されていましたが、2017年7月より松山空港1階ロビーにある「Orange BAR」内にて常設され、一杯350円で憧れの蛇口をいつでもひねることができます。愛媛県内の特産品の展示販売や、県内の観光情報を発信する「えひめ愛顔(えがお)の観光物産館」にも設置されていて、こちらは一杯100円。他にもイベント会場などでも設置されることがあるそうです。

愛媛のみかんがおいしい理由

全国トップクラスの生産量を誇る愛媛のみかん。愛媛県はみかん栽培にぴったりの条件が揃っているのです。まずは「愛媛には3つの太陽がある」と言われるほどの太陽のちから。これは「空に輝く太陽」「海に反射する太陽」「斜面に築かれた石垣に照りつけて反射する太陽」のことを指します。この太陽の恵みから、甘くジューシーな柑橘に成長するのです。

そして、愛媛県は瀬戸内の温暖な気候に恵まれた土地でもあります。年間平均気温が15度以上あり、冬の最低気温も氷点下5度以下になりません。また夏季の日照時間が多く、柑橘の成長に必要な気象条件にも恵まれているのです。さらに、ミネラルをたっぷり含んだ良い土壌を作り、栄養価が高くおいしいみかんを収穫することに成功しています。

みかんの収穫時期になると、みかん色の染まった段々畑が美しい風景になります。段々畑の急傾斜は南を向いており、どの角度でも太陽の光がふんだんに当たって、甘いみかんが栽培されるのです。石垣の石は太陽から得た熱を冷めにくくして、暖かく保つ役割を果たしているのです。

みかんの種類がいっぱい

みかん、いよかん、デコポンなどをはじめ、生産される品種が多いのも愛媛県の特長で、メインで生産されている種類だけでも17種類もあります。みかんとオレンジを交配した「清見」など、新しい品種の開発も進められています。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 愛媛県名物のジュース「ポンジュース」の「ポン」とは何のこと?

A. 日本一