柑橘類の「いよかん」の9割が生産されている都道府県は?

甘酸っぱい味わいと豊かな香りを楽しむことができる柑橘類の「いよかん」ですが、その生産量の約9割が集中している都道府県は一体どこでしょうか?

「いよかん」の主な生産地は、柑橘王国の愛媛県!!

濃いオレンジ色が鮮やかで、果汁も豊富で香り高い「いよかん」。濃厚で甘く人気の柑橘類ですが、このほとんどは愛媛県で生産されています。
愛媛県は「柑橘王国」と呼ばれるほど、柑橘の収穫量も品目数も日本一を誇ります。そんな愛媛県で最も生産されている柑橘は「温州みかん」ですが、その次に多く生産されている柑橘は「いよかん」なのです。
2018年のいよかんの全国生産量は28,495トンに対して、愛媛県だけで26,293トンと全体の92.3%のシェアを誇っており、主に松山市、今治市、八幡浜市にて生産されています。
全国で1位のいよかん生産地はダントツで愛媛県ということになりますが、ちなみに2位は和歌山県で2.4%、3位は佐賀県で2.3%の生産があり、安定した温暖な気候と傾斜のある地域で作られている柑橘だということがわかります。

伊予国の「伊予柑(いよかん)」だけど、始まりは山口?!

いよかんは漢字では「伊予柑」と書きます。主に愛媛県で栽培されていることから「伊予国」の柑橘類で「伊予柑」だと予想がつきますが、当初は「伊予みかん」と名前が付いていたのだとか。しかし、かねてより栽培していた温州みかんとの混同してしまうことから短く「伊予柑」と改名されたそうです。
そんな伊予の名前を冠した「いよかん」ですが、初めて見つかったのは愛媛県ではなく山口県でした。1885年(明治18年)に山口県阿武郡東分村、現在の萩市にて発見されたいよかんは「穴戸みかん」と呼ばれていました。個人で所有されていたその苗木を、1888年(明治21年)に愛媛県温泉郡持田村、現在の松山市の園芸家が購入し、そこから愛媛県でも栽培が始まりました。 愛媛県で育てていた園芸家はその土地の庄屋の息子だったのだとか。苗木を接木して育て、近隣の農家に無償で配って栽培を薦めたのだそうです。そのことから愛媛県ではいよかんの栽培農家が増加したということです。
月日は流れ、1955年(昭和30年)に松山市平田町で「宮内伊予柑」という品種が発見されました。これまでのいよかんより、早く成熟し、実の付きも良く、皮も薄く、酸味も少ないということで、食べやすさから普及が進み、1970年代以降は、県内における柑橘の生産の主力品種のひとつとなるまで出荷量を大幅に増加させました。
その後もダイヤ柑とも呼ばれるほど果皮がつるつるしていることが特徴の「大谷伊予柑」や、 大玉で種が少なく皮もむきやすい「勝山伊予柑」など、優れた品種が発見されていきました。 
現在では、「弥生紅(やよいべに)」という宮内伊予柑の高品質のものが人気です。いよかんの旬は1~2月ですが、3月まで成熟させることで糖度は11.5度以上という甘味が出て、3月のみ市場に出回る貴重な品種です。

「いよかん」は受験に「いいよかん」?!

伊予柑の花は、毎年5月頃に開花し白く愛らしい花をつけます。
開花といえば、受験シーズンには「いい予感」という語呂合わせで、「いよかん」が合格祈願のゲン担ぎに配られ活躍します。
いよかんの収穫時期は11月の終わりごろから始まるものの、1ヶ月近く貯蔵を行ってから出荷・配送されるので、ちょうど12~3月頃に市場に出回り、受験のシーズンにマッチしています。柑橘系の香りは、交感神経を刺激して脳のスイッチをオンにすると言われています。ゲン担ぎだけではなく「いよかん」で集中力がアップし、勉強がはかどるかもしれません。
そんないよかんの日は、1月14日。い、い、よ、かん、で、いよかんの日です。こちらもおいしいいよかんが市場に出回っている頃合い。語呂合わせだけではない運命を感じます。
ちなみに1月のいよかんは爽やかで甘酸っぱくフレッシュなおいしさです。3月頃に入ると完熟し、酸味も落ち着き少しマイルドな味わいになります。ビタミンCもたっぷりで塩分の摂りすぎにも良い効果があるいよかん。時期によって少しずつ味が違ういよかんで「いい予感」を感じてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.柑橘類の「いよかん」の9割が生産されている都道府県は?

A.愛媛