「オコッペいもっこ」の商品名で知られる、青森県のジャガイモとは?

マグロで有名ですな青森県大間ですが、ジャガイモの名産地でもあります。ホクホクと美味しいこのジャガイモは、オコッペいもっこと呼ばれ親しまれています。ホクホクとした食感とコクのある味わいが人気のこのじゃがいもについて調べてみました。

希少なジャガイモ

青森県では三円イモと呼ばれているジャガイモがあります。明治38年にアメリカから来たこのジャガイモは、正式名称をバーモント・ゴールド・コインと名付けられ、種イモが6個で3円とかなり高価でした。3円が高価なのかと思う人もいると思いますが、当時は白米を俵で一俵5円30銭もした時代です。3円イモは当時の人々にとっては、とても貴重なジャガイモだったのです。そして、このジャガイモは奥戸(オコッペ)で栽培されていた事が多かったので、地元の人々からオコッペいもっこと呼ばれるようになりました。その見た目はゴツゴツしていて、皮を向くとその色は白く、窪みがたくさんあります。

奥戸では、オコッペいもっこで町おこしをする計画がスタートしています。「奥戸じゃがいもブランド研究協議会」なるものも存在します。ですが、どんなブランドでも良いと言う訳ではありません。その条件はとても厳しいものです。奥戸で受け継がれた種イモで、協議会会員が生産し、同地区で有機肥料を使い、安全性向上をはかりながら生産し、生産履歴、生産者情報を積極的に公開する事という条件で、素晴らしいジャガイモが選ばれるのです。こうして選ばれた事からも分かるように、オコッペいもっこは美味しいだけではなく、安全にも配慮されているのです。

受け継がれる特産品

オコッペいもっこと親しまれている青森県の三円イモは、朝鮮戦争勃発の時に輸腐病が発生し、消滅の危機を迎えていました。輪腐病というのは、細菌の一種が感染し、ジャガイモの内部が輪の形に黒茶色となり、腐っていく病です。ですが、農家では自家用として三円イモを作り続けていました。大間町はJA十和田おいらせに種イモを管理し、供給するように委託しました。こうして、地域に受け継がれてきた名産品は守られてきたのです。名産品を維持・管理する事は並大抵の努力では出来ません。そこには、多くの人々の努力と苦労が込められているのです。

オコッペいもっこの特徴としては、煮えやすく、また煮てもその身が崩れる事はありません。その味はコクがあるので、様々な料理に最適なジャガイモです。地元の人々は、オコッペいもっこを大きな鍋で茹でて、シンプルに塩味で食べます。もちろん、そのまま食べても美味しいのですが、大間の人々はイカの塩辛を乗せて食べるのです。オコッペいもっこを食べる時には、地元ならではの食べ方をするのも良いのではないでしょうか。

大間の特産品

青森県でオコッペいもっこと親しまれている三円イモですが、大間町にはまだまだ特産品がたくさんあります。もちろん、大間町のマグロは有名ですが、大間町の特産品の中には真昆布もあります。そして、この真昆布が大間町に更なる特産品を運んでくれるのです。アワビやウニなどは海藻を餌とします。なぜ大間町に美味しい魚介類が多いのか、それは美味しい昆布のおかげなのです。そして、なぜ大間町の昆布が美味しいのか。それは、大間町の海はミネラルが豊富で、海洋プラクトンも大量に発生しているからです。昆布は光合成によって成長します。海の環境が悪ければ、昆布が美味しく成長するはずがありません。大間町の特産品に魚介類が多いのは、こうした素晴らしい自然環境のおかげなのです。

青森県でオコッペいもっこと呼ばれ愛される三円イモ

三円イモは、青森県でオコッペいもっこという品種で愛されています。そこには、地元でとれた物に対する愛情が溢れています。そして、そこには寒い地域で懸命に生きてきた東北の人々の歴史もまた隠れているのです。その歴史の一部を味わうのも良いものです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「オコッペいもっこ」の商品名で知られる、青森県のジャガイモは?

A.三円イモ