秋田の厳しい冬が育んだ「いぶりがっこ」

「いぶりがっこ」をご存知ですか。たくあん?と思う方もいるでしょうが、ちょっと違います。「がっこ」というのは秋田の方言で漬物のこと、つまり「燻した漬物」のことです。

「いぶりがっこ」はぱりぱりという食感と燻製独特の香りがクセになる逸品です。ここでは、そんな秋田県の名産である「いぶりがっこ」の歴史や製法、レシピなどについて紹介します。

たくあんとの違いは?

もともとは秋田県の内陸南部に昔から伝わる、野菜(主に大根)を燻製して漬け込んだ「いぶり漬け」で、「いぶりがっこ」は大根の燻製たくあんの商標になります。

「いぶりがっこ」のはじまりは、雪国秋田県の気候風土と深い関わりがあります。たくあんを漬ける際は、野菜を天日干しして水分を抜く必要がありますが、このあたりでは戸外で十分に干すことが出来ませんでした。そこで、室内に吊るして囲炉裏の熱と煙で干したところからはじまったと言われています。正確には定かではありませんが、起源は古く室町時代とも考えられているそうです。

いずれにせよ遥か昔から庶民の保存食、健康食として親しまれてきたもので、厳しい秋田県の冬を越すための生活の知恵がぎゅっと詰まった郷土産品です。

その製法は今でも受け継がれていて、いぶりがっこは大根を縄編みして天井から吊るし、楢の木や桜の木で長時間燻製乾燥させます。燻製が終わったら主に米糠や塩で漬け込みます。

たくあんに似ているようですが、燻製することによって色が茶、あるいは濃茶色になり、香りも燻製独特のものがつき、たくあんとは違う味わいと食感を楽しむことができます。

「いぶりがっこ」をアレンジして食べてみましょう

お茶うけやお酒のつまみ、ご飯のお供としてそのままぽりぽりと食べるのも、もちろんおすすめですが、薄切りにして山菜などと一緒に炒めたり、お豆腐、にんじん、椎茸、糸こんにゃくなどと一緒に白和えに混ぜてもおいしくいただけます。この際は20分ほど水にさらしてから使いましょう。

粗みじん切りにしてチャーハンに入れるのもおいしいです。意外な食べ方としてはペペロンチーノやカルボナーラなどのパスタに入れたり、クラッカーやトマトとクリームチーズの上に乗せたりと、洋風にアレンジしてもワインによく合う一品になります。燻製してありますので、チーズとの相性が抜群なのです。

お料理好きな方は、自分なりのアレンジレシピを考えるのも楽しいでしょう。いぶりがっこの少しクセのある独特な風味が、いつもの料理にワンポイントのアクセントを添えてくれます。

いぶりがっこは女性に嬉しい栄養が豊富?

「お漬物は塩分が気になるから…」「独特の風味がちょっと苦手で…」と言って、漬物をなかなか口にしない方も多いですが、実はいぶりがっこは女性に嬉しい栄養がたっぷり含まれているんです。

まず、いぶりがっこは大根なので、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。さらに塩と米糠で発酵させることでその過程で乳酸菌が発生するので、乳酸菌がたっぷりと含まれます。

大根のビタミンCと食物繊維、これに乳酸菌の相乗効果で腸内環境にとても良いと言われているんです。腸内環境が整えばお肌の調子も整うので、女性には嬉しい食べ物ですね。「秋田美人」という言葉があるほど秋田県の女性がキレイなのは、小さいころからいぶりがっこを食べているから、というのもあながち間違いではないかもしれません。

先ほどご紹介したように、さまざまなアレンジを加えて食すことができる「いぶりがっこ」。お酒をたしなむ方は、いぶりがっこをクリームチーズに乗せて食べれば、大好きなお酒を飲みながら、美肌のケアもできて一石二鳥ではないでしょうか。女性の美しさを保つためにも、お気に入りの食べ方を見つけて、是非普段の食生活に取り入れたいですね。