秋田県大館市の名物「山の芋」は、別名「何芋」という?

全国各地に、その土地の環境を生かした名物が存在しています。秋田県大舘市にも名物の芋があります。その芋の歴史と、どのような料理法で食べるとおいしいのかを紹介していきます。

純白で粘り気が強い芋

つくね芋とは、丸いごつごつとしたこぶしのような形状の芋であり、250グラム程度のものから500グラム程度のものまでの大きさに成長します。各地に存在している芋で、ヤマトイモや長芋、自然薯などといった名称で呼ばれることもあり、秋田県大舘市ではつくね芋以外に山のイモと呼んでいることも多いです。外見はごつごつとして、黒く、固いイメージを持たれる見た目をしていますが、中身は緻密で引き締まり、水分が少ないことが特徴です。純白で粘り気が強いことも特徴のひとつとされており、すりおろしたつくね芋でも箸で持ち上げることができるほどの弾力を持っています。

また、イモ類はすりおろすと、すぐに変色してしまうことが多いですが、つくね芋はその変色も少なく、時間がたっても見た目も美しく食べることができるという特徴があります。基本的に温暖な気候を好むため、伊勢などの地域で栽培されていましたが、秋田県大舘市でも栽培されるようになりました。秋田県大舘市で栽培を始めたのは、昭和53年に青森から種芋を導入したことが始まりです。昭和63年には、つくね芋の生産のピークを迎え、全国でもトップクラスの産地となり、秋田県大舘市のつくね芋は名物となりました。

つくね芋は、栽培が難しい面もあり、高級料理の食材としてもよく利用されます。栄養素が非常に豊富に含まれており、特に酵素を多分に含んでいることが特徴です。消化に良く、栄養も豊富で、古くからスタミナ食として親しまれています。

つくね芋の料理

つくね芋は、様々な食べ方をされています。すりおろしたものを生で食べるとろろご飯やとろろ汁として方法が、一般的な食べ方です。これ以外にも、お好み焼きに入れたり、揚げ物にしたり、吸い物、蒸し物などといった食べ方をする人も多いです。つくね芋を名物としている秋田県大舘市では、生のつくね芋以外に粉末にしたつくね芋を薬品を使うことなくフリーズドライ状に加工した商品も取り扱っています。これに水を加えて食べたり、かるかんやまんじゅうなどの菓子の材料にしたりといった方法で利用しています。

秋田県大舘市では、つくね芋の一層の普及のために、つくね芋の様々な料理を考案して普及活動を行っている現状です。そのひとつが大文字鍋です。大文字鍋は市内の様々な場所で提供され、商標登録も果たしており、きりたんぽに並ぶ地域の名産物となるよう活動しています。大文字鍋の基本は、つくね芋をすりおろして団子状にしたものを鍋に入れていることです。つくね芋は非常に粘りが強いので、芋以外のつなぎを入れる必要がありません。味付けやほかの具材は、それぞれの飲食店、家庭によって工夫がなされています。

秋田県大舘市の魅力

秋田県大舘市は、秋田県の北部に位置しており、青森県との県境ともなっています。市内の大部分が山間部であるとともに、米代川とその流域に沿って集落が存在しています。豊かな自然に恵まれており、つくね芋も米代川流域の肥沃な土壌で育まれている作物です。つくね芋以外にも野菜や花、とんぶり、比内地鶏といった様々な名産品が存在しており、食が豊かな地域といえます。秋田県大舘市には、名所・観光スポットも様々存在しています。大舘大文字祭りは夏の風物詩として有名なイベントです。日中は大舘大文字祭りをはじめとして賑わいを見せ、夜間には花火大会で盛り上がるので、一度旅してみることをおすすめします。

きりたんぽに続く名物・つくね芋

秋田県大舘市は、名物としてつくね芋を栽培しています。高級食材としても知られるつくね芋は、栄養価も高く、様々な料理に利用されていますが、特に大文字鍋の普及に力を入れているようです。コクがあり、味わい深い大文字鍋を食べてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 秋田県大館市の名物「山の芋」は、別名「何芋」という?

A.つくね芋