山梨県富士吉田市の特産である「ミルキークイーン」とは、何の品種?

山梨県吉田市で育まれたミルキークイーンをご存じですか?日本人の食生活に欠かせない食材の品種です。一体どんな特徴をもっているのでしょうか。

山梨県吉田市のミルキークイーン誕生秘話

ミルキークイーンが誕生したのは1985年。農水省が立ち上げたスーパーライス計画により、味が優れ、粘りのある米の開発を目的に生まれました。一般的な都道府県主導の新米計画とは異なり、国主導の事業の研究という経緯を経て誕生したミルキークイーンは、コシヒカリの突然変異といわれています。

山梨県吉田市のご当地米としても有名で、昔から稲作に向かず「美味しい米は作れない」とされてきた同地にとって、ミルキークイーンは待望の存在といえます。山梨県吉田市では2000年から生産が始まり、行政のバックアップもあり、現在では「他地域のミルキークイーンとはひと味違う!」との高い評価を得る特産品に成長しました。

幻の米!山梨県吉田市のミルキークイーンが優れている理由

全国的に栽培されているミルキークイーンですが、山梨県吉田市のものは旨味成分を測る食味計で100点満点中80点以上を常時キープするほど味が優れており、市場評価が高いことで知られています。

その理由は、日照時間の長さや昼夜の寒暖差、黒墨土の土壌、鉄分・カルシウム・バナジウムなどのミネラル分が豊富に含まれる富士の伏流水など、山梨県吉田市ならではの強みが多いこと。一般的に、ミルキークイーンの玄米は透明に近い乳白色になるといわれている中で、同地ではさらに美しい半透明の玄米ができあがることも大きな魅力です。

こうした利点からファンが増加していますが、茎が長い長稈種で、作業に時間がかかり、粒が小さいことからコシヒカリなどと比較すると収穫高を多くできない特徴があります。そのため、滅多に手に入らない幻の米といわれており、さらに引く手数多になり、売り出されると売り切れ続出という現象も少なくありません。

地元民ですらなかなか食べることができない希少価値が高い山梨県吉田市のミルキークイーンを手に入れたい場合、店頭に出回っていたらすぐに購入、もしくはインターネットで取り寄せる方法が最も確実です。

モチモチ食感を楽しもう!ミルキークイーンを美味しく食べる方法

ミルキークイーンのもうひとつの特徴は、お米に含まれるデンプンのアミロースの割合が少ないと粘りが強くなる特性に着目し、低アミロースを目指して開発されたこと。そのため、アミロース含有量はコシヒカリの半分以下と極めて低く、粘りが強くてモチモチした食感があり、冷めても硬くなりにくいことが魅力です。

炊飯器で炊く際のコツは、米一合に対して水は1の目盛りより1割〜1.5割程度減らして入れること。やや少なめの水で炊くと、粘りがある美味しさを存分に引き出せます。さらに水を加えてから夏場は約30分、冬場は約2時間を目安にそのまま浸しておくと、より一層ふっくら炊きあがりますよ。

レシピのおすすめは、モチモチさを活かし、そのままいただく和食やおにぎりなどで、冷めても硬くなりにくく食感が良いことからお弁当にも最適です。反面、チャーハンのような炒めものやカレーなどには向いていません。

また、そのままでも美味しい品種ですが、その他の品種にブレンドして食べる方法にも適しています。お米は複数の品種を混ぜ合わせることで全体の味を引き上げる特性があり、こうした理由からもミルキークイーンはブレンド米としても非常に向いている品種です。もう少し弾力がほしいという際に、いつものお米に山梨県吉田市のミルキークイーンを混ぜ、炊き上げてみてはいかがでしょうか。

食卓が豊かに!山梨県吉田市のミルキークイーンの特徴を踏まえて美味しいお米ライフを

全国的にも優れた山梨県吉田市のミルキークイーンは、土壌の恩恵から美味しいお米ができる特徴に惹かれ、近年さらに愛好家が増えています。売り出されると争奪戦になることも少なくないので、まずは「見つけたら購入!」で試してみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 山梨県富士吉田市の特産である「ミルキークイーン」とは、何の品種?

A.米