和歌山・新宮の老舗「香梅堂」が作る、ある形をした大人気お菓子の名前は何?

和歌山県新宮市には、明治時代から続く和菓子店があり、地元の人だけでなく、遠方からわざわざ買いに来る人も少なくありません。行列ができるほどの人気を集めているのが、この店の看板商品です。どんなお菓子で、どのように生まれたのか、そのルーツを紹介します。

 

鈴焼はなぜ生まれた?香梅堂150年の歴史をひも解く

香梅堂の始まりは、1868年(明治元年)にさかのぼります。新宮の地でせんべい作りから商売を始め、地道に技術を磨いてきました。店を大きく広げることはせず、新宮の一店舗だけで営業を続ける方針を守り続けています。派手な展開を選ばなかったからこそ、目の届く範囲で品質にこだわることができました。時代が移り変わる中でも、新しい商品を生み出す努力を重ね、少しずつ商品の幅を広げてきました。こうした歩みの積み重ねが、150年を超える香梅堂の歴史につながっています。

鈴の形をした焼き菓子が生まれたのは、3代目の店主だった西義弘さんの挑戦がきっかけです。せんべいだけでなく、他にはない新しい商品を作れないかと考え、試作を重ねた末にたどり着いたのが、卵と和三盆をふんわりと焼き上げたお菓子でした。鈴焼と名づけられたのには理由があります。香梅堂から歩いて5分ほどの場所には、世界遺産に登録されている熊野速玉大社が鎮座しています。鈴焼は、熊野速玉大社に祀られている神鈴をかたどった和菓子です。

鈴焼はなぜ人気?地元と観光客に愛される理由

鈴焼のやさしい甘さを支えているのは、和三盆と卵、小麦粉といったシンプルな材料です。保存料や着色料を使わず、素材そのものの味を活かしています。焼きたてのおいしさにこだわり、一つひとつ丁寧に焼き上げる製法を守り続けてきました。こうした手間を惜しまない工程が、香梅堂ならではの味を生み出しています。

鈴焼は、新宮の本店以外では手に入りません。足を運んだ人だけが味わえる、貴重なお菓子です。香梅堂の本店でしか買えないため、新宮を訪れた記念として購入する人が多く見られます。手に入りにくいからこそ、次に新宮を訪れる理由の一つにもなっています。

香梅堂は、熊野速玉大社のすぐそばに店を構える和菓子店です。参拝を終えた人が帰りに立ち寄り、土産として買い求める流れが定着しています。地元の人にとっても、新宮に行くなら鈴焼を買ってきてほしいと頼まれるほど、特別な存在です。土日には長い列ができることも珍しくなく、地元客だけでなく参拝客からも長く親しまれています。

熊野速玉大社とあわせて楽しむ鈴焼旅

JR新宮駅からも徒歩圏内にあり、大通り沿いという分かりやすい立地です。熊野信仰発祥の地とされる神倉神社とのちょうど中間あたりに店を構えているため、両方の参拝を予定する人にとっても寄りやすい場所になっています。

神倉神社は、源頼朝が寄進したと伝わる538段の急な石段を登った先に、ご神体のゴトビキ岩が祀られています。この石段を上り下りしてから熊野速玉大社を参拝し、最後に香梅堂へ立ち寄るという流れをたどる人も多いようです。体を動かした後の甘いお菓子は、疲れた体にちょうどよいご褒美です。土日や連休は行列ができやすいため、午前中の早い時間に訪れると、並ぶ時間を短くできます。

新宮市内には、香梅堂の周辺にも見どころが点在しています。徐福伝説にゆかりのある徐福公園や、丹鶴城とも呼ばれた新宮城跡は、JR新宮駅から歩いて行ける範囲です。阿須賀神社は、熊野の神々ゆかりの地としても知られ、静かな雰囲気の中で参拝できます。鈴焼を楽しみながら、周辺のスポットもあわせてめぐれば、新宮の歴史や文化をより深く感じる旅になります。

鈴焼の購入方法とお取り寄せガイド

鈴焼が買えるのは、和歌山県新宮市大橋通にある本店のみです。楽天市場やAmazonといった通販サイトでの取り扱いはなく、他の土産物店に並ぶこともありません。似た見た目の鈴カステラが別の場所で販売されていることもありますが、それは香梅堂の商品ではないため、素材や味、製法などが異なります。鈴焼を手に入れたい場合は、直接本店へ足を運んでください。

鈴焼は、家庭用のバラ売りから贈答用の化粧箱入りまで、用途に応じて選べます。熊野名所せんべいなど、他の商品とあわせた詰め合わせも人気です。価格は時期によって変わることがあるため、来店時に確認してください。保存料を使用していないため、賞味期限は7日間と短めで、購入後はできるだけ早く食べきるのがおすすめです。

来店の予定がある場合に限り、事前に電話で予約すれば、取り置きをしてもらえます。遠方で来店が難しい場合は、発送に対応してもらえることもあります。定休日は火曜日で、営業時間は月曜から土曜が9時から21時、日曜のみ9時から17時30分までです。アクセスはJR新宮駅から徒歩圏内です。

新宮で150年以上、地元の人々と参拝客の暮らしに根づいてきた鈴焼には、老舗ならではの歴史と、こだわりの製法が詰まっています。現地でしか手に入らない一品なので、熊野速玉大社への参拝とあわせて、ぜひ香梅堂へ足を運んでみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.和歌山・新宮の老舗「香梅堂」が作る、ある形をした大人気お菓子の名前は何?

A.鈴焼