島根県の出雲地方が発祥地とされている和菓子は?

日本人にはなじみ深い、とある和菓子。その発祥が島根県の出雲地方にあるのですが…その和菓子とは一体何でしょうか?

あま~い「ぜんざい」の発祥は、出雲にあり?!

島根県出雲地方は、日本神話のゆかりの地であり、縁結びの地でもあります。出雲大社が鎮座するこの地域が、実は日本人にはなじみ深い和スイーツ「ぜんざい」の発祥の地とされていることをご存じでしたか?
旧暦の10月は神無月と呼ばれますが、この出雲では神在月(かみありづき)と言い、全国八百万の神様が集まってくるのだそうです。
その時期に、古くから行われている由緒ある神事が神在祭(かみありさい)で、その神在祭で振る舞われていたのが「神在餅」(じんざいもち)と呼ばれるお餅です。
その神前に供えていたお餅と小豆を一緒に煮て小豆雑煮を作り、再びそれをお供えする習わしがあり、里の人々の間でもこの日の朝には餅を搗き、一重ねの鏡餅を持って参拝した後に、やはり小豆を入れた雑煮を作って家の神棚にお供えした後、それぞれでいただくという風習があったようです。
その「神在餅」の名前が出雲の言葉で「ずんざい」に訛り、京都に伝わるまでに「ぜんざい」に変わり、京都や江戸で広まっていったのだとか。
日本全国で好んで食べられるほっこり甘い「ぜんざい」と出雲にまつわるグルメについて調べてみました。

出雲に来たらぜんざい!お土産はぜんざい餅!

出雲大社に参拝に来たなら、やはりまずはぜんざい!という程に定番の和スイーツ。甘さの中にほんのり塩味が効いて上品なお味です。寒い時期にはこたつの席でいただくのもオツですね。
もちもちの白玉団子と小豆のしっかりした粒を感じ、口いっぱいに幸せが広がります。出雲大社付近にはたくさん店舗があり、紅白の白玉団子が入っていたり、大黒様のもなかが入っていたり、五円玉(御縁)の入ったポチ袋が付いてきたりととにかく縁起が良さそう。参拝の際にぜんざいをいただくのはマストです。
そんな中、最近ではお土産といえば「ぜんざい餅」が人気なのだそうです。ぜんざいのように粒を残した甘い餡をもっちりとした皮で包み込んだぜんざい餅。出雲の名物になっているようです。

ぜんざいとおしるこの違いって…?!

ところで全国各地にも広まっている「ぜんざい」ですが、「おしるこ」との違いはなんなのでしょう。
ぜんざいとは、一般的に小豆を砂糖で甘く煮た汁状の食べ物で、白玉団子の他、お餅や栗の甘露煮が入ることもあります。小豆を粒として残しているもの、粒が崩れた状態のもの、小豆を濾した状態のもので違いがあるのでしょうか。
調べたところ、関東地方では汁気のない餡を使ったものぜんざいと呼びますが、同じようなものを関西地方では亀山や小倉と呼びます。
関東地方では汁気があれば、粒あんでもこしあんでも「おしるこ」と呼びますが、関西地方では粒あんを用いた汁物を「ぜんざい」と呼び、こしあんを用いた汁物は「おしるこ」と呼び分けています。
西日本から東日本へと伝わっていく過程で、ぜんざいとおしるこの区別が正しく伝わらなかったというのが、関東と関西でぜんざいの定義が違っている理由と考えられているようです。

参拝にきたなら!出雲の名物グルメ!

出雲地方にはぜんざいの他にも目を引くグルメがたくさんあり、カフェや食べ歩きも充実しています。
・出雲そば
 そばの実を殻ごと挽いて打った「出雲そば」は、香りが高く色味も濃く黒め。冷たい蕎麦は割子でいただく。
・俵まんぢう
 出雲大社のご祭神「大国主大神」が俵の上に座っていることから、それにあやかったお菓子。カステラ生地に包まれた白あんが優しい味。お土産にも食べ歩きにも。
・おふく焼き
福をもたらすとされる可愛らしい「ふぐ」の形をした大判焼き。甘すぎないあんこがポイント。あつあつしっとりの出来立てを食べ歩きで。
出雲でぜんざいを始めとしたバラエティー豊かなグルメともおいしいご縁を結びませんか?

ザ・ご当地検定の問題

Q.島根県の出雲地方が発祥地とされている和菓子は?

A.ぜんざい