滋賀県大津市のB級グルメとして人気のお好み焼きとは?

滋賀県大津市を中心としたエリアで、新たにB級グルメとして提供されるようになったお好み焼きをご紹介します。滋賀県のさまざまな名物を取り入れており、ほかにはない味わいを楽しむことができます。また、滋賀県は日本で最も大きな琵琶湖を有しているなど、観光スポットも多い県です。そこで、ここでは滋賀県大津市周辺で提供されているB級グルメのお好み焼きとともに、大津市の観光スポットについても詳しく紹介します。

粉もん文化が根付く関西で誕生

関西は粉もん文化が根付いている地域で、特に大阪ではお好み焼きやたこ焼きなどのお店がひしめいています。滋賀県も同じ関西エリアにあるため、お好み焼きも庶民の味として食べられてきました。そんななか、滋賀県ならではの食材を取り入れて誕生したのが「大津鴨ネギおこ」なのです。

ただし、同じ関西エリアに属しながら、大津鴨ネギおこは大阪で一般的に食べられているお好み焼きとは少し様子が異なります。大阪のお好み焼きは生地のなかにあらかじめ刻んだキャベツなどの具を加え、混ぜた状態のものを鉄板の上で焼くという作り方です。しかし、大津鴨ネギおこは大阪でよく見かける関西風お好み焼きとは違い、生地をクレープ状に薄く焼き、その上に具を乗せていくという作り方をします。どちらかというと、同じお好み焼きを食べる文化が根付いている広島に近い作り方ですね。

また、大阪のお隣の京都にも「べた焼き」と呼ばれる市民に愛されてきた食べ物があります。もともとは下町の駄菓子屋さんや屋台などで焼かれ、子どものおやつとしてよく食べられていたものです。生地をクレープ状に焼いてキャベツやネギ、紅ショウガなどを乗せたシンプルな食べ物でした。滋賀県の大津市はすぐ西側が京都府で、JR東海道線の大津駅と京都駅は10分程度でアクセス可能です。大津鴨ネギおこは、すぐお隣の京都で食べられていたべた焼きをベースにして考案されました。べた焼きのように鉄板の上で焼いた薄い生地の上に、滋賀県産のネギと鴨肉、赤こんにゃくを具として乗せるのが特徴的です。さらに滋賀県産の卵が上に乗り、ソースを塗って半分に折りたたんだ状態で提供されます。

鴨肉と赤こんにゃくが入る大津鴨ネギおこ

B級グルメとして滋賀県の食材が入った大津鴨ネギおこ。鴨肉と赤こんにゃくが入っている点が特徴的で、そのなかでも鴨肉はもともと滋賀県で味わえるご当地グルメなのです。琵琶湖には冬になるとシベリアなど北の地域から多くのカモが訪れるほか、特に湖北エリアには白鳥も飛来し、毎年多くの人が白鳥の姿を見ようと出かけます。脂身が甘く、肉質も引き締まったマガモは、冬の味覚として県内各地で食されてきました。琵琶湖畔では冬に鴨鍋を食べられるお店が点在し、道の駅などでも鴨肉を購入できるところがあります。

大津鴨ネギおこの具としてもうひとつ、特徴的なのが赤こんにゃくです。赤こんにゃくは文字通り赤い色をしたこんにゃくですが、ほかの地域では赤いこんにゃくなどあまり見ることはありませんよね。滋賀県内でもすべての地域で一般的というわけではなく、主に湖東にある近江八幡市周辺で食べられているこんにゃくです。赤い色は三二酸化鉄の成分によるもので、もちろん人体には影響がありません。また、一見真っ赤で辛そうに見えますが、特に辛みがあるわけでもなく、普通のこんにゃくと同じように食べることができます。

なぜ赤いこんにゃくが作られるようになったのかという理由には諸説あり、戦国武将の織田信長が派手好きだったからというのもそのひとつです。地元では、すき焼きの具や炒め物の具、きんぴらなど、さまざまな料理に使われています。赤こんにゃくは近江八幡市内にあるスーパーや道の駅などで購入が可能です。また、滋賀県ならではの特産品として、近江八幡市周辺のエリアでも売っているところがあります。

琵琶湖に面した大津市ではさまざまなアクティビティが楽しめる

滋賀県大津市は県庁所在地であり、滋賀県の中心として行政の施設や企業などが多く集まっています。しかし、単に県内でも有数の市街地というだけではなく、観光スポットも多く点在しているエリアです。なんといっても、滋賀県は県の6分の1の面積を占める琵琶湖があり、大津市は湖西側に広がっています。そのため、SUP(スタンドアップパドル)やカヌー、ウェイクアップボードなど、水辺で楽しめるアクティビティも多彩です。大津市南船路にある「BSCウォータースポーツセンター」のほか、大津市雄琴の「オーパル」などウォータースポーツを楽しめる拠点が複数あります。

琵琶湖には1982年に就航した観光船「ミシガン」があり、大津市内では、におの浜観光港と大津港、柳が崎湖畔公園港の3つの港からミシガンクルーズに乗船することが可能です。琵琶湖から見る滋賀県内南部の風景を一望できるほか、船内では音楽ライブも開催されています。また、気軽に食べられる軽食に加えて本格的な料理も楽しむことができるなど、ひとときの贅沢を堪能することもできるでしょう。ミシガンクルーズを就航している琵琶湖汽船では、ほかにもぐるっとびわ湖島めぐりや竹生島クルーズなど、琵琶湖の北部を巡るクルーズもあります。また、琵琶湖から南に流れ出る瀬田川は山間部を流れる場所が多く、急流ラフティングやウォーターチュービング、リバーバギングなど、よりアクティブな体験をすることも可能です。

ほかにもまだある!滋賀県大津市のみどころ

大津市には寺社仏閣も多く、琵琶湖の南端にある石山寺は近江八景の「石山の秋月」として知られています。奈良時代に開基された歴史あるお寺で、古くは源氏物語の作者である紫式部、江戸時代には俳聖として知られる松尾芭蕉も訪れました。花のお寺としても有名であり、春の桜やツツジをはじめ、夏のアジサイや秋の紅葉など、いつ訪れても見どころのあるお寺です。大津市は石山寺をはじめ紫式部ゆかりの地が多いため、大津市の観光キャラクターとして源氏物語の主人公・光源氏をモチーフにしたゆるキャラ「おおつ光ルくん」が活躍しています。

京都府と隣接する比叡山には、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている比叡山延暦寺があります。「日本仏教の母山」と称されるほど日本でも屈指の修行の場であるものの、現代では車でアクセスできる奥比叡ドラブウェイや比叡山坂本ケーブルで気軽に行くことが可能です。また「五山の送り火」で有名な大文字山には、実は大津市から登ることができます。比叡平から比較的緩やかなトレッキングコースを登り、銀閣寺周辺まで通り抜けることができるのです。さらに、大津市でも北部にある木戸には、びわ湖バレイがあります。びわ湖バレイは冬にスキーやスノボなどのウインタースポーツを楽しめる一方、春から秋にかけて四季折々の花や紅葉が楽しめるスポットとして有名です。レストランやショップが充実し、琵琶湖を一望できるびわ湖テラスもオープンしました。

また、大津市本堅田にある浮御堂の琵琶湖上にお堂が浮かぶ姿は、テレビでもよく紹介されていますよね。近江八景の「堅田の落雁」は、この浮御堂を中心に雁の群れが舞い降りる様子のことです。ほかにも、木曽義仲の墓所である義仲寺や近江八景「三井の晩鐘」で知られる園城寺もあります。園城寺は三井寺とも呼ばれ、春の桜、秋は紅葉の名所として県内外から多くの人が訪れるスポットです。

観光スポットが多い滋賀県大津市!B級グルメの大津鴨ネギおこも味わって

滋賀県大津市は県庁所在地としての役割を果たしているだけではなく、観光スポットにも恵まれた市です。琵琶湖に面していることからさまざまな水辺のアクティビティを楽しむことができるほか、大小多彩な寺社仏閣を巡ることもできます。1日の日帰りで楽しめるのはもちろん、宿泊しながら存分に大津市の魅力を堪能することもできるでしょう。また、地元で馴染みのある食材を使った大津鴨ネギおこのようなB級グルメもあります。大津市に旅行することを考えているのならば、大津鴨ネギおこを味わうことも含めて計画を立ててみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 滋賀県大津市のB級グルメのお好み焼き「大津○○おこ」。○○に入るのは?

A.鴨ネギ

Q. 京都市と滋賀県大津市にまたがる比叡山にあり、ユネスコの世界文化遺産にも登録されているお寺は?

A. 比叡山延暦寺