沖縄料理「ソーキそば」の「ソーキ」とは、豚のどの部分?

甘辛く味付けされた豚肉「ソーキ」は沖縄県民にとっては定番の料理のひとつとなっています。本土ではあまり聞きなれない料理のため、自分で調理した事がないという人も多いのではないでしょうか。このソーキは豚肉のどの部分を使用しているのか知っていますか?

ソーキとは豚の骨付きあばら肉の事

沖縄で「ソーキ」といえば、一般的に豚の骨付きあばら肉(スペアリブ)のことをさします。
「ソーキ」とは梳(すき)がなまったもので、豚の肋骨が櫛に似ているため、あばら肉をソーキと呼び習わすようになったのだそう。骨付きであるため一部では「ソーキ骨(ブニ)」とも呼ばる事も。

ソーキは沖縄の県民食として愛され、沖縄そばの上にソーキをトッピングした「ソーキそば」をはじめ、昆布や大根・冬瓜などと煮込んだ汁物「ソーキ汁」、昆布、大根、豆腐などと共に「煮付け」にしたりと地元の定番料理のひとつとなっています。

他にも、アメリカ風中華料理風にした豆豉味噌炒め、ケチャップ煮、柔らかく煮込んで焼いた網焼きソーキなど、様々なアレンジが料理がありますので、気になる人はレシピなどを調べてみてくださいね。

ソーキを作ってみよう

沖縄の伝統的な調理法としては、厚手の鍋にたっぷりと水をいれ、カット済の豚あばら肉をじっくりと茹でます。沸騰してきたら中火にして中までしっかり火を通し、茹で上がったら煮汁を捨て、一度軽く肉を洗います。再び鍋に移し、生姜少々、昆布生姜少々、昆布、黒糖、泡盛又は焼酎を入れます。軟骨部分が半透明になるくらいまでトロ火で約3~4時間ぐらい煮込みます。柔らかくなったら、醤油、鰹だしを入れ、更に一時間ぐらい煮込み、冷まして完成です。

ソーキは時間をかけて煮込むほどに、柔らかく美味しくなります。必ずトロ火で煮込みましょう。強火にかけてしまうと、ゆっくりじっくり煮込んだお肉も硬くなってしまうので注意が必要です。とろみが足りないなと感じる場合は、黒糖を少し入れるといいでしょう。あまり入れすぎると焦げやすくなるので量には気を付けてください。

また、一晩寝かせる事でソーキが更に柔らかく、味もしみこみます。また、仕上げに表面をさっと炙り、炙りソーキとして食べるのもおすすめです。

ご家庭では圧力なべを使用すると、簡単に柔らかいソーキが作れますが、泡盛や黒糖が無いからといって泡盛の代わりに日本酒、黒糖の代わりに砂糖を使用すると豚の角煮に近くなってしまいます。

沖縄の味「ソーキ」を楽しみたいのであれば、泡盛と黒糖を是非ご用意くださいね。

軟骨ソーキと本ソーキがある

実は一概に「ソーキ」といっても、「軟骨ソーキ」と「本ソーキ」とでは種類が違うのです。

一般に広く知られている「ソーキ」といえば「本ソーキ」のほうですが、「本ソーキ」硬い骨を含むあばら肉のことで、一般的に「スペアリブ」と呼ばれる部位のことを言います。それに対して軟骨ソーキは名前からもわかるとおり、軟骨を含む豚のあばら肉のことをさします。

骨が軟骨の場合は軟骨ソーキ、硬い骨の場合は本ソーキと呼ばれ、軟骨ソーキは全部食べられますが本ソーキの骨は食べられません。

沖縄そばのトッピングとして用意されているソーキは、軟骨ソーキでも本ソーキでも、どちらの場合も長時間煮込み、柔らかい肉を使用しています。そのため、軟骨ソーキの場合は軟骨部分も食べることが出来ます。しかし、硬い骨を含む本ソーキの場合、骨は食べられないため、取り除いく必要があります。

そのため、本ソーキそばを頼むと、骨を入れるための取り皿が一緒に出てくる店舗が多くあります。一方、軟骨ソーキそばを頼んだ時は、特に取り皿が出されることはないので、取り皿の有無でソーキを見分ける事も可能かもしれませんね。

軟骨ソーキと本ソーキ、同じようで、食感や食べ応えなどが違うので、沖縄県民の中でも「本ソーキ派」と「軟骨ソーキ派」に分かれているそうです。

ソーキを食べる時はこれはどちらのソーキかな?と思い出しながら食べてみてくさいね!

ザ・ご当地検定の問題

Q. 沖縄料理「ソーキそば」の「ソーキ」とは、豚のどの部分?

A. バラ肉