サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る砂糖を何という?

かじるとほんのり甘みを感じるサトウキビ。その名のとおり、サトウキビからは砂糖が取れますが、その砂糖の作り方にも種類があります。サトウキビの絞り汁を煮詰めると、ある砂糖が作れますが、その砂糖を何と呼ぶのかご存じですか?それは、体に必要な栄養も含まれており、普段から積極的にとっていきたい。そんな砂糖なのです。

黒砂糖と白砂糖

普段みなさんがよく使っている砂糖はどんな種類でしょうか?
色は白色?それとも濃い茶色の一般的に黒砂糖と呼ばれる砂糖?

砂糖はお菓子作りはもちろん、料理にも欠かせない調味料です。上白糖やグラニュー糖、黒糖などのさまざまな種類がある砂糖ですが、それらの違いを知っているでしょうか。

黒砂糖と白砂糖は同じ「サトウキビ」からとれます。
しかし、黒砂糖はサトウキビを絞った汁と煮詰めて作る極めてシンプルな製造方法なのに対し、白砂糖はサトウキビやてん菜から絞った汁を煮詰め、不純物等を取り除いたのち、何度も精製するので白くなっていき、真っ白でサラサラと、しっとりとした質感のある砂糖が出来ます。

しかし、白砂糖は何度も精製するため、不純物と共にミネラルなどの栄養素もぬけおちるため、加工していない黒砂糖のほうが栄養価が高いのです。

一方、しぼり汁を煮出したあと濾過して冷やしただけで一切加工をしていない砂糖が黒砂糖ですので、サトウキビ本来のコクや渋み、味わいがそのまま残っており、サトウキビが育った風土や環境などの影響によって香りや味も変わってきます。白砂糖の場合は作成過程で取り除いてしまう糖蜜も黒砂糖にはそのまま入っているため、この糖蜜によって色が付くのです。

黒砂糖は白砂糖に比べるてエネルギーも少なく、ミネラルが含まれていますが、実際に料理に使うときにはこの特徴のある味や風味、色や香りなどが邪魔になってしまう事もあります。

ネラル独特の風味が素材の邪魔をしてしまうことがあったり、白く仕上げたいものに色がついてしまったりしてしまう事もありますので、黒砂糖を使って調理する時はその点に注意してみてくださいね。

サトウキビって?

砂糖がとれるサトウキビ。サトウキビとはどんな植物なのでしょう?
「ザワワ~」でおなじみのあの歌で名前を聞いた事はあるけれども、実際どんな植物か説明できる人は多くないのではないでしょうか。沖縄旅行に行った事のある人は見たことあるかもしれませんが、「これがサトウキビ畑だよ」と言われないと気が付かないかもしれませんね。

サトウキビが盛んに栽培されているのは、日本では南の方、鹿児島県奄美諸島や沖縄本島などです。冬でも温暖で年平均20℃以上の亜熱帯気候である沖縄はサトウキビの栽培に適しており、あちらこちらでサトウキビ畑が見られます。

サトウキビが成長し収穫の時期になるころには長さは2~3メートルほどになります。収穫は葉を切り落とし、下方の茎部分を伐採します。甘みが強い茎の部分を絞り砂糖の原液を絞り出すのです。しぼりかすは廃棄されずにパルプや燃料などに使用されているとの事で一石二鳥ですね。サトウキビ1㎏あたりでとれる砂糖は約110~120gで約10%が砂糖の原料になるとされています。

黒砂糖は栄養豊富

さきほど黒砂糖は栄養豊富だとお話しましたが、黒砂糖と白砂糖、どちらかを摂取するというのであれば黒砂糖がお勧めです。
黒砂糖にはサトウキビ本来の栄養素が残っており、100gあたり354kcal、カルシウムが240㎎、カリウムが1100㎎、鉄が4.7g含まれているとされています。

それに比べ、白砂糖では100gあたり384kcal、カルシウム1㎎、カリウム2㎎、鉄は残念ながらほとんど含まれないという結果に。

黒糖には、疲労回復や皮膚や粘膜を保護する働きのあるビタミンB1、B2、B6に加え、骨の成長に必要とされるカルシウム、マグネシウム、リン、むくみのケアや血圧を下げるのにも良いと言われるカリウム、骨や髪の成長を助ける亜鉛、整腸作用があるというラフィノースや、糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑えるフェニルグルコシド、疲労や肥満、生活習慣病の対策などに良いと言われているオフタコサノールという成分も含まれています。

黒砂糖は普段から積極的に摂取していきたい食材のひとつです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る砂糖を何という?

A. 黒砂糖