馬刺しの中でも特に希少な部位「こうね」といえば、馬のどこの部分?

他のお肉と比べて「低カロリーで高タンパク」であるという事から人気のある「馬肉」。エネルギーと資質、タンパク質はダイエット食として代表的な鶏むね肉に近い数値だそうです。さらに貧血予防にもなる鉄分が多く含まれているため、貧血に悩む女性には是非食べてもらいたい食材ですね。

ウマの「こうね」ウシの「コーネ」

馬には牛や豚にはない部位がありますがご存じでしょうか。それは「タテガミ」です。
タテガミは首部分の皮下脂肪です。体内脂肪とは異なり「コリコリ」とした食感を楽しめます。別名「こうね」または「こうね脂」とも呼ばれます。

何故タテガミの事を「こうね」と呼ぶのかについては、一説では首の付け根や、うなじの付け根を意味する「項根」(こうね)という呼び名が由来だとされています。

しかし、お店などのメニューで、ただ単にカタカナで「コウネ」や「コーネ」といった部位を馬のタテガミだと思って頼むのは注意が必要です。

実は、牛には馬と同じく「コウネ」または「コーネ」と呼ばれる部位があるのです。
牛のコーネと呼ばれる部分は前足の付け根あたりの部位で、ここも希少です。
牛の前足の付け根あたりが馬のタテガミ(こうね)と味が似ているからそう呼ぶのだとか。同じ呼び方をするので非常にややこしいのですね。

購入の際には牛なのか、馬なのか注意して目的のものを間違えないようにしましょう。牛にはタテガミがないため、馬刺しのタテガミを希望する場合には「タテガミ」と注文し、確認をするのがおすすめです。

特に広島地域では牛のコーネは昔から食べられていおり、今ではご当地グルメとしても人気を集めており、お店のメニューなどにも出ています。
広島の地元ではコーネといえば、馬ではなく牛肉のことなので旅行などに行った際は土地柄にも注目をして注意してくださいね。

とろける美味しさのタテガミ

牛肉や豚肉は存在しない、馬肉のみに存在する部分である「タテガミ」。タテガミといえば、馬の頭から首にかけて毛がフサフサと生えている箇所…。馬肉をそんなに食べない、または食べたことない方にとっては「タテガミなんて食べる事が出来るの?」と不思議に思われるかもしれません。

実はタテガミは馬一頭から5kgしかとれないとても希少な部位。300㎏を超える馬から5kgしか取れないのですから、どれだけ希少なのかお分かりいただけるかと思います。

さらに、このタテガミ。この部分は、脂身なのですが、成分の約70%がゼラチン質で出来ています。タテガミを口の中に入れると、舌の上でスーッと溶けていきます。

脂身とゼラチン質だと相当脂っこそうで、ちょっと苦手だな。と思われる方もいるかもしれません。しかしタテガミは脂身にもかかわらず、あっさりとしていて、コリコリとした歯ごたえと甘みを感じます。その味が癖になり、タテガミ好きな人は沢山いるそうです。

お刺身で美味しく食べるためのコツとしては、できるだけ薄くスライスすること。薄く切ると、口当たりや舌触りなどがより良くなります。お刺身でそのまま食べても美味しいタテガミですが、さらに美味しく食べる方法があります。

それは「赤身と一緒に食べる事」です。

脂が入っていない馬刺しの赤身肉と、とろけるようなタテガミがお互いのうまみをひきたてます。それはまるで大トロのような食感だと言います。

赤身と白いタテガミを重ねると、見た目も美しいですし、おすすめの食べ方なので、お店などでは交互に盛り付けられてる事も多いのだとか。

このように馬刺しは、牛や豚など他の肉類ではできない馬ならではの楽しみ方ができるのが嬉しいですね。まずはお刺身で、そして赤身と一緒に。一種類でいろんな方法で是非味わってみてくださいね。新しい馬肉の魅力が発見できるかもしれません。

馬刺しの本場といわれる熊本では馬刺しのタレとして甘口の醤油を使用しています。また薬味として、すりおろした生姜やニンニクはもちろん、スライス玉ねぎやネギなどをはさんでみても美味しく召し上がれます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 馬刺しの中でも特に希少な部位「こうね」といえば、馬のどこの部分?

A. たてがみ付近の肉