「けんちん汁」の語源ともいわれる建長寺がある都道府県は?

家庭の食卓に並ぶけんちん汁は、実はある県の郷土料理です。けんちん汁の語源は、建長寺からきていると言われています。けんちん汁ができた背景から、けんちん汁が美味しく食べられるグルメスポットまで、あらゆる情報をご紹介します!

けんちん汁の由来と豊富な栄養素

けんちん汁の語源である建長寺は、神奈川県の鎌倉市にあり、現在のJR横須賀線北鎌倉駅と鎌倉駅のちょうど中間あたりに所在します。建長寺は、1255年(建長7年)に、鎌倉幕府五代執権であり、禅を信仰していた北条時頼が建てた禅宗のお寺です。建長寺創建にあたり、北条時頼の依頼を受けて来日した中国の禅僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が、最初にけんちん汁を作ったとされています。野菜のヘタや皮などを無駄にしないように作ったのが始まりでした。豆腐を崩して入れるのが、けんちん汁の特徴ですが、実は、落としてしまった豆腐を無駄にしないように入れたのがきっかけだったようです。

このように、けんちん汁は、建長寺で作られたのが始まりですが、「建長汁」がなまって「けんちん汁」と呼ばれるようになったと言われています。今や食卓にもよく並ぶ国民食となったけんちん汁ですが、豆腐、里芋、ごぼう、大根、にんじん、長ねぎ、しいたけ、こんにゃくといった多くの具材から作られるため、栄養価の高い食事となります。豆腐は、木綿豆腐にすることでより多くのカルシウムを摂取することができます。里芋やしいたけといったカリウムを豊富に含む食材もあり、余分な塩分の排出を促し血圧を下げる働きも期待できます。

また食物繊維が豊富なごぼうやこんにゃくで、腸内環境改善の効果や、βカロチンが豊富なにんじんにより病気予防の効果も見込めます。さらに大根の葉には、βカロチン、ビタミンC、カルシウムが豊富に含まれていますので、捨てずにけんちん汁の食材として使用することをおすすめします。

けんちん汁の由来「建長寺」は人気観光スポット

けんちん汁の由来となった建長寺は、神奈川県の鎌倉市山ノ内にあり、人気観光スポットとして多くの人々が訪れます。お花見のシーズンには、境内に咲き誇るソメイヨシノの桜と、建長寺の立派な造りが相まった見事な景観を眺めることができます。また仏殿や建長寺本尊、国宝に指定された梵鐘、法堂、重要文化財の唐門などをぐるっとまわった後は、階段に上り建長寺の裏山へ向かうと、なんとも不思議な雰囲気に包まれた半僧坊を眺めることができます。半僧坊を過ぎると、鎌倉の人気スポット「天園ハイキングコース」の入り口に到着します。

天園ハイキングコースは、全長約4キロのコースで鎌倉アルプスとも呼ばれています。山の標高が低いため、多くの人が気軽にハイキングを楽しんでいます。天園ハイキングコースの途中にある茶屋「天園休憩所 」も人気スポットです。ビールやおでん、田楽などあらゆるメニューがあり、ハイキングの疲れを癒してくれます。天園ハイキングコースは、紫陽花で有名な人気観光スポットである明月院から入ったり、大仏や食べ歩きで人気の長谷へと抜ける道もあります。

本場のけんちん汁が食べられるお店

建長寺の周辺には、けんちん汁のメニューを提供しているお店があり、本場の味を堪能することができます。北鎌倉にあるお蕎麦屋さんの「鎌倉五山」では、けんちん汁に入ったお蕎麦を楽しめます。本店と別館がありますが、別館は、建長寺の目の前に位置しています。また建長寺老師の指導を仰いで作り上げたという「点心庵」でも、けんちん汁を注文することができます。点心庵のけんちん汁は、建長寺吉田正道老師による直伝のけんちん汁で、試行錯誤を繰り返しながら、けんちん汁本来の味を再現したとのことです。

けんちん汁の語源は神奈川県にある建長寺からきていた!

日本の国民食でもあり栄養たっぷりのけんちん汁ですが、その語源は神奈川県にある建長寺からきています。建長寺創建にあたり招かれた中国の禅僧が作ったのが始まりであり、「建長汁」から「けんちん汁」へとなまっていったと言われています。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「けんちん汁」の語源ともいわれる建長寺がある都道府県は?

A.神奈川県