神奈川県の麺料理「サンマーメン」を漢字で書くと?

神奈川県内のラーメン屋、中華料理屋に行くと必ずと言っていいほどメニューに入っているのが「サンマーメン」です。サンマーメンは、横浜発祥のラーメンで、今では神奈川県を代表するご当地ラーメンともなっています。

「サンマーメン」の由来とは?

サンマーメンは、かながわサンマー麺の会によると「生馬麺」を広東語読みしたもの。生は「新鮮な・シャキシャキとした食感」、馬は「上にのせる」という意味で、歯ごたえを残してさっと炒めた野菜を麺の上に乗せたものだといいます。他に、三種類の具を使ったという意味で「三碼」だという説もあるようです。「三碼」の場合は北京語読みになります。スープ麺の上にあんかけの具を乗せるという食文化から見ると、広東系が発祥というのが合っているように思えます。

実際のサンマーメンは、いわゆる醤油ラーメンの上に、とろみをつけたもやし炒めが乗っているというもので、他の地域で言う「もやしそば」に近いと言えます。「サンマーメンと名乗るためにはこれが必要」という定義はなく、ただ、もやし、肉、白菜を炒めてあんかけにしたものが乗っているというゆるい特徴は共通しているとのことで、ベースとなる麺は、店によって醤油味の場合もあれば、塩味の場合もあります。

発祥については、横浜中華街の広東料理の老舗で、周富徳さんが総料理長を務めたこともある聘珍樓だという説がありますが、他に、伊勢佐木モール付近にもサンマーメン発祥の店を名乗る中華料理店が存在しています。ただ、いずれにしろ横浜が発祥の地であることは間違いないようです。

サンマーメンを食べられる店は?

現在では、サンマーメンは横浜だけに限らず、神奈川県全域に広がっています。しかし、確実にサンマーメンに出会いたいなら、やはり横浜市を選んだほうがいいでしょう。横浜市内、特に中区のラーメン店、中華料理店なら、たいていの店でサンマーメンを出しています。ただし、もう一つの横浜発祥のラーメン「家系」のラーメン店では、サンマーメンを出している店はあまりないようです。また、中国東北料理に代表されるいわゆる「現地系」と言われている、中国そのままの料理を出す店でも、サンマーメンを出している店は少ないです。

サンマーメンを食べるなら、家系以外のラーメン店、「町中華」系の中華料理屋などがおすすめ。サンマーメンを出している店ならば、必ず店外に「サンマーメン」と書いた看板やのぼりなどがあります。

「元祖サンマーメン」2店の場所

横浜でなら特に苦労せずサンマーメンを出す店が見つかります。ただ、どうせ食べるなら「元祖」と言われている店で食べてみてはどうでしょうか?

1店目は、横浜中華街の中華街大通りのど真ん中にある聘珍樓。いかにも「高級レストラン」然としたたたずまいのこの店にサンマーメンだけ食べに入るのはちょっと気後れするかもしれませんが、実際のところそこまで気取った店でもないので、サンマーメン一杯だけでも気軽に食べられます。

もう1店は、伊勢佐木町5丁目にある玉泉亭本店。こちらは聘珍樓よりかなり庶民的で入りやすいです。サンマーメンはもともとは料理人たちのまかないとして生まれたという説もあり、そういう意味では高級感ただよう聘珍樓のサンマーメンより、玉泉亭のサンマーメンのほうがより原型に近いのではないかと思います。ただ、観光地としていろいろ整備されている中華街とは違って、イセザキモールのちょっとはずれにある玉泉亭は地元民以外は行きにくい位置にあります。最寄り駅は京急黄金町駅、もしくは横浜市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅です。

神奈川県を訪れたついでにお召し上がりください

サンマーメンは、横浜市民にとっては、あって当然のような庶民的な食べ物で、それを目的にわざわざ県外から食べに行くようなものではありません。神奈川県を訪れることがあれば、そのついでに食べてみるというぐらいでもいいかもしれません。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 神奈川県の麺料理「サンマーメン」を漢字で書くと?

A. 生馬麺