産地である神奈川県の地名からその名が付いた、大根の品種とは?

神奈川県特産の大根で、お正月が来ると流通する大根をご紹介します。三浦半島を支えてきた特産品の1つです。いったいどのような品種なのでしょうか。三浦半島の歴史と共にご紹介します。

三浦大根の誕生

神奈川県三浦半島で、昔から食べられてきた三浦大根は、長さは約60センチ、大きさは、約3キロほどの大根です。その特徴は、白い根です。青首大根のように葉の付け根が青くはならないのです。首の部分は細く、下に向かうほど太くなっていきます。味は辛めで、その身は柔らかく、煮崩れをしません。江戸時代初期の頃から、既に大根栽培は始まっていました。そして、三浦大根は、元々の在来種であった高円坊大根と、練馬区の特産品である練馬大根を交配させ完成した品種なのです。三浦大根と呼ばれ始めたのは、大正時代に入ってからの事でした。

三浦大根は、首が細くて根が長いので、収穫の時には折れないように気を付けて抜く事がおすすめです。横から掘り下げて行くという方法もあり。また、三浦大根の食べ方の多くは、漬け物や煮物などにして食べる場合が多いです。また、水分を多く含む大根でもあるので、サラダなどにおすすめです。そして、三浦大根はお正月には欠かせない存在です。甘さと辛さのバランスがちょうど良い三浦大根は、お正月料理のなますには欠かせません。農家は年末の3日間は総出で収穫と出荷を行います。冬大根として親しまれてきた三浦大根ですが、台風などの影響で青首大根に、その座を譲る事となりました。次第に三浦大根を生産する農家は減っていきました。三浦大根を食べる事は、とても希少な三浦大根の美味しさを、ぜひ味わって欲しいです。

三浦半島の歴史

白い根が特徴的な品種である三浦大根が有名な三浦半島は、神奈川県南東部にある半島で、太平洋に向けて突き出しています。その名前の由来は、朝廷の所領だった事から、御浦と呼ばれていました。現在の三浦となったのは、半島の三方が浦(湾)に囲まれているからだとされています。宝治合戦など、三浦半島は度々戦の舞台となった場所でもありました。また、日露戦争の時には、戦艦三笠の本拠地として、太平洋戦争の時には、沿岸陣地も築かれました。三浦半島は、激動の時代を、人々と共に歩んできた地域でもあったのです。

三浦半島の自然

柔らかく、甘さと辛さのバランスが特徴的な品種である三浦大根は、神奈川県三浦半島の特産品です。そして、三浦半島の豊かな自然は、様々な動植物の宝庫の地でもあります。海に囲まれた島というのは、潮風の影響を受けやすく、乾燥しやすいのが特徴的で、内陸部に比べると、動植物の数は少ないと思われがちですが、三浦半島は違います。その種類は豊富で、観光客の目を楽しませてくれます。三浦半島の温暖な気候は、植物の発達にとても向いています。三浦半島に自生するハマユウは、県の天然記念物にも指定されています。その他にもオオシマザクラやヤマルリソウなども見る事が出来ます。また、野性動物も多く、昔は狐やアナグマ、テンなども見られました。また、かつてはアシカも住み着いていて、漁師が追い払った事もあったそうです。

三浦半島の魅力は、なんといってもここでしか見られない風景です。三浦半島の南西には馬の背洞門という場所があります。海の浸食が影響して、まるで誰かが空けたように、そこには穴が空いています。そこから見る景色は、まるで異世界に迷いこんだような、不思議な感覚を味わう事が出来ます。観光で訪れた時には、ここでしか体験出来ない時間を過ごすのも良いのではないでしょうか。

神奈川県三浦半島で育った品種である三浦大根は、特徴的な風味です

神奈川県三浦半島で育った三浦大根は、大根の品種の中でも、その味わいにとても特徴があります。甘味と辛味がバランス良く感じる事が出来る三浦大根の柔らかさと美味しさを堪能し、三浦半島の自然を満喫して欲しいです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 産地である神奈川県の地名からその名が付いた、大根の品種は?

A.三浦大根