「畑わさび」の全国シェア50%以上を占める都道府県とは?

食卓に欠かせない香辛料の一つ、わさび。中でも畑わさびの全国シェアの半分以上はひとつの県が占めています。そこで今回はその県の畑わさびの詳細や、わさびの種類の違いなど、身近だけど意外と知らない畑わさびについて詳しくご紹介します!

畑わさびにはどんな特徴があるの?

岩手県の畑わさびは、その多くが県中央部から東部にかけて広がる下閉伊郡岩泉町で栽培されています。豊かな山林を有し、昭和59年頃から畑わさびの本格的な栽培を始めたこの町では山中の斜面に開墾された畑でわさびを育てています。種類としては水わさびと同じ本わさびで、名称の違いは栽培方法によるもの。水わさびが清流を利用した水耕栽培なのに対し、畑わさびは他の野菜と同様に地面に植える土耕栽培です。畑わさびは主に茎の部分を練りわさびの原料として使用しますが、同じく練りわさびの原料となることが多い西洋わさびと比較してマイルドながらしっかりとした辛味とほのかな甘みを感じられるのが特徴です。辛さの好みや料理に合わせて選ぶのが良いでしょう。

本わさびは日本原産のアブラナ科、多年草の植物です。年間を通して収穫できる水わさびに対し、畑わさびの収穫は主に6月中旬から9月中旬にかけての時期に行われます。生育期間は1〜2年。適度な湿度と冷涼な環境を好むため、山間部の木々の間で土に植えて栽培します。4月下旬から5月上旬になると畑わさびの花のつぼみを摘み、花芽わさびとして出荷します。山の斜面で育てているため収穫は機械をほぼ使わず、人の手によって一株ずつ丁寧に行われます。そうして収穫される畑わさびは全国シェアの半分を超え、多くは加工品の原料として出荷されています。

畑わさびの美味しい食べ方は?

全国シェアの半分以上を占める岩手県の畑わさびは、一般的にわさびと聞いてイメージされる太くてゴツゴツした根よりも地上に出ている茎の方が大きく育ちます。そのため刺身や蕎麦に使用する練りわさびとしてはもちろん、醤油漬けやお浸しなどでも美味しく味わうことができます。畑わさびを生産している町ではローストビーフやパスタにぴったりの畑わさびを使ったオリーブオイルソースや数種類のわさび漬けを開発し、通販や町内の道の駅での販売などで展開しています。他にも畑わさびをふんだんに使用したわさびチューブやドレッシングなどもありますので、ぜひ一度手にとってみてはいかがでしょうか。

わさびには殺菌作用があることは広く知られていますね。生魚の刺身や生肉などにつけて食べるのはその作用を期待してのことですが、他にも血栓予防効果や抗がん作用、抗酸化作用なども期待できると言われています。健康増進効果があるとはいえ刺激物ですので過度な摂取は体調を崩す可能性もありますので注意しましょう。

畑わさびの産地は見どころたくさん!

岩手県の畑わさび生産量の大部分を担う岩泉町は町の約9割が森林という環境。豊富な湧き水にも恵まれ、まさに自然の宝庫といった風情です。大自然が織りなす数々の観光スポットがありますが、特に有名なのが日本三大鍾乳洞にも挙げられる龍泉洞でしょう。地底湖は世界でも屈指の透明度を誇り、ライトアップされた洞内は幻想的です。名水100選にも指定されている湧き水を飲むことができ、多くの観光客で賑わう名所です。広大な山林を目の当たりにして綺麗な湧き水を味わえば、畑わさびの全国シェアの多くを育む環境であることも納得です。

畑わさびをはじめとする岩泉の特産品を豊富に揃える道の駅もおすすめ。道の駅いわいずみでは和牛の中でも希少な日本短角種であるいわいずみ短角牛を味わえる他、産直野菜などの販売も行なっており食事をするにもお土産を買うにもぴったりです。道の駅三田貝分校は小学校を改装して作られたノスタルジックな道の駅です。購買部では短角牛コロッケや懐かしいあげぱんなどがあり、食事処の給食室ではラーメンや給食風の定食などを学校時代に実際に使用されていた机で味わうことができます。

全国シェアトップの岩手県の畑わさびを味わってみましょう!

今回は全国シェアの多くを占める岩手県の畑わさびをご紹介しました。本わさびが持つ辛さとほんのり感じる甘みは西洋わさびとは違った味わいです。雄大な自然に囲まれて丁寧に育てられる畑わさびをぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「畑わさび」の全国シェア50%以上を占める都道府県は?

A.岩手県