茨城県の常陸太田市で作られている、優れた風味で知られるそばとは?

常陸太田市で作られているそばをご紹介します。一度でも食べたことのある人は、「風味」の違いに驚きます。そば独特の香りが、鼻を抜けていくときの力強さは別格だといいます。「玄そばの最高峰」と絶賛され、高値で取引される理由に納得のいく栽培管理がありました。

風味の秘密は特別地区で管理栽培された種子

茨城県北部は、昼夜の気温差が大きい事、水はけのよい傾斜地であるなど、そばの栽培に最適な条件が揃っており、茨城県常陸太田市も、江戸時代からそばの名産地で知られていました。常陸秋そばは、奨励品種と認定された品種で、特に実が大きく粒ぞろいが良く、粉の力強さ、香りの高さ、甘みのある逸品です。そばは、他花受粉植物のため、品種の交雑がおこりやすく放置すると品種の性質が失われてしまいます。また、花の後実がつくのは2割以下で、茎が細く実が落ちやすいため収穫量が少なく、世代を重ねると特性が弱まってしまいます。そこで、県内で栽培する品種は常陸秋そばのみとし、他の品種の栽培を禁止しました。さらに種子をを守るために、金砂郷の赤土地区のみで種子用のそばを栽培し、県内にその種子を配布しています。赤土地区は、その名の通り小石の混じった赤い土壌で、水はけも良くそばの好む土地です。県を挙げての努力が「常陸秋そば」を最高峰と言わしめているのです。

そばの味わい方はいろいろ

そばを味わうと言ったら、石臼びきの十割蕎麦や二八蕎麦です。そばの「三たて」といい、「挽きたて、打ちたてた、茹でたて」が何よりですから、現地で味わうのが一番です。茨城県の北部の郷土料理に「つけけんちんそば」があります。めんつゆにつけて食べるのではなく、菜種油で大根・人参・ごぼう・里芋・こんにゃく・とうふ・芋がらなどを炒め、だし汁を入れ味噌や醤油で味付けした汁にそばをつけて食べるのだそうです。いろいろな食べ方で味わってみるのもいいかもしれません。そばは、栄養価が高く消化に良いタンパク質が豊富で、高血圧や動脈硬化に効果のあるルチンを多量に含んでいるそうです。

そばの食べ方あれこれ「そばがき」

そばの食べ方は、実はたくさんあります。そこで、自分で手軽に食べられる「そばがき」という食べ方があります。そばがきとは、そば粉を熱湯でこねて作る餅のような食べ物です。打つこともなく、麺にもしないので簡単にすぐ食べることができます。小腹がすいたときのおやつにも最適です。
作り方は、二通りあります。

「椀がき」の作り方は、用意するものは、お椀・おはし・そば粉・熱湯です。お椀に、そば粉を入れ熱湯を注いでかき混ぜます。ポイントは、熱湯を使うこと、素早くかき混ぜることです。
「鍋がき」の作り方は、用意するものは、お鍋・ボウル・へら・そば粉・熱湯・水です。ボウルにそば粉を入れ、熱湯を少しづつ加えて耳たぶくらいの硬さまで混ぜます。鍋に水をいれ沸騰したら、混ぜたそば粉を入れてへらで混ぜます。

食べ方も何通りもアレンジ可能です。
まずは普通に、めんつゆで、好きな薬味を添えてたべます。大根おろしやとろろ、おかかやネギなどさっぱりしたいときなどに良いと思います。スイーツ感覚で食べたいときは、そばがきに黒蜜やあんこをかけて和風にしてみり、生クリームやアイスクリーム添えたり、メイプルシロップなどで洋風にするのも意外に合います。

そばは、水加減が難しいといわれます。このそばがきも、簡単な作り方ではありますが、水加減には気を配らないとうまくいかないときもあります。一番は、現地での三たてで味わうのが風味が引き立ち最高だと思いますが、ちょっと気軽に味わえる方法ですから、試してみるのも楽しいと思います。

一度は「常陸秋そば」

最高峰といわれる常陸秋そば、是非現地で一度味わってみるべき一品です。日本人にとってソウルフードというべき蕎麦。全国各地でそば街道があり、地域それぞれの味があります。各地食べ比べるのも面白いですが、常陸秋そばは外せない価値があります。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 茨城県の常陸太田市で作られている、優れた風味で知られるそばは?

A. 常陸秋そば