ジンギスカンのお肉の種類「ラム」と「マトン」は、何の違いで分けられる?

ラム肉が羊肉ということは広く知られていますが、マトン肉も同じ羊肉なのはご存知でしょうか。ここではラムとマトンの違いや上手な肉の選び方などを紹介していきます。国内の主な生産地も併せて紹介するので、旅先に選んでみてはいかがですか。

ラムとマトンは何が違う?鮮度はここを見て!

ラム肉は臭みが少なく柔らか、脂肪が少なめです。一方、マトン肉は臭みが強く脂肪が多め、それに比例して旨味も強くなっています。スーパーなどで一般的に販売されている羊肉は、仔羊の肉となるラム肉です。マトンとの違いは年齢で、生後12ヶ月以上の成羊はマトン肉として流通します。一部の精肉店などでは、24ヶ月未満のマトン肉をホゲットとして販売しています。スーパーなどで販売されているマトン肉は、ジンギスカン用に丸く成形してある冷凍ロールマトンが主流です。冷凍技術が発達した近年は、それほど臭みが気にならなくなっています。

こだわりの店ではラム肉と並べて生のマトン肉を販売しており、家庭でも気軽に羊肉料理ができるようになってきました。臭みは時間が経つと強くなってしまうので、できるだけ鮮度の良いものを選びたいところです。鮮度の良し悪しは、脂と肉の色でチェックしましょう。脂は真っ白なものが良く、肉の色はきれいな赤か淡いピンクが良いです。赤身は時間が経つと色が濃くなっていきます。

羊肉のほとんどは輸入肉

国内で流通している羊肉の大半が、ニュージーランド産です。肉がギリギリ凍らない程度の低温管理できるチルド技術の発達により、生肉を輸入できるようになってから、新鮮な羊肉が食べられるようになりました。ニュージーランド以外の国では、オーストラリアとアイスランド、アメリカからの輸入が認められています。オーストラリアはニュージーランドの隣国であるにも関わらず、単価が倍以上になっているので、スーパーなどで見かける機会は少ないでしょう。

それ以上に入手困難なのが、国産の羊肉です。一般向けには流通せず、レストランなどに卸されています。国内の主な羊肉生産地は北海道で、国内生産量の約80%を占めます。と言っても、1956年をピークに羊の飼養頭数は減少し続けているため、国産羊肉には希少価値が付いている状況です。この状況を打破しようと、当別町の電気柵システム開発会社が2028年に10万頭までに飼育数を拡大することを目標に「ニュージーランド北海道羊協力プロジェクト」を開始しました。ニュージーランドより技術協力を仰ぎ、羊産業を復活させるための課題を探ります。国産羊肉が手軽に食べられる日は、そう遠くないかもしれませんね。

自家製羊肉が食べられるファームレストランへ!

白糠町は、道内の主要羊肉生産地の一つです。JR根室本線の白糠駅より車で15分の場所にある茶路めん羊牧場は、先述のニュージーランド北海道羊協力プロジェクトに参加しています。こちらでは羊肉の産直や羊毛製品の販売などを行っており、繁忙期を除いて、事前に問い合わせれば見学させてもらうことが可能です。敷地内に直営ファームレストラン・クオーレがあるので、食事を兼ねて足を運ぶのがおすすめです。提供されるのはもちろん自家製羊肉料理。イタリア料理をベースに、羊肉の美味しさを引き出すモンゴル料理なども取り入れています。野菜やチーズ、魚介まで地元産に限定しているため、丸ごと白糠を味わえます。

白糠は海の町でもあり、釣船に乗って釣りを楽しむことも可能です。町の公式サイトにメールで問い合わせて予約を入れると、都合の付く漁師が船に乗せてくれます。本格的なフィッシングを楽しみたい方も満足できそうですね。そして、釣りのついでに足を延ばしたいのが、恋問海岸です。穏やかな太平洋が一望できる海岸で、夜は漁火を眺めながらデートするカップルが多いです。日中は恋問館という道の駅が営業しているので、お土産の購入や休憩もできます。

もっと気軽に羊肉を食べよう!

羊肉初心者であればラム肉から食べ始めると食べやすいです。シンプルに、塩こしょうとにんにくで味付けして焼いて食べても美味しいです。食材にこだわりたい方は、ぜひファームレストランで国産肉を食べてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「ジンギスカン」のお肉の種類「ラム」と「マトン」は、何の違いで分けられる?

A.年齢の違い